前川「これまで受けてきたオーディション、すべて全力で受けてきていますけど、“これはキタな！”って思うやつがダメだったり、“今回は無理かな…”って思ったやつが合格したり、何が引っかかるのか、決め手となるのかは、僕らもぜんぜんわからないんですよね」

大薮「『絶対受かったな』って思うやつが受からなかった…ってありますよね」

前川「だからこそ、1つ1つ全力でやることが大事なのかなと。それに加えて、変に気負わないことも大事なのかなと思います。余裕を持ってできたほうが意外と受かったりしてきているなという印象はありますね。面白いなと思ったのは、とある清涼飲料水のオーディションで、夏の海が舞台のCMだったので、水着持参の指定があって。オーディションでは水着に着替えて、『カメラの前でこういう感じで飲んでください』と言われて、それをやったら『はい、以上です』と言われて、自己紹介もせずにオーディションが終わるっていうのがありました」

松田・大薮「へぇ〜〜〜！！」

前川「結果的に、そのオーディションには合格してお仕事をやらせていただいたのですが、何が決め手だったのか全然わからなかったけど、すごく楽しかった。当時、僕はまだまだ仕事してないような時期で、同じオーディションを受けに来ていた周りの人たちは、顔立ちのハッキリとしたカッコイイ人や、スラっとしたスタイルの良いモデルさんとかばかりで、自分はどうせ無理だろうなと思いながらも精一杯やったらお話をいただけたので、あれは忘れられないオーディションだったなと思います」

大薮「僕はオーディションに行くときに、『このオーディションには絶対に受かる』『もう僕は100％受かっているんだ！』というモチベーションで臨むようにしています。自分にそう言い聞かせて、自信を持って自分を輝かせて行くみたいな感じなんですけど。1つ印象に残っているのは、全力でやって、自分が一番だと自信を持って臨んだ、とある舞台のオーディション。1次、2次審査が受かって、最終もこのまま受かるだろうと思って、最終結果を待っていたら落ちてしまって…・。なんでだろう？と、落ちた理由についてマネージャーさんといろいろと話をした際に、『一人だけで突っ走って、周りとの協調性のない芝居をしたり、独りよがりの行動だったんじゃないか？』と、マネージャーさんに言われて。その時に『自分は絶対に受かる！』という、それだけの考えじゃダメなんだと改めて気づかされました。相手役がいる芝居ならきちんと対話しなきゃいけないし、その場にあった芝居をしたり、そういうのも大切にしないといけないんだなと。そこからやり方を変えたたんですけど、そのきっかけとなったオーディションでした」

――オーディションで様々な体験をしてきたみななさんが挑む『側用人公開オーディション』では、どんなドラマが繰り広げられるのか、楽しみです！ では最後に、本作への意気込み・見どころアピールをお願いします。

前川「僕にとっては初めての明治座、初めての祭シリーズなのですが、本当に素敵な方々が集まっているので、面白い作品になることは間違いないなと感じています。僕自身も楽しみたいなと思っていますし、祭シリーズをまだ観たことがないという方も、以前から祭シリーズが好きで今回で初めて僕のことを観るという方も、この年末年始を一緒に楽しみましょう！」

大薮「こういう状況下で公演できること自体とてもありがたいことだなと感じています。今回は祭シリーズとしては初めて、全公演ライブ配信もあるということで、明治座にお越しくださる皆さんはもちろん、配信で観てくださる皆さんにも全力で楽しんでいただけたらと思います。僕らも爆発して楽しんでやりたいと思います！」

松田「皆さんもおっしゃっていますが、観ていただいたらきっと楽しんでいただけること間違いなしだと思います。“笑い”って、とても大切な感情だと思うので、それをキャストの皆さんや観てくださるお客様と共有できることがすごく幸せだなと。それは生でも配信でも共有できると思うので、本番をぜひ楽しみにお待ちください!!」