水石亜飛夢 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「水石亜飛夢」

2017/12/13

「小学校の頃から大好きな作品、大好きなキャラクターでもあったので、現場では毎日すごく幸せでした」

水石亜飛夢

荒川弘氏の人気漫画を、山田涼介(Hey! Say! JUMP)主演で実写映画化し、大ヒット上映中の映画『鋼の錬金術師』。本作で、主人公エドの弟・アルの声を務めている注目の若手俳優・水石亜飛夢に直撃インタビュー。100名を超えるオーディションの中から、CGアルのモーションキャプチャーを演じる役者として選ばれた水石だったが、現場での芝居が高く評価され、アルの声優としても大抜擢された。幼いころから大ファンだったという本作への想い、オーディションで心がけたことなどをたっぷりと語ってもらった。


水石亜飛夢
以前から『鋼の錬金術師』がお好きだったと伺いました。
「小学生の頃からずっと原作のマンガが大好きでした。当時は、ダークファンタジーという、ちょっと大人な感じのファンタジー感がカッコイイなと思って、そこに惹かれていたんです。それが年齢を重ねていってから読んでみると、作品から伝わって来るものも、またちょっと違った感じ方になりますよね。命の尊さであったり、仲間との絆であったり。そういうメッセージ性がとても強い作品だな、ということをとても感じています」
確かに、年を重ねてくると捉えかたも変化していきますよね。
「そうなんですよ。だから、“きっと30代になったときに改めて読むとまた全然違うんだろうな”と、まさに今日、ここへ来るまでに考えていたところでした」
水石亜飛夢
そんな思い入れも深い作品。今作のオーディションを受けるときには、どんな想いでしたか?
「実写のアルはフルCGなので、山田さんが演じるエドと演技を交わすCGアルの動きのための“スタンドイン”としてのオーディションだったんです。層々たる役者さんがいらっしゃる中で、自分の大好きな作品で、しかも大好きなキャラクターが出来るのなら!!と思いましたし、“絶対に獲りたい!”という想いでオーディションに挑みました。オーディションを受けたのは、けっこう前のことにはなるんですが、受ける前に原作をもう一度見直して、気合満々で臨んだ記憶があります」
水石亜飛夢
今、「大好きなキャラクターで」という言葉がありました。アルのどんなところが好きですか?
「アルのお兄ちゃん想いなところ。それに可愛いんですよね。だけど真面目で、熱くて。その中にちょっとおちゃらけたところもあったりもしますし。それから“天然の人たらし”みたいに言われているところも好き(笑)。アニメでアルを演じられている釘宮理恵さんの声も大好きですし、全部が好きなんです。何かで、“アルが理想の弟 No.1”みたいなことを聞いたことがあるんですけど、僕自身も末っ子で、弟の立場でもあるので、憧れる弟像でもあります」
本当に好きな作品、そして好きなキャラクターであるアルとご自身が繋がるのはとても嬉しいことですね。
「それはもう本当に嬉しいです。だから現場では毎日すごく幸せでした」
水石亜飛夢
オーディションのことも少し思い出していただこうかと思います。そのオーディションで意識したことや心掛けたことはありますか?
「オーディション台本は、エドとアルにはなっていなくて。その設定をちょっと重ねた、現代の感じになっていて、名前もエドとアルをもじったような感じになっていたんです。だからオーディションでは、アルの本質的な優しさだったり強さは持ちつつ、無理にキャラクターに寄せようとはせずに、そこではちゃんと自分のお芝居を見ていただこうと思って。作り込みすぎず、ナチュラルに演じた記憶があります」
そのオーディションで100人を超える候補者から選ばれたときのお気持ちはどんなものだったんでしょうか。
「やっぱりすごく嬉しかったです。現場でアルのセリフが言えるということはもちろん、一つの目標でもあるような存在である、そうそうたる役者のみなさんとお芝居が出来る。“こんな幸せはないな”と。そんな気持ちになりましたし、決まった時には本当に嬉しかったですね」
モーションキャプチャーでのお芝居で、普段とは違ったことはありましたか?
「アルが鎧の体だということは意識しないようにして、アルというのは人間の心が宿っていて鎧が動いているだけだし、あまり気にせずにお芝居をしようというのは思っていました。ただ一つ心がけていたのは、アルは目線のお芝居が出来ないので、首からちゃんと動かして対象を見るようにしないと、わからないだろうなというのは気を付けました」

