川上ジュリア | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「川上ジュリア」

2012/04/06

“卒業”それは決して悲しいことだけではなくて、むしろ“ポジティブ”。
目標への第一歩

川上ジュリア
現役女子高生シンガーとしてデビューし、2011年夏の高校野球応援ソングやMUSIC VIDEOで書道甲子園優勝校・松山女子高書道部とのコラボを手がけるなど、快進撃を続けてきた川上ジュリアちゃん。これまでは“高校生”を軸に活躍してきましたが、今春いよいよ卒業を迎えます。3月7日には2ndアルバム『卒業 -Glorious day-』をリリース! ジュリアちゃんにとっては“リアル卒業アルバム”とも言えるニューアルバムの制作裏話やデビューのきっかけとなったオーディションの思い出などを語ってくれました。



川上ジュリア

川上ジュリア

Q 今回のアルバムは、卒業ソングが盛りだくさん! ジュリアちゃん自身も今年卒業を迎えるわけだけど、特に印象に残っている曲は?

「アルバムのタイトルにもなっている『卒業 -Glorious day-』ですね。この曲、実は最初に楽曲をもらったとき、歌詞のアイディアは2パターンあったんです。ひとつは“高校生なのに、こんな恋愛の話を書いちゃうの!?”というようなもので、もう片方が今回の歌詞のような内容でした。

Q 決め手になったのは?

「プロデュサーさんに相談したら、今回のような歌詞の内容を指して“ジュリアくらいの年代のコは、こういう歌詞を書く人が多い”って言われたんです。違ったほうがいいのかなと一瞬思ったんだけど、“むしろ、今しか書けないかも!”と思い直して(笑)。18歳って大人でも子どもでもなく、すごく難しい時期……って、自分で言うとちょっと恥ずかしいですけど、そういう難しい時期だからこそ書ける歌詞を思い切り書いてみようと思ったんです」

Q 作詞をするときはどんなふうに……?

川上ジュリア

2ndアルバム『卒業-Glorious day-』
(3月7日発売/avex trax/CD+DVD)

「普段から思いついた言葉やフレーズをどんどん携帯電話のメモ帳に書きためておくんです。でも、そのメモをそのまま使うことはあまりなくて、参考程度に見返すくらい。歌詞を書くときは何度も何度も書き直します。昔は、この“何度も書き直す”のが嫌で、格好悪いと思っていたんだけれど、“より良い作品をつくろうとしているんだから”と思ったら、嫌じゃなくなりました」

Q 歌詞を考えるのは結構苦しかったりする?

「これまでは、細かくテーマを決めて歌詞を考えることで、かえって苦しんでいたところもあったのかも。あと、最初はプロデューサーさんから“何でも相談して”と言われても、何を相談すればいいのかわからなくて。下手なことを聞いて“そんなこともわかんないの? 自分で考えろよ”って言われるのが怖いんですよね。でも、今は作詞だってまだ初心者なわけだし、“学べるうちに学ぼう”と思えるようになりました」

Q もっと気楽に考えていいと。

川上ジュリア

2ndアルバム『卒業-Glorious day-』
(3月7日発売/avex trax/CD ONLY)

「他の人のことならポジティブに考えられるのに、自分の話になるとネガティブになっちゃうんですよ。ヘンにマジメに考えちゃうクセがある。それは親からも指摘されていて“真面目なときは真面目でいいんだけれど、ヘンなところで真面目さを発揮すると自分自身を苦しめることになる”と。適度に気を抜くことも大事ということですね。そんな気持ちを歌ったのが『FUZZY GLIDER』という曲です(笑)」

Q 作詞をするときと歌うときでは気持ちが変わったりする?

「かなり違いますね。歌詞を書くときは自分の想いをぶつけるようなイメージ。歌うときは何より、聞いてくれた人に伝わるように表現しなければいけないので、その場の感情に浸りすぎると上手くいかなくなる。気持ちが入りすぎると、泣いちゃうし。昨年の夏の高校野球応援ソング『ずっとここから』も歌っている最中に何度も泣けてきました。でも、そうすると、伝えたいメッセージが伝わらなくなるので要注意なんです(笑)」

Q 今回のアルバムを聴いて欲しい人は?

