岩井七世 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「岩井七世」

2011/05/12

恥ずかしいとか「自然じゃないかも」という意識を捨てて、思いっきりハチャメチャに演じたい!

岩井七世
5月4日から上演される舞台『アイアン・ディッシュ』に出演する七世ちゃん。小学5年生の時、『デ☆ビュー夏の特別オーディション』をきっかけにデビュー。その後、雑誌モデルや女優業など幅広く活躍してきましたが、今回、コメディのお芝居に初挑戦。舞台本番を前に、楽しみな思いや、試行錯誤の様子を語ってくれました。



Q 最近は舞台での活躍が続いてますね。

「去年の夏に、今回出演する『劇団芋屋』さんの舞台で客演させていただいたんですけど、その舞台が久しぶりで、18歳の時以来でした。『芋屋』さんの舞台の稽古では、台本が出来上がるまではエチュードという即興劇をひたすらやるんですね。最初それが慣れなくて…。

岩井七世

岩井七世

覚えた台本を身体と声で表現していくというのとまた違って、鍛えられたと思いますね。その場で状況を読んで、表現するというのは…。たとえば『ここは鉄工所です』っていうお題を与えられて、どんなタイミングで、どんな人物像で表現すればいいかとか、すごく悩みました」

Q 今回の『アイアン・ディッシュ』で演じるのはどんな役柄ですか?

「まだ台本は完成していないのですが(取材は4月下旬)、私が演じるのは、田舎のさびれた鉄工所の娘で、自分のお兄ちゃんのことを『好き』と言ったり、キュートで、ハチャメチャで、ちょっとアニメのキャラクターのような女の子です」

Q .ちょっと“萌え”系な…。

「はい。今回はコメディなので、これまでやってきたナチュラルな芝居では通用しないと思って、演出の方に相談したんですよ。そしたら『お客さんが、楽しくストレスなく観られる、単純な人物像を作ってほしい』と言われました。男性の思い描く理想の女性像をわかりやすく表したような…。役柄的にハチャメチャだけど、でもキュンとしてもらえるような2次元的な女の子を想像しつつ演じています。2次元キャラのなかにあるかわいらしさとか、あり得ない感じとか、しぐさとか雰囲気をつかめたらいいなと思いますね。恥ずかしがらず、あえて役に深みを出さないのがいいのかなと思います」

Q 内容はかなり不思議な感じですね。

「一言で何の話とは言えないくらいハチャメチャです。品のいい内容ではないです。いい意味で下衆で(笑)、観ている方に『バカだな』と笑ってもらいたいです。本気でバカやってるなと思ってもらえれば成功ですね(笑)。舞台の芝居って、その日その日、役者の身体全体から出していくものなので、こういう作品は自分自身も身体全体で楽しんでなくてはいけないなと思います。稽古中もしっかりストレッチしたり、声を出したり、 心と身体をつなげてから稽古に入っています。でも、これまで笑ってもらうというお芝居をしてこなかったので、難しいんですよ。セリフ回しもテンポも…。まず恥ずかしいとか、こういうふうにやると自然じゃないんじゃないかとか、そういう意識を捨てることかなと思います。演じる側としては、観ている人にストレスを与えないようにしなければ」

Q 稽古を通じて実感していることは?

「たとえばエチュードで、いろんなキャラクターを作るとなっても、自分の中にないものはできないし、演じていても自分というものが出てくると思うんですね。おばあちゃんの役で、杖をついて出てきて、おばあちゃんっぽいことを言ってても、ずっとそれを続けていると、知らず知らずに自分が出てきちゃって。実際に舞台で演じても、『私だったらこうする』とか役と自分を近づけすぎてた気がして、もっといろんな人を観察して、もっとたくさん引き出しがほしいなと欲が出てきました。電車で見かけた人の仕草とか、日常のささいなことにも、注意深く観察したいです。『ずっと口元に手を当ててる人なら本音を隠す人なのかな』とか、ちょっとした一つひとつの仕草から、想像力を働かせています。こういう人の役をやることになったらこんなふうにやってみたいなとかストックをためてます」

Q 今後やってみたい役柄はありますか?

「これまでは自分の経験の範囲内の役がわりと多かったと思いますが、でも時には悪役をもらうこともあって。屋上から人を突き落として笑う役とか。でも悪役も好きで、むしろヒロインとかさわやかな人よりも、ひと癖ある役柄のほうが演じていて楽しいです。今、 出演させていただいている『リオネット補聴器』さんのCMがドラマ仕立てで初めて母親役を演じたんですね。一方で他の仕事で高校生役もやっているんですけど、今の私の年齢や見た目って、ちょっと背伸びすれば母親とか妻とか学校の先生にもなれるし、学生にもなれるのがいいなと思います」

Q 今の年代、そして七世ちゃんのキャラクター的に、幅広く役に取り組める時期なのかもしれません。

「高校生とか自分で経験したことをやるのはやりやすいですけど、母親とか会社員とかやったことがないことに、どこまで想像力を働かせられるかというのが大事だなと思います。就職した友達から普段の仕事の話を聞きたいし、いろんな人の話に興味がありますね。 演技の仕事を通して、いろんなことに興味が出てきました。街で人の会話を聞いていてもすごく楽しいです。私はのんびりしているので、もじょもじょしゃべっちゃうんですけど、人によっては芝居かって思うくらいハキハキしゃべる人もいて、私が思ってるナチュラルは必ずしもそうじゃないんだなと思います 」

Q 最後に今回の舞台に向けての意気込みを!

「まず舞台に立っていることを楽しめたらと思います。そし楽しく、みんなが元気になる舞台になればいいなと。今回、22歳になって初のお芝居なので頑張ります!」

インタビュー・終


劇団芋屋 第10回公演『アイアン・ディッシュ』 (作・演出 高橋征也)
●2011年5月4日(水)〜8(日)全8ステージ [会場]下北沢OFFOFFシアター]


いわいななせ●1989年4月23日生まれ、東京都出身。2000年『デ☆ビュー夏の特別オーディション』に合格し、芸能界デビュー。以降、『天才てれびくんMAX』(NHK教育)や雑誌『ラブベリー』専属モデルなどで活躍。近年では舞台、映画などで女優として活躍。


劇団芋屋 第10回公演『アイアン・ディッシュ』 (作・演出 高橋征也)
●2011年5月4日(水)〜8(日)全8ステージ [会場]下北沢OFFOFFシアター]

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