中村優一 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「中村優一」

2017/05/17

「本当に『仮面ライダー』と『Deview』がなかったら、今の僕はいないと思う(笑)」

中村優一

中村優一(仮面ライダーゼロノス)&井上正大(仮面ライダーディケイド)という、“平成仮面ライダー”がW主演を務めることで話題を呼んでいる、舞台『警視庁抜刀課 Vol.1』がいよいよ5月26日(金)より開幕。元読者でもあり、主人公・切通弥を演じる中村くんが、久々に『Deview』に凱旋!! 本作のみどころはもちろん、仮面ライダー愛についてもたっぷりと語ってくれました♪


中村優一
原作を読まれて、この作品のおもしろさはどんなところだと思いましたか?
「警察が刀を持って犯人と戦うところ。そして刀を中心としたストーリーの展開がおもしろいと思いました。刀の怪しい力に取り憑かれておかしくなった人々を、主人公二人が救う流れも見どころだし、スーツを着て刀を持つのも斬新です」
今回演じる切通弥(きりどおし・わたる)という役柄についてはどんな印象を抱いてらっしゃいますか?
「クールで笑わなくて、ボケも通じない人間。でもそれが弥にとってはボケだったりするんですよ(笑)。本人は普通にしているつもりなんだけど、他の人から見ると、なんだか笑えるというか。そんなところがおもしろい役だなと思いました」
役作りのために心がけていることは?
「マンガ原作なので、マンガをしっかり読んで、そのイメージをベースに作っていきたいです。舞台の内容もマンガのエピソードを中心に進んでいきますからね。なので、ぜひ観に来て下さる方にもマンガを読んで来ていただければと。刀に関する難しい用語が出てくるので、原作を読んでいるとよりこの舞台の世界観を理解しやすいはずです」

中村優一
人とコミュニケーションを取るのが苦手で、天然ぽいところもありますよね。切通と中村くんに共通点はありますか?
「僕はプライベートでは切通みたいな感じです。誰とも話さないし、笑わないし、あまり自分から人と接しようとしないので。まあ、でも淋しがりなところがあるので、たまに自分からいくときもありますけどね(笑)」
そうなんですか? では、なかなかピッタリな役だと(笑)。
「はい、ピッタリだと思います(笑)。切通はあまり笑わないから、やりやすいです。逆に井上(正大)くんが演じる架光くんのほうが僕には難しいなと感じます」
架光隼人(かけみつ・はやと)は社交的ですよね。
「いつも爽やかだし、人当たりの良さと笑顔を保っているので僕には難しいなと。僕は人当たりそんなに良くないですから(笑)」
いや、そんなことないでしょ!?(笑)。架光役の井上くんも『仮面ライダー』出身ですが、井上くんの印象はどんな感じですか?
「井上くんとは『仮面ライダー』で同じ作品(2009年『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』)で共演はしているけど、違うシーンだったんですよ。何回か会ったことはあるんですけど、ガッツリ共演するのは今回が初めてで。切通と架光、性格が両極端な二人のコンビもこの作品のおもしろさなんです。本人たちは自覚ないけど、漫才みたいな掛け合いをするし、そんなおもしろさも井上くんといろいろと話し合いながら作っていけたらいいなと思います。二人で刀を持って戦うところもカッコ良くお見せしたいですしね」

中村優一
今回は殺陣師に東映京都撮影所で30年近く時代劇に出演されている青木哲也さんを迎えらたことも注目されていますね。
「ありがたいことですよね。舞台は1ヵ月たっぷり稽古がありますから、僕は殺陣の経験があまりないので、ガッツリ1ヵ月練習できるのは幸せなことだと感じています。この機会に刀についても勉強できたらないいなって思っています」
アクション面で楽しみにしていることは?
「時代劇とは違ってスーツで刀を持つので、鞘を衣装には差せないんですよ。だからどうやって持つことになるんだろうっていうこととか、いろいろ楽しみです」
この作品は刀に取り憑かれた人たちを切通と架光が救いますが、中村くんは刀に取り憑かれそうなタイプだと思います?
「どうだろう……。意外と自分のことしか考えてないから大丈夫かも。神頼みとかジンクスはこだわらないタイプだし、占いもあんまり信じないし、おみくじも引かないんです。そこら辺は信じられるものは自分だけですから(笑)。何事も自分の努力次第じゃないですか。ただ家の近くの神社にお詣りには行きますけどね。神社とかお寺に行っても『いつもありがとうございます』ってお礼して帰ってくるだけだから」
じゃあ大丈夫かも知れないですね。原作を読んでいると、欲深そうな人たちが取り憑かれてるし。
「でも仕事に対しては欲深いですよ。そこにつけ込まれたらヤバイかもしれない(笑)」