水石亜飛夢
面白かったのはどんなところですか?
「撮影現場には、アルのモーションキャプチャー用のVFX担当のスタッフさんたちがいらっしゃって、僕が動くとパソコンの画面の中のアルが動くんです。なので、撮影の合間にそのモニターを見ながら色んな動きをアルにさせて楽しんだりしました。現場での僕の格好は、ほぼ全身タイツに近い格好でもあったんです。ある程度想像はしていたんですが、グレーのアンダーアーマーに、下はスパッツみたいな状況で、首をしっかり動かせるように視界を遮るサングラスをして水泳帽をかぶるというような、かなりすごい状態だったので、その姿を鏡で見るとちょっと面白かったですね(笑)」
そこでのお芝居が評価されて、アルの声を演じる役者にも大抜擢されました。資料によると、エド役の山田涼介さんとウィンリィを演じる本田翼さんが、まるで我が事のようにものすごく喜んでいたということでしたが、ご自身としてはいかがでしたか?
「お二人が喜んでくださったという話は聞いたんですが、その場に僕はいなかったので、生でお二人が喜んでくださった姿を見たかったなと。アルの声に決まったというお話を聞いたときには、本当に泣きそうになっちゃって。スタンドインの役者として誠心誠意、作品に向き合わせていただいていましたが、まさか声もやらせていただけるなんて考えてもいなかったので。それをアルと近い関係にあるエドとウィンリィ役のお二人がそんなに喜んでくださったというのを聞いたときには、なんとも言えない気持ちになりました。驚きもあれば嬉しさもあって、それと同時に“本当に僕で大丈夫だろうか?”という気持ちにもなりましたし。胸がグッとなったというのは確かです」
水石亜飛夢
実際の撮影現場はどんな雰囲気でしたか? 目の前にエドがいる、その状況というのは。
「山田さんは本当に“エド”そのものでした。ちょっと軽いノリで現場を和ませてくださるところもありましたし、常にキラキラしていて、強い目とか、エドに相応しいキレイな顔立ちといい、毎日お会いするのが楽しみでした。僕はもちろん役者として撮影現場に向かうんですが、“今日もエドに会える”という気持ちで、いつも別世界に入るような感じだったんです。現場に行くと、マスタング大佐(ディーン・フジオカ)たちも居て、戦うときには、ホムンクルスさんたち(松雪泰子、本郷奏多、内山信二)がいて。本当に幸せでした」
水石亜飛夢
声のお芝居で意識されたことはどんなことですか?
「現場でもマイクをつけていたんですけど、そこではなるべくナチュラルにやろうというのを心がけていて。本当に、素に近い感じでやらせていただいたことが多かったんですけど、実写の声をあてるときには、少年っぽさを意識しました。あとは現場にいるときの空気や、そのときのことを思い出したりして、アフレコに臨みました。実は現場での僕の声も残っていて、それというのは、本当は、声優さんがアフレコするとき用のガイドとして残したものだったんですが、その声を聴きながら現場のことを思い出しながら、“あ、このときはこういう感情だったな”というのを当時を振り返りながらアフレコをやりました」
実際に完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
「すごかったです!! 2時間13分という上映時間の最初から最後まで釘づけになってしまいました。CGもすごいですし、映像や演出に圧倒されるところもあったり、本当に盛りだくさんで。僕自身、観て泣いてしまって。スクリーンの中には、僕がアルの声をあてさせていただいたとはいえ、そこにエドとアルはちゃんといて、その兄弟と仲間との絆に本当に感動しちゃいました。やっぱり、ハガレンは大好きな作品ですし、素直に感動しちゃいました」
アフレコのときに一部の映像は観ているとはいえ、全編通してみると違っていた?
「アフレコのときは、実際に僕が声をあてるところだけの映像だったので、全編通してとなるとやっぱり違いました。アフレコのときには劇中に流れる音楽もついていなかったですし、実際の映像ではMISIAさんの歌も流れますし、場面場面を繋いでいったら、想像していたものとは比べものにならないくらい、想像を超えていました」
水石亜飛夢
では、この実写版ならではの『鋼の錬金術師』の見どころを教えてください。
「やっぱり昔からすごく大人気のマンガですが、実写化は不可能と言われていた作品で。それを実物なのか実物じゃないのかわからないレベルで再現している映像美。それと約2時間の上映作品にするにあたって、本質はそのままだったり、ハガレンの大切なところはしっかり映画にギュっと詰まっているので、昔から原作が好きな方でも、『鋼の錬金術師』の名前は知っていたけど触れたことはなかったという方でも、エンターテイメントとして、素直に楽しんでいただける作品になっています」
水石亜飛夢
大好きな作品に出演するというのは、俳優として一つの夢でもあると思うのですが、それを叶えた水石さんが思う、“夢を叶えるのに必要不可欠なもの”とは!?
「もちろん先を見据えることも大事だとは思うんですが、まずは今、目の前にいるものと誠心誠意向き合って、自分がそこで出来ることや、自分が進むためにやれることをやることが大事なのかなと思います。一つ一つ目の前にあるものと誠心誠意向き合ったとき、その姿を見てくれている人はきっといると思うんです。努力する姿は誰かが見てくれていますし、夢がたくさんある世界なので、真面目に一つずつ取り組んでいくことだと思います」

インタビュー・終
撮影/草刈雅之 取材・文/えびさわなち

Profile

水石亜飛夢
みずいし・あとむ●1996年1月1日生まれ、神奈川県出身。2012年にミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン 柳蓮二 役で俳優デビュー。その後、TVドラマ『牙狼<GARO> 〜魔戒ノ花〜』(TX)、NHK高校講座 『ロンリのちから』(NHK Eテレ)、主演舞台『星の王子さま』、ドラマ『パパ活』(CX)、映画『武曲』などに出演。2018年は、主演作『笑いの枝折り』のほか、映画『花は咲くか』、『いぬやしき』の公開が控える。

INFORMATION

『鋼の錬金術師』
『鋼の錬金術師』
『鋼の錬金術師』
©2017 荒川弘/SQUARE ENIX
©2017 映画「鋼の錬金術師」製作委員会

映画『鋼の錬金術師』大ヒット上映中

全世界待望のファンタジー超大作、兄弟の絆を賭けた冒険が始まる!
運命に挑む兄弟エドとアル。幼き日に最愛の母を生き返らせようと、禁断の術を犯したエドは手脚を失い、アルは魂だけの鎧の身体になった。必ず弟の身体を戻す――そう決し、鋼の義肢、オートメイル(機械鎧)を身に着けたエドは、やがて“鋼の錬金術師”と呼ばれる存在となる。身体を取り戻す唯一の手がかりは、謎に包まれた「賢者の石」。伝説を求めて旅をする二人は、やがて国家を揺るがす恐大な陰謀に巻き込まれていく…。壮大な旅の果てに、待ち受ける驚愕の真実とは? 兄弟の絆を懸けた、超ド級の冒険がいま始まる!
<錬金術――それは、あらゆる物質を新たなものに作り変える魔法のような科学>

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