遠藤 舞(アイドリング!!!) | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「遠藤舞」

2011/06/06

私が20人のグループのリーダーなんて、今も不思議です

遠藤舞
アイドリング!!!3号として活動中の遠藤舞さんの主演映画『コネコノキモチ』が5月14日から公開。マンチカンの子ネコと共演した動物好きの舞さんが、撮影エピソードから、ちょっと深い話まで語ってくれました。



遠藤舞

遠藤舞(アイドリング!!!)

Q 今回演じた“遥”という役に関しては、どういう印象を持ちましたか?

「例えばトンガってたりとか、すごい悪いヤツだったり、すごいいいヤツだったりとかじゃなくて、本当に“よくいる”専門学校生がベースで。でも、このコ超普通だなと思っても、家庭に問題を抱えていたり、悩みごとがあったり、実は闇があったりとか……。まぁ、みんなリアルにそうですよね。そういう意味でリアルに等身大な女のコかな」

Q 街を普通に歩いている人でも、みんなそれぞれ背景はありますよね。

「このコの場合は、お父さんが亡くなっていて、お母さんとの関係が上手く行ってなかったり。専門学校では普通にやっていて友達もいるけど、進学や将来についてみんな何かしら悩むじゃないですか。未来が見えない不安。そういうこともお話に入っていて」

Q 家の問題や未来への不安を避けて過ごしていた主人公が、ネコとの出会いによって…

「一歩進んで自分に向き合っていくという。たぶんそれまでの遥は控えめというか、我が強いっていう感じじゃなかったと思うんです。猫を拾って育てて、そして逃げちゃったっていうのをきっかけに、“自分で探さなきゃ”っていう、強い意志を初めて出すんです。こんなに自分から行動しているのは初めて、私。きっかけを与えてくれたのが子ネコ、みたいな」

Q 家族との関係も描かれますが、共感できる部分はありますか?

「私、家族ともめちゃくちゃ仲いいんですよ。ケンカはしても仲が良くて、反抗期がなかったんです。門限が厳しくて、お父さんと過ごす時間が学生の時は多かったので、ケンカしちゃって反抗すると気まずいじゃないですか? そうなるのもイヤだったので」

Q 映画の中みたいなギクシャクした空気はなかった?

「私もお父さんもAB型で、私より変ってて。“何やってんだ、この人”みたいに私が認めて、許して、理解してあげる。だからああいう空気がしんとなるような感じじゃなくて、もっと激しいんです、燃え盛るような。そのあとにお互いシカトが一日くらいはさまって、その後になぜか仲直りという(笑)。そういう点では共感とかではなくて、想像で作りましたね」

遠藤舞

(c)2011「コネコノキモチ」製作委員会

Q そういう風にオープンになれない家族にとって、ネコがカギになって。

「お母さんのほうも問題を抱えているって言うのが、けっこう複雑で。お母さんがお父さんが亡くなったのを受け入れてないという、淡々と描いているけどテーマ的には結構重い。だからほのぼの要素のネコがキーになって、完全にわだかまりが解けてオープンになって、ハッピーエンドに繋がっているというのがよかったなと思います。主人公自身も、就職に迷ってどうしていいか分かんない状態に陥っていたときに、ネコを頑張って探したことで、自分に自信がついて、将来を自分で決めようって気持ちになって。人生の転機を迎えるきっかけがネコだったという」

Q 人生の転機と言えば、遠藤さんがスカウトされたとき、実は専門学校への進学が決まっていたんですよね?

「よく考えるんですけど、ホントにあの時にスカウトしていただけてなくて、そしてアイドリング!!!のオーディションに受かってなかったら、今まったく違う人生を歩んでいると思ったり。うーん、すごいですよね。そもそも自分では無難に生きるというか、行きたかった専門学校に行って、美容系の会社とかに就職して、結婚して、普通の人生歩んでいくんだろうなって絶対思っていたから。まさかこういう風になるとは思っていなくて、今でも不思議だなと思ってます」

Q 今でも、ですか?

「ちっちゃい時にアイドルになりたかったとか、そういう夢は全然無かったし、そもそも人前で歌ったり、しゃべったりするのがすごく苦手だったし。そんな人間がこういう業界に身を置いていていいのだろうか?って、ジレンマがありますね。かれこれ業界に入って4年半ぐらいなんですけど、まだ実感がわかないというか。夢だって言われたら“だよねぇ”って思っちゃうぐらい不自然な感じ。こういう取材をしていただくというのも、何回受けても未だに不思議な感じです」

遠藤舞

(c)2011「コネコノキモチ」製作委員会

Q それが今やアイドルグループ・アイドリング!!!のリーダーですよ。

「クラスの学級委員とかもやったことが無いし、一人っ子だし、そもそもAB型だし(笑)。私、リーダーに向かない要素っていうのがたくさんあるんです。なのに20人のアイドルグループのリーダーをやっているなんて、スゴイよな自分、ヘンだよなって(笑)。でもそのヘンな状況が楽しかったりもするので、人生何があるか分かんないゾって、自分で勉強になりました(笑)」

Q 人はきっかけがあれば変れるものなんですね。

「そういう人は、この業界じゃなくても世の中にたくさんいますし。自分は将来こんなふうになりたいと思っていても、なにかすごい転機があって、別の人生に完全に乗り変って、それでもやっていけてるって人もいると思うし。それって何歳でも男でも女でもいつでもありえることだと思うので、そういうのも人生の楽しみですよね。私もこの後に何かあって、もしかしたら戻るかも知れないし、全然違う方向に行くかもしれない。それを自分で決めるかもしれないし、人に変えられるかもしれないし。そういうことを楽しみに人生を生きるのも楽しいなって思いますね」

Q 今回、主演の作品ができましたが、今後、女優の仕事という方向はどうですか?

「現場はスゴく楽しいし、お芝居はすごい大好きと言えるわけじゃないんですけど楽しいので。せっかくいただいたお仕事を一生懸命やるっていうのは大事なことだし。機会があればまたやらせていただきたいなって思います」

インタビュー・終


映画 『コネコノキモチ』
服飾系専門学生の桜井遥(遠藤舞)は2年前の突然の父親の事故死から、母親と2人、ぼんやりと生活をしていた。また、母親の杏子(井上直美)も旦那の死から、空いた風穴が埋まらないままいた。ある日、遥が公園で子猫を拾った。それは今、猫好きの間では幻とも云われているマンチカンという、短足の猫だった。父親の死から活気のある生活に戻りたいと心に決めた遥は、迷子のマンチカンを飼う事を決意する。翌日、学校から戻ってきた遥は隠しておいたマンチカンがいない事に気づいて…。


えんどうまい●1988年7月31日生まれ、東京都出身。趣味/ネイルアート、音楽鑑賞。特技/ピアノ、楽器。アイドリング!!!3号、グループのリーダーとして活動中。ニックネームはまいぷる。主演映画『コネコノキモチ』は5月14日よりシネマート六本木、マイカル・ワーナー・シネマズ他全国順次ロードショー。


映画 『コネコノキモチ』
服飾系専門学生の桜井遥(遠藤舞)は2年前の突然の父親の事故死から、母親と2人、ぼんやりと生活をしていた。また、母親の杏子(井上直美)も旦那の死から、空いた風穴が埋まらないままいた。ある日、遥が公園で子猫を拾った。それは今、猫好きの間では幻とも云われているマンチカンという、短足の猫だった。父親の死から活気のある生活に戻りたいと心に決めた遥は、迷子のマンチカンを飼う事を決意する。翌日、学校から戻ってきた遥は隠しておいたマンチカンがいない事に気づいて…。

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