萌子というヘビーな役柄を演じて成長できました。今、萌子役にどっぷり浸かっています！

若手女優として活躍中の新川優愛ちゃん。前回に引き続き、出演中の昼帯ドラマ『明日の光をつかめ2』(東海テレビ・フジ系　毎週月〜金　午後1時30分)のお話と、さらに、8月6日公開の公開中の映画『行け！　男子高校演劇部』のエピソードなども語ってもらいました。

Ｑ　『明日の光をつかめ２』の共演のみんなとは、すぐ仲良くなれました？

「最初の頃はうまく入っていけなくて、一人でご飯食べてました(笑)。でも今はみんな仲良いです。年齢的にも中高生が多くて、学校みたいですね。撮影の空き時間にはトランプやUNOをしたり。そういう空気がお芝居にも生きてくればいいなと思っています」

Ｑ　共演のみんなは、どんなキャラクターなんですか？

「アイドル志望の由貴役の西野実見ちゃんは天然キャラでおもしろい子です。あかり役の西川茉佑ちゃんはめっちゃかわいくて、みんなのマスコット的存在ですね。私は…突っ込まれる方が多いかな？　役の上では『〇〇じゃねぇよ』とか言ってますけど(笑)」

Ｑ　ベテラン俳優の方からアドバイスされることはありますか？

「はい。おっちゃん役の渡辺いっけいさんは、『このシーンの前にはこんなことがあったから、今彼女はこういう態度をとっているからね』って、その都度教えてくださいます。このドラマはシーンの順番バラバラで撮っているので、すごくありがたいです。前室で待っているとき、渡辺いっけいさんも小川菜摘さんも私たちの話に入ってきてくれるんです」

Ｑ　すごくいい感じの現場ですね。でも順番バラバラで撮るのは難しそうですね。

「そうですね。台本を読み込んで前後のつながりをきちっと把握しないと難しいです」

Ｑ　台本は家で覚えるんですか？

「はい、家で覚えます。以前はノートにバーッとセリフを書いて覚えたり、自分で台本を読んで、それを携帯電話に録音して聴き直してみたり、いろんなことをやってました。最近は普通に読んで覚えられるようになってきました」

Ｑ　このドラマを通して、女優として成長できたことは？

「暑さや長時間の撮影にも耐えて、身体的、精神的にも鍛えられていますし、日々成長しているなと思います。また、萌子という重い過去を抱えているヘビーな役柄を演じていることも、自分にとってプラスになっています。好きなのに『嫌い』と言ったり、会いたいのに『会いたくない』と言ったりする、複雑な感情表現をすごく勉強させていただいてます。今、萌子役にどっぷり浸かっていますね」

Ｑ　さらに、映画『行け！ 男子高校演劇部』が8月6日に公開されます。この映画では、主人公の少年・オガ（中村蒼）に一目惚れされる桂木舞役を演じています。

「舞は私立女子高の演劇部の女の子で、お姫様、マドンナみたいな感じ。結構おいしいところをもっていく役で、萌子とはまったくキャラが違いますね(笑)」

Ｑ　撮影で大変だったことは？

「この映画を撮影していた頃、もう1本ドラマのお仕事があって、『午前中にドラマ、午後から映画』というように忙しかったです。自分の感情を出す大事なシーンでは長ゼリフもあって不安でしたけど、何とかＯＫが出てよかったです」

Ｑ　共演者は男性キャストが多かったんですよね。仲良くなれました？

「私が撮影に参加したのは、映画がクランクインして１〜２週間たった頃だったんですよ。つまり男子たちが仲良くなった頃に途中から入っていく形だったので、最初は本当に馴染めなかったんです(泣)。そしたら撮影中に私の誕生日があって、自分はすっかり忘れてたんですけど、共演の男の子たちがサプライズでお祝いをしてくれたんですよ。それがすごくうれしくて。みんなでケーキを食べて、そこからちょっとずつみんなと話せるようになりました。その直後にオールアップになっちゃいましたけど(笑)」

Ｑ　最後に、この映画の見どころを教えてください。

「コメディ作品なので、映画館でも笑いをこらえたりしないで、笑いたいところで笑ってください。始めから終わりまでおもしろいので、どこで笑ってもいいです。そういう笑いの要素に加えて、みんなで一つのことをやり遂げる大切さ、達成感なども織り込まれていて、感動したり、考えさせられる場面もあります。あと、私が登場するシーンもおもしろいですよ。最初に声だけ出て、それから後姿、正面…と、すごくじらす出方をするので、そこを注目して見ていただければうれしいです」

インタビュー・終

取材・文／水野幸則