山口まゆ | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「山口まゆ」

2015/04/15

「木村(拓哉)さんと水野(美紀)さんが自然な流れで関係性を作ってくれて、自然に反抗期の女のコになりきってます(笑)」

山口まゆ

昨年、『デ☆ビュー』の誌上オーディション『Push!』をきっかけに、フラームに所属した山口まゆちゃん。絶賛公開中の映画『くちびるに歌を』でメインの中学生の一人を爽やかに演じ、次世代期待の新人女優として注目を集めている。そんな彼女が、4月16日スタートのドラマ『アイムホーム』(テレ朝系)に出演決定。主演の木村拓哉さんとも関係の深い重要な役どころを演じる彼女に、ドキドキの現場や抱負などを語ってもらったよ!

レギュラー出演するドラマ『アイムホーム』がいよいよ始まりますね! 第一話からたくさんの出演シーンがあるそうだけど、どんな役どころなんですか?
「木村拓哉さんが演じる記憶を失ってしまった男性・家路 久の娘で、野沢すばるという女のコです。と言っても、木村さん演じる久さんは、すばるのお母さんとは離婚して新しい家庭を築いてるので“元・お父さん”みたいな立場なんですが、記憶を失ってるので、昔の私たちの家庭のほうを本当の家庭のように感じているという、ちょっぴり複雑な関係なんです」
それはすばるの気持ちとしても複雑ですよね、思春期の女のコだし。
「そうだと思います。そこは想像して演じるしかないんですけど、お父さんみたいに接して来られたら反抗しちゃうなって。“もうお父さんじゃないくせに”みたいに。あと年齢的にもすばるは中1なので、ちょうど反抗期なんだと思います。水野美紀さん演じるお母さんに対しても、けっこう冷たく当たったりしてしまうので」
まゆちゃんは、そんなすばるに共感できるところはある?
「そうですね。自分で言うのも変ですけど、私はもう反抗期は過ぎたかなって思うんですが、やっぱり中1くらいの頃はありました。お母さんに勉強のこととかで何か言われるとイラッとしたり、お父さんとしゃべるのが何だかイヤだなーって思ったり。両親のことが嫌いってわけではぜんぜんないのに、妙にギクシャクしちゃうのが思春期ってものなのかなって。その頃を思い出しながら、すばるの役作りをしています」
山口まゆ
それにしても、すごい豪華キャストですよね。まゆちゃんはオーディションで決まったそうですが。
「はい。お話をいただいたのが、ちょうど映画『くちびるに歌を』のキャンペーンで全国を回っていたときで、オーディション用の課題台本も長崎にいたときに送られてきたんです。いつもオーディションの前は家で落ち着いて練習するんですけど、普段と違う環境とキャンペーン中という、ちょっと慌ただしいなかでどれだけできるかなって、最初は少し不安でした。それでも“精一杯やらなきゃ!”って思って一人で練習してたら、『くちびるに歌を』で一緒に回ってたメンバーの子たちが、『相手役やるよ』って協力してくれたんです!」
すごくいいメンバーだね!
「そうなんです。映画のクランクイン前から一緒に合唱の練習をしたり、ロケ先でも合宿みたいに過ごしてきた仲なので、結束が強いんですよ。それにみんな私よりも芸歴のある子たちなので、アドバイスもいっぱいくれて、オーディションに行く日は『頑張れ〜!』って送り出してくれました」
仲間たちの心強い協力と応援で、オーディションも手応えがあったんじゃない?
「“やり切ったな”という気持ちはありました。でも結果がどうなるかは別なので、お返事があるまではずっと不安でした。だから、『決まったよ』という報告があったときはもう……。しかも合格の報告をいただいたのが『くちびるに歌を』の公開初日だったんです。ちょうど映画のメンバーも集まっていたときで、協力してくれたみんなには真っ先に報告したら、みんな『良かったね!』『おめでとう!』って言ってくれて、私も感情がマックスになってわんわん泣いちゃいました」
感動的なエピソードですね! では、ドラマの顔合わせはどんな感じだった? 大人ばかりに囲まれて緊張しなかった?
「前日は緊張で吐きそうになってました(苦笑)。“私、この顔ぶれの中に入って行くの!?”って。当日もずっと緊張でガチガチで、木村さんとご挨拶したときはオーラがすごすぎて、自分の名前を噛んで間違えてしまったほどです(笑)。お母さん役の水野さんともほとんどお話できなくて、“こんなに緊張していて本番大丈夫かな?”って思っていたんですけど、そこに上戸彩さんが『久しぶり〜!』って気さくに声をかけてくれたんです」

