――では逆に、このお仕事で大変だなと思うことはなんでしょうか。

永田「僕らの仕事は、信頼だったり目に見えないものしか指標にならない。勉強を頑張って資格を取ったことで就ける仕事ではないので、そういう意味では、常に自身を律していなければいけない仕事だと思っていて。それに自分が経験したことや見たことしかアウトプットできないので、それをどこでどれだけインプットできるか。それが楽しさにつながったりもするけど、そこは常に意識していなければいけないことだと思います」

林「この前、特攻隊隊員を演じる舞台作品に出演したときに、役作りのために戦争のことをいろいろと勉強したんです。そうしていく中でどうしても暗い気持ちになってしまうんですね。これから命を落としに行く人物になるわけですから、没頭するとその世界観に没入してしまうので、気持ちとして影響されてしまうんです。自分をニュートラルに保つのが大変なんですよね。毎日本番で2時間ないし4時間、その役でいることで気持ち的に追い込まれてしまうことも多いんです」

永田「だからゲームとか、まったく関係ないことに没頭する人が多いんだよね。自律神経を整えるではないけど、合間に関係ないことをすることでフラットに戻す。普通に生きていて起こるはずのない感情を起こしにいったり、衝撃を受けにいかなくてはいけないので、そういう部分では大変な仕事だなと思います」

冨森「地方の方はもしかしたら東京に引っ越ししなきゃと思っているかもしれないですけど、関東圏なら通えます。僕も片道１時間半くらいかけて埼玉から通っていました。上京することに対して心配とかもあると思いますけど、都心から少し離れれば、家賃も物価も安かったりもするので。そしてこの仕事の時間って、けっこうバラバラなので、そこは大変ですし、最初の頃はアルバイトもしなければいけないと思いますが、アルバイトは融通の利く職種を選びましょう！」

永田「なんか、ジャスティンの言葉は実践的で、オーディション受ける人には参考にしやすいね」

冨森「でしょ？」

――続いて。みなさんが所属するキューブってどんな事務所ですか？

林「とてもアットホームだと思います」

永田「大好きな事務所ですね。僕らに寄り添ってくれているなっていうのはすごく感じます。マネージャーさんもですが、社長や副社長とこんなに密にお話が出来る事務所もそうそうないと思います。役者だけでなく、所属されているアーティストさんやほかのジャンルの方々とも繋がれますし、いろんなことをやっている事務所ですけど、結束が固いのかなって思います」

冨森「活気がある事務所です。おすすめします！」

――そんなみなさんは、キューブの若手俳優サポーターズクラブ「C.I.A.」のメンバーとして活動もされていて、横の繋がりも強いのではないかと思いますが、年末、そして年明けにはイベントも開催されますね。

永田「キューブに興味を持っている方たちは、ぜひC.I.A.のイベントやライブに触れてもらいたいです。そうしたら“これがキューブなんだ！”っていうのがわかると思います。いろんな個性溢れるメンバーがいるし、“こんな雰囲気の事務所なんだ”とわかるようなライブにもなっていると思うので、興味がある方はぜひその目で確かめてもらいたいです」

林「事務所に入りたての僕からしたら、先輩方は本当に優しいですし、後輩のことをけっこうイジってくれたり、絡んでくれたりもする温かい事務所であることを感じられるので、ぜひC.I.A.の熱を体感してもらいたいです」

冨森「すごく自由度があって、役者の意志を尊重してくれる事務所だからこそのライブになっています。それぞれクオリティも高いものになっていますし、興味が出た方は観に来ていただいきたいです」

――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

永田「無責任に“応募した方が良い”と言いたくなくて。その人の人生だし、この仕事は楽しいことばかりではないですから。オーディションに応募するときには、ちゃんと覚悟を持って臨んだほうがいいと思います」

冨森「確かに。俺も入ってから気づいたけど、思っていた以上に覚悟が必要だよね」

林「僕の場合自分の人生を考えたときに、何も挑戦せずに後悔するなら、応募してこの世界にチャレンジしてみてダメだったらそこで考えればいいのかなと。やらないよりやって後悔する方がいいと思ったからこそ応募しました。チャレンジャー精神が大事だと思うので、その気持ちがあるなら応募してみることをお薦めします」

冨森「迷うくらいなら受けた方がいいと思います。僕が当時、応募する前に“やめておいたほうがいいんじゃない”と誰かに言われたとしても、たぶんやめなかったと思うんです。『デビュー』を見ていたり、このインタビューを読んでいて、“自分は役者になりたい”“芸能界に入りたい”というような“熱”があるのなら、自分に自信を持って臨んでもらいたいなと思います。そして、もし落ちたとしても落ち込むことはありません。まだまだオーディションなんてたくさんあるし、目指す道はいくらでも広がっているので」

永田「僕も50社以上落ちましたけど、今こうやってデビューできているからね」

冨森「僕も何十社と落ちました」

永田「意気込みがあるなら、ぜひ受けてほしいです！」

冨森「ご応募、お待ちしております!!」