「同世代の中には、卒業して東京の大学に進学し、家族と離ればなれになるといったコも多いと思うんですよ。自分がやりたいことに向かって、捨てざるを得ないものや、別れざるを得ない相手がいるかもしれない。でも、それは決して悲しいことだけではなくて、むしろポジティブ。目標への第一歩ですから。あと、大人の人には“こういう時代が自分たちにもあった……”ということを思い出していただきたい!」

Q 過ぎてしまうと、案外忘れちゃうもんね。

川上ジュリア

川上ジュリア

「何か目標に向かって頑張っているけれど、壁にぶつかってしまい苦しんでいたり、真剣に考えすぎて辛くなっているような人を励ませるといいなとも思っています。『さよなら-in the rain-』という曲の中に、“no rain,no rainbow”という歌詞が出てくるんです。雨が降るからこそ、虹が出るというような意味。人生ってホント、そうなんですよね。私もまさか自分がデビューするきっかけとなったオーディション『a-motion’06』でグランプリをとれるとは思っていなかったし、高校野球応援ソングを歌えるようになるとは思わなかった。人生何が起こるかわからないですね!」

Q ジュリアちゃん自身が“no rain,no rainbow”を経験しているということですね。

「その前のオーディションでは二次選考で落ちちゃっていますからね。オーディションに落ちたのはすごく悔しかったし、ショックでした。でも、そこで終わっちゃったら終わりだ!という思いがあったからこそ頑張れたのかも」

Q 自分の改善ポイントを見つけるのは案外難しいよね。

川上ジュリア

川上ジュリア

「“洋服がダメだったのかも……”“マニキュアをつけてなかったせいかも……”と、ものすごく小さなことまでひとつひとつ洗い出して、改善策を考えました。それまでは反抗期だったけれど、お姉ちゃんの意見も聞くようになった。参考程度ですけどね(笑)。あと、目線をコントロールするためのトレーニングとして、“キッチンの照明についているスイッチを凝視しながら歌う”なんてこともしていました。とにかく必死で、がむしゃらに頑張った一年でした」

Q すんなりオーディションに通っていなかったからこそ、見えてきたものもある?

「苦労した分、“あのときに比べたらマシ”と思えるのはラッキーだったなーと思います。これから辛いことなんていくらでもあると思うし、それはこれまでの苦労なんて比べものにならないかもしれない。でも、“じゃあ、やめる?”と聞かれたら、“やめない”と答えると思う。芸能人のみなさんって、基本的に“M”なんだと思うんですよね。年齢を重ねるごとにハードルも上がるし、目標も大きくなるけれど、でも、その緊張感もまた楽しくなるんだと思います」

Q ジュリアちゃんの今年の目標は?

「今年はお芝居を頑張っていきたいです。実はずっと、プロデューサーさんから“芝居禁止”と言われてきたんですが、ひょんなことからOKが出たんです。お芝居をやることが曲づくりや歌にもいい影響を与えたり、その逆も……となるよう、頑張ります!」

インタビュー・終

取材・文/島影真奈美(馬場企画)

かわかみ・じゅりあ●1993年12月13日生まれ、北海道出身。05年、エイベックスのオーディション『a-motion』を受けて、二次審査で落選。翌年、再びチャレンジした『a-motion』では、グランプリを受賞し、09年、JURIAN BEAT CRISISとしてデビューを果たす。昨年は、楽曲がABC 夏の高校野球応援ソングに選ばれ、『熱闘!高校野球マネージャー』に就任するなど、現役高校生シンガーとして活躍中。今年2月には、舞台『HOLSTEIN KILLER NEVER DIE!!』で主演を務めるなど、女優としても活躍する今後も注目のアーティスト。3月7日に2ndアルバム『卒業-Glorious day-』をリリースし、3月10日にはワンマンライブを開催。(エイベックス・マネジメント所属)

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