山口まゆ | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「山口まゆ」

2023/06/29

「いろんな方の意見を聞き、“好きなことを続けるのも才能”と言われて、自分の中で大きな希望になりました」

山口まゆ

──だいぶリアルに将来を模索していたんですね。

「そうですね。中学、高校の頃は芝居で悩むことはあっても、将来で悩むことはなかったんです。だけど大学を卒業した先となると、この仕事を続ける上では覚悟が必要。『この道で生きていく覚悟が自分にはあるのか?』という自問自答はずっとしていました。コロナ真っ只中で大学に行けなかったことも、そういった迷走感に繋がっていたのかもしれません」

──演技の現場はもとより、学生さんたちも大変でした。

「本当に。あまり自由に動けない中で、『20歳になるまでに何かを掴まなければいけない』という謎の焦りみたいなのもあったりして。20歳という数字がとてつもなく大きく見えたんですよね。なってみたらなってみたで、こんなもんかって感じでしたけど(笑)」

──なんとなく世間の空気がどんよりしていた時期でしたよね。

「私生活や家族関係でもいろいろ悩んでいました。他人からは『そんなの大した悩みじゃない』と言われるかもしれないことでしたが、自分には重くのしかかっていたんですよね。舞台『これだけはわかってる』で描いているのもそういうことだと思うんです。家族という近しい関係だからこそ、すれ違ってしまうことや伝えられないことがあるという。台本を読んだときには、胸をえぐられるような気持ちになりました」

山口まゆ

──それも含めて、先ほどおっしゃっていたように「乗り越えた」のでしょうか?

「そうですね。これが大人になるってことなのかなと、自分の中で腹落ちさせました」

──そして役者を続ける覚悟については?

「1つは自分の気持ちに素直になってみようと思ったんです。私はこの仕事が好きなのか。毎回、現場に行く度に『向いてないな』って思うのに、なぜ続けてきたのか。そう考えると、確かに芝居をしている間はいつも壁にぶつかるけれど『キツかった』で終わったことはなかったことに気づいたんです。いつも最終的には『楽しかった』『また新しい現場に出会いたいな』で終わる。ということは、私やっぱりこの仕事が好きなんじゃないかって、改めて気づかされました」

山口まゆ

──好きなことを見つけられたのは、とても幸せなことですよね。

「けっこういろんな方の意見も聞いたんですよ。『私、この仕事を続けてもいいんでしょうか?』って。その中で『好きなことを続けるのも才能だし、あなたにはその才能があると思う』と答えてくださった方がいて。“好きなだけで続けていいんだ”というのは、自分の中で大きな希望になりました」

──前回のインタビューでは「夢を叶えるためには"好き"という気持ちを突き通していくことが大切」と答えていただきました。

「そのインタビューもたしか18、19歳頃でしたよね。その考えは変わっていません。ただ"好き"を継続するためには覚悟が必要だということ。それと大切なのは自分の中の"好き"で終わらせないで、それを結果に繋げることなのかなと思います。私たちの仕事の場合は見てくれる人にどれだけ伝えられるか、楽しんでいただけるか。役者として一本立ちした今は、そのことをより強く意識するようになりました」

Special Movie

実力派俳優・山口まゆ、「これだけはわかってる〜Things I know to be True」で初舞台に挑む!

PROFILE

山口まゆ(やまぐち・まゆ)●2000年11月20日生まれ、東京都出身。フラーム所属。
2014年に『デビュー』オリジナルオーディション『Push!』でフラームに合格。同年『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』でテレビドラマデビューを果たす。近年の主な出演作に、【ドラマ】『シジュウカラ』(TX)、『未来への10カウント』(EX)、『つまらない住宅地のすべての家』(NHK)、『女神の教室〜リーガル青春白書〜』(CX)、『めんつゆひとり飯』(BS松竹東急)、【映画】『樹海村』、MIRRORLIAR FILMS Season1『inside you』、『軍艦少年』、『真夜中乙女戦争』など。8月には劇団時間制作10周年記念公演『哀を腐せ』への出演が決定している。

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Information

舞台『これだけはわかってる 〜Things I know to be true〜』
2023年6月30日(金)〜7月9日(日)東京芸術劇場シアターウエスト

作:アンドリュー・ボヴェル
翻訳:広田敦郎
演出:荒井遼
出演者:南果歩 栗原英雄 山下リオ 市川知宏 入江甚儀  山口まゆ

これだけはわかってる


これは「私の家族」の物語です。
物語はオーストラリアの地方都市アデレードの郊外。いわゆる地方都市。
そこにプライス家の日々がある。
母親のフラン(南果歩)は看護師、父親のボブ(栗原英雄)は元自動車工。
今は長女ピップ(山下リオ)の子供の迎えや庭の手入れ、特にそこに植えられたバラの手入れが主な彼の仕事だ。
そこにヨーロッパへ一人旅にでていたはずの末娘のロージー(山口まゆ)が帰ってきた。どうやら旅先で出会った男性との恋にやぶれ、心の傷を癒すために家族の元へ戻ってきたようだ。
プライス家は六人家族。長女のピップは教育局で働くキャリアウーマン、長男のマーク(市川知宏)はIT系のエンジニアで次男のベン(入江甚儀)は金融関係で働いている。どこにでもある家族の会話と風景がそこにある。一家を切り盛りする母親を中心に皆が家族を想い、慈しみ合っている。とても明るい活気のある家族。しかし、それぞれがなかなか家族に言い出せない悩みや問題を抱えていた。
一番近いはずの家族、でも実はもっとも遠い存在と感じることがある「家族」。打ち明けられない悩みや、本当に言いたいことが伝えられないもどかしさ。そして本当は愛していると伝えたいのに、感謝しているのに、それがことばにできない時、あるいは意図せずに酷いことばを投げつけて、傷つけ合ってしまう家族との関わり。
わたしたちの人生はこんな痛みや悲しみや、もちろん喜びもですが、を家族や人との関わりの中で経験し、自分が「わかっていること」、自分にとって「本当のこと」のリストを増やしていくのでしょう、決してそれを知らなかった頃には戻れないことを知りながら・・・・。
春・夏・秋・冬・・・、そして春・・・。再び巡ってくる季節、木々や花たちは1年前と同じように芽吹き、花は咲く。しかし、その春は1年前の春とは確実に違う春なのです。
この物語はそんな家族のとある1年間の物語です。

◆公式サイト
https://tspnet.co.jp/whats-ons/koredake/

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