中村優一
“平成仮面ライダー”の二人がタッグを組んでW主演を務める本作ですが、中村くんにとって『仮面ライダー』はどんな存在ですか? 
「僕の俳優人生の中でいちばん大切な作品です。『仮面ライダー響鬼』に出ていなかったら、その後の『仮面ライダー電王』にも繋がらなかったから。どちらも同じプロデューサーの白倉(伸一郎)さんに使っていただいたんです。俳優業を5年程お休みして復帰させていただいた第1作目でも『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』で、『電王』の桜井侑人役を演じて。それのときも白倉さんに呼んでいただいたんです。だから『響鬼』、『電王』に出演していなかったら、こうして俳優として復帰させていただくこともできなかったはずです」
本当に中村くんにとっての恩人なんですね。
「『電王』のときから『お父さん』と呼ばせていただいていて、その方に出会えてなかったら俳優として、こんなにたくさんのお仕事はできなかったと思います。他にも『仮面ライダー』を通じて、たくさんの人に出会えました。今年に入ってからも『電王』10周年のイベントがあったんですが、多くの方が来場してくださって、喜んでくれました。『仮面ライダー』に出ていなかったら、そういう方々とも出会えていないので、『仮面ライダー』もそうだし、白倉さんも僕にとっては、大きな存在です」
先日の10周年イベントには、主人公・野上良太郎を演じた佐藤健くんからのメッセージがあり、中村くんも号泣したと話題になっていましたね。出演者にとっても思い出深い作品なんだなって改めて思いました。
「『電王』は健くんが座長として頑張ってくださったおかげで、たくさんの人に今でも愛される作品になったと感じています。この前の10周年イベントのときも、『電王』の10周年について話したいと健くんから僕に直接電話がかかってきたんです。健くんは『スケジュールが合えばイベントに出たかったけど出られないので、自分の口からきちんとメッセージを届けたい』ということで。イベント中に実際に健くんと電話を繋いで、リアルタイムで健くんの声をみんなに届けることができてすごく嬉しかったです」
ファンの方にはうれしいサプライズになりましたね。
「みなさん喜んでくださったので、それも嬉しかったですね。手紙や録音で届けることもできたけど、健くん本人の声で聞けたことによって嬉しさもひとしおだったと思います」

中村優一
休業を経て役者として復帰して、仕事への取り組み方や意識の変化はありました?
「復帰する前も精一杯やっていたけど、経験が少なくて目の前のことをこなすことで精一杯で、客観的に観ることができなかったです。若かったし、知らないことだらけで、本当に毎日がいっぱいいっぱいで。今でも演技力は未熟だけど、当時は足りない部分が多すぎたなって。運のいいことに仕事はたくさんいただいていたけど、一つひとつにじっくり取り組むことができなかったのかもしれないです」
復帰してからはじっくり取り組めてます?
「復帰してからは仕事に取り組む熱意も高まりました。5年くらいやっていなかったからこそ、一つひとつの作品を大事にしたいという気持ちも大きくなりました。あとは休業していた期間があっても変わらず応援してくださる方がたくさんいてくださったことをとても幸せに感じています。だからこそ、僕は今、仕事ができているんだなっていう実感もある。その人たちに恩返しできるように役者として頑張っていきたいと気持ちでいます。今は役者としても人間としても経験値が増えたので、昔とは違う思いで仕事に臨んでいます。だからこそ休業したのは悪いことばかりじゃなかったなって今は思うんです。あのまま続けていたら僕はどっちにしろ辞めていた気がするから。だから若いうちに一度休んで、新たな気持ちで今仕事に復帰できて良かったです」
仕事に対する考え方でいちばん変わったのはどんなことですか?
「頭の切り替えですかね」
いっぱいいっぱいになることはもうない?
「今もあります(笑)。それはもう僕の性格上、しょうがないです」