山口まゆ
上戸さんとはドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』で共演していますよね。
「そうなんです。今回のドラマではあんまり関わりがないんですけど、本当に優しいんです。上戸さんに声をかけてもらって、ようやく少し緊張がほぐれました。やっぱり知ってる方が一人でもいると、ホッとしますね。スタッフさんのなかにも前にドラマでご一緒した方が何人かいて、心強かったです」
出演作を重ねていくと、そういう嬉しい“再会”も増えて行くんでしょうね。
「私はまだまだ新人なので、余計再会が嬉しくて。でも本当はどんなに初めての現場に行っても、ちゃんとできないといけないなとも思いました。ドラマがクランクインした日も最初はすごいガチガチでした。事前に事務所のワークショップでお芝居の練習や役作りをしたんですが、やっぱりスタジオと現場とでは雰囲気もぜんぜん違うので。しかも初日から木村さんとバチバチやり合うシーンだったんです。“これ、絶対に遠慮しちゃうなー”って、台本を読んだときから一番不安だったシーンで」
実際に演技してみてどうだった? 
「もう、最初から最後まで木村さんや水野さんにリードしてもらいっぱなしでした。現場に入ったときから木村さんと水野さんと3人で普通の世間話をするところから始まって。『学校どんな感じ?』『何やってる時が楽しい?』みたいな。そうしているうちに、気付いたら本当のお父さんお母さんみたいに見えてきて、そのまま本番に入って行った感じでした。スターの方ってすごいなと思ったのは、役作りとか関係性を自然な流れで作ってくれるんですよね」
じゃあ演技の上では、木村さんにも遠慮なくキツい言葉を浴びせることができた?
「はい、自然に反抗期の女のコになりきってます(笑)」
山口まゆ
ところで、まゆちゃんが反抗期を抜けたタイミングはどんなものだったか覚えてる?
「やっぱり親へのありがたみが実感できたからだと思います。『Push!』を受けたときも、私の『演技がしたい!』という気持ちをお母さんが察してくれて応募してくれたからだったし。特にお母さんに言ったわけじゃないんですけど、見守っていてくれるんだなあって思いました。仕事を始めてからも、朝早い現場の時はお父さんが送ってくれたり、お母さんが緊張をほぐしてくれたり。家族の協力なしにはこのお仕事はできないし、何より自分が素でいられる場所だから、“ホーム”って大切だなと感じています」
では最後に、ドラマ『アイムホーム』の見どころをお願いします!
「木村さん演じる久さんが記憶を失ったときに持っていた10本の鍵の秘密が、一つひとつ明かされて行くところをドキドキしながら楽しんで欲しいです。1本目の鍵は私が演じるすばるとも関係があるので、注目してもらえたら嬉しいです!」

撮影/booro(BIEI) 取材・文/児玉澄子

Profile

山口まゆ
やまぐち・まゆ●2000年11月30日生まれ、東京都出身。フラーム所属。趣味・特技は映画鑑賞、ピアノ、ダンス、クラシックバレエ。主な出演作にドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』、ドラマ『聖女』、映画『くちびるに歌を』など。

INFORMATION

アイムホーム

ドラマ『アイムホーム』
4月16日スタート 毎週木曜 午後9:00〜
※初回は15分拡大

とある事故によって直近5年ほどの記憶が曖昧になってしまった男・家路久(木村拓哉)。妻も息子もいるものの、なぜか、ふたりとも仮面をかぶったように見えてしまい、表情も感情もわからなくなってしまう。妻子に対して愛情があるのかさえわからないことで、久は苦悩。一方で、久の記憶の中には離婚した前妻と娘への愛着が……。空白の5年間はどんな日々だったのか――久はそれを探るため、手元に残った謎の10本の鍵の束を元に、過去の自分を探す旅に出る。
山口まゆちゃんは、久の別れた妻・野沢香(水野美紀)の娘、野沢すばる役で出演。

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