監督のこだわりで髪の毛をボサボサにして…

7月2＆9日放送のドラマ『怪談新耳袋スペシャル』(BS-TBS)で主演を務める山下リオちゃん。12代目“リハウスガール”として脚光を浴び、ドラマなどで活躍。出演映画2本の公開も控えるリオちゃんは、ピュアな魅力たっぷりな女のコ。そんなリオちゃんが役作りの秘話や撮影の舞台裏などをたっぷりと明かしてくれました。

Ｑ　芸能界に入ろうと思ったきっかけは？

「小学校5年生のときに観たドラマ『オレンジデイズ』(TBS系)がきっかけです。(出演者の)柴咲コウさんを観ていて、感情移入したというか、すごく引き込まれて。私も女優の仕事をやってみたいと思ったんですけど、なかなか誰にも言い出せなかったんです。(小学校の)卒業文集で初めて“芸能人になりたい！”と書いたんです(照笑)。それで母が知って、いろいろ雑誌を買ってきてくれるようになって……」

Ｑ　そして中学校2年生のときに受けた事務所のオーディションで芸能界入り。友達の反応はどうだった？

「友達には言ってなかったんですね。みんなCMとかを観て“あれ出てない？”みたいな感じで(笑)。すごくビックリしていました」

Ｑ　それは驚くよね(笑)。CMといえば、リオちゃんは『三井のリハウス』CMの12代目“リハウスガール”。宮沢りえさんや池脇千鶴さん、蒼井優さんらの跡を継ぐことにプレッシャーは感じなかった？

「本当に代々すごい方ばかりなのでプレッシャーはあったんですけど、自信にもなりました」

Ｑ　CM撮影時に興味深い出来事はあった？

「監督が細かいところまですごくこだわりを持った方で、“髪の毛がすごくキレイだから、(それが目立ってしまうと)髪の毛のCMになってしまう。そうはしたくないから、何もしないでボサボサで来てくれ”って言われました(笑)。なので、朝もとかさずに、夜寝っぱなしの髪で行きました(笑)」

Ｑ　(笑)。『東京少女山下リオ』(BS-TBS)の主演を経て、ドラマ『ラブレター』(TBS系)では、耳の聞こえない主人公・美波(中高生時代)役を。取り組み方も今までとは違ったのでは？

「そうですね。まず自分には分からない世界だったので、どう感じていくかに気をつけました。実際に耳栓をして歩いてみたんですが、そうするとほかの感覚が鋭くなってくるんです。より視覚が頼りになるというか。実際に演技をしていても、目を合わせて話をするというのを意識しました。気まずいときでも目を反らしたら話ができなくなるので、ずっと見ていなくちゃいけないとか。そういうところが今までの演技とは違った部分でした」

Ｑ　映画『RISE UP』(今秋全国順次公開)では、目が不自由なヒロインに扮（ふん）したそうだけど。

「この作品でも実際に感じることを大切にしました。目をつぶってマネージャーさんの肩を借りながら新宿とかを歩いてみたり。そうすると歩いているときは足の裏の感覚がすごく大切だと感じました。それから、人込みの中だとなかなか気付いてもらえないこともあって、いろいろ感じることがありました」

Ｑ　いまも地元の徳島から仕事に通っているとか？

「はい。平日に学校に行って、休みの日に仕事をするペースです。徳島では山登りとかにも行きますね。友達とも遊ぶんですが、そういうのをするのも楽しくて(笑)。8月の阿波踊りですか？ 参加したことはないんですけど、よく見に行きます。あんな盛大なお祭りはないですよ(笑)。でも、なかなか席が取れないんですよね。なので、屋台を楽しんだりすることが多いです(笑)。食べるのが好きなんです。あとは浴衣を着ていくのも楽しみのひとつです(笑)」

Text／西村祐哉(日刊編集センター)