中村優一
今はどうやって切り替えているんですか?
「自然にできるようになりました。復帰した以上は、僕は頑張らなきゃ!って気持ちが強いから、ネガティブなことを考えてるヒマはないというか。仕事をしていない期間があったからこそ、とにかく全力で頑張るって気持ちが強い。今は自分の甘いところに負けないと思うことが大事だと思っています」
仕事のことばかり考えている中で、息抜きになっていることは? 例えば趣味とか。
「最近は、ずっとKis-My-Ft2のライブDVDを観ています。Twitterとかでも言ったりしてるんですけど、玉森(裕太)くんが好きなんです(笑)」
どんなところが好きなんですか?(笑)。
「可愛い♥ 疲れたな〜と思ったときに、キスマイのDVDを観てるんですけど、『Summer Breeze』という曲の玉森くんが、めっちゃ可愛いんですよ!! それを観て『今日もカワイイな』って癒されてから寝ます(笑)」
疲れたときの癒しなんですね(笑)。
「自分が出ている映画のイベントで、この前この話をしたら、ファンの人から『ええ〜っ!?』ってちょっと引いた声が聞こえて来ました(笑)。『もしかして、優一くんって……』って声がチラホラ聞こえてきたんですけど、決して恋愛感情とかじゃないですよ! いつか玉森くんと共演するのが夢です」
中村優一
意外な夢をお伺いできたところで…。最後に芸能界を目指している読者のみなさんに、先輩でもある中村くんからメッセージをお願いします。
「『Deview』がなかったら、この世界に入ってないですからね、僕。読者の子が載るコーナー(誌上オーディション『Push!』)に載せてもらったことがきっかけだったし。本当に、『仮面ライダー』と『Deview』がなかったら、今の僕はいないと思う(笑)。僕から伝えたいことは、自分の努力次第で道は拓けていくので、頑張ることを忘れずに、自分の夢に突き進んでくださいということです。一緒に頑張りましょう! ぜひ舞台『警視庁抜刀課 Vol.1』観に来てくださいね!!」

インタビュー・終
撮影/大槻志穂 取材・文/佐久間裕子

元デビュー読者でもある中村優一くんから、芸能界デビューを目指す読者への応援メッセージ!!

Profile

中村優一
なかむら・ゆういち●1987年10月8日生まれ、神奈川県出身G-STAR.PRO所属。2004年『第1回D-BOYSオーディション』でグランプリを受賞し、翌年ドラマ『ごくせん』第2シリーズ(日テレ系)で俳優デビュー。その後、ドラマや映画、舞台、バラエティ等、幅広く活躍。近年の主な出演作は、『薄桜鬼SSL 〜sweet school life〜』(映画・ドラマ・舞台)、舞台『ダンガンロンパ THE STAGE 2016』、舞台『ReLIFE』、映画『スレイブメン』、映画『八重子のハミング』など。今後は、6月28日から上演される舞台『BRAVE10』(主演)、8月9日から上演される舞台「少年社中『モマの火星探検記』」が控えている。

INFORMATION

『警視庁抜刀課 Vol.1』

舞台『警視庁抜刀課 Vol.1』
5月26日(金)〜6月4日(日)CBGKシブゲキ!!

『月刊バーズ』で連載中の斎藤 岬の同名コミックを、中村優一(仮面ライダーゼロノス)&井上正大(仮面ライダーディケイド)の“平成仮面ライダー”をW主演に迎えて舞台化。
≪story≫
“刀”に取り憑かれた人間による不可思議な事件が頻発したニッポン。これからの事件を収めるために、危険な刀は国によって押収されることが法律で定められ、忌むべき刀を回収するために、警視庁のビル一角…もともとは倉庫だった場所に、銃刀特別対策室=通称“抜刀課”が設立された。そのメンバーである、警視庁最強の剣士・切通と居合が得意な架光が、怪しい力を宿した“妖刀”に対峙する! そして、そんな二人の前に、突如して現れた刀に対して異常な執着を持つ義経と弁慶とは、一体何者なのか!? 失われた刀を取り戻し、市民の安全を守るため、切通と架光は奔走する。

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