今一番かなえたい夢は秋田県民会館でのライブ

12月２日発売の新曲「君がいるから」が「ファイナルファンタジーXIII」の主題歌に大バッテキされた新進気鋭のシンガー・菅原紗由理さん。今年４月のデビューミニアルバム「キミに贈る歌」でいきなり配信チャート１位にランクインして注目を集めた彼女も、ほんの少し前までは『デ☆ビュー』を読んでいた一人だったんだって！透明感の歌声で次世代歌姫の期待も高い彼女に夢に挑戦してきた日々や歌への思い、そして3月にあとにした地元のお話を聞きました！

Ｑ　菅原さんは秋田出身だけど、ずっと地元からオーディションに挑戦してたの？

「そうです。秋田と言っても横手市という、秋田市から離れてるところなんですが、東京まで新幹線でも４時間、バスだと８時間くらいかかるんですよ。飛行機だと時間はもう少し早いけど、やっぱり交通費が高くて」

Ｑ　前に両親はあまり賛成してなかったと言ってたけど？

「一人っ子だからたぶん心配もあったんだと思います。だからオーディションで東京に行く交通費も、バイトでコツコツ貯めて。高校はバスケの推薦で入ったんですけど、歌手の夢に専念するために部活をやめました。けっこう強豪校だったから部活と音楽の道を目指すことの両立が難しくて。どっちを取るかすごい悩んだんですが、最終的に顧問の先生に頭を下げました」

Ｑ　デビューまでの道のりは長かった？

「やっぱり途中で、諦めかけたこともありましたからね。別のあるオーディションで東京に呼ばれたのが、ちょうど大学進学のタイミングだったり。だから、今年４月に『キミに贈る歌』でメジャーデビューしたんですが、しばらく実感がなかったんですよ。地元の友だちから『サユの歌、聞いたよ！』ってメールもらって、改めて本当にデビューしたんだって思ったくらい(笑)」

Ｑ　『キミに贈る歌』は『第3回レコチョク新人杯グランプリ』に選ばれたり、いろんな配信サイトで１位を記録したりとニュースになったけど、歌手になることに反対していたご両親の反応は？

「今は、すごい喜んでくれてます。デビューが決まった時も、焼き肉屋さんでお祝いしてくれましたし」

Ｑ　今年3月に進学も兼ねて上京したんですよね。生活はどう変わった？

「まず東京の人の歩く早さに慣れなくて。東京の人ってスタスタと歩くんですよね。初めての満員電車に泣きそうになったり、あと東京の電車って扉が自動なんですね。秋田は開閉が手動なんですよ」

Ｑ　秋田出身と言っても、あまりお国言葉は出ないよね？

「もともとそんなになまり出ないけど、たまに秋田の言葉で『何それ？』って言われることはありますね。たとえばレコーディングの時に『飴っこ食べたい』って言ったら…。飴という意味なんですけど。あと、秋田って言うとみなさん『きりたんぽ』ってイメージがあると思うんですけど。私、こないだ初めて食べたんですよ(笑)。キャンペーンで秋田に帰った時に」

Ｑ　地元のほうではきりたんぽは食べないの？

「そんなに、普段からは食べないと思います。実家があるのは横手ってところなんですけど。地元の食べ物と言えば、横手やきそばといぶりがっこ……。いぶりがっこって、他の地方ではあんまり見ないけど、タクワンをいぶったもので美味しいんですよ！実家に帰るときはスタッフさんによく『いぶりがっこ３つ買って来て』って頼まれます(笑)」

Ｑ　菅原さんのおかげでいぶりがっこが全国区になるかも!?
シンガーとしてはデビューして変わったことはある？

「歌って難しいなと最近つくづく思います。デビュー前ももちろん簡単だと思って歌ってたわけじゃないけど、今はより歌詞のフレーズ一つ一つをものすごく深く考えるようになりました。考えれば考えるだけ、終わりがないというか。自分の気持ちをコントロールしながら言葉を伝えることの難しさを感じています」

Ｑ　デビューが実現した今、次に『叶えたい夢』は？

「先日、初めてワンマンライブをやったので今度はツアーで全国を回りたいですね。特にやっぱり秋田でライブをしたいです。まだ実家にいた頃はよく、秋田県民会館というところにライブを観に行ってて。こないだ秋田にキャンペーンで 帰ったときに、スタッフさんに『いつかここでやりたい！』って言いました。私にとっては、武道館とか東京ドームよりも──もちろんそういうところでやれたらうれしいけど、一番叶えたい夢かもしれないです」