少女マンガ誌「マーガレット」(集英社)の人気作品をオンライン動画配信サービスHuluで連続ドラマ化する恋愛ドラマシリーズ「マーガレット Love Stories」。その第3弾として、藤原大祐と桜田ひよりのW主演・初共演で、小村あゆみ原作による『神様のえこひいき』が実写ドラマ化、3月19日からHuluにて独占配信される。

　親友に告白してフラれた直後、交通事故にあって死んでしまう主人公・弥白（藤原大祐）。しかし、暇を持て余した神様の“えこひいき”で、親友・ケンタ（窪塚愛流）好みの女の子・天堂神楽（桜田ひより）に生まれ変わり、新たな生活を送ることに。

　「今度こそ、オレはケンタと恋をする！」と意気込むが、中身が弥白のままの神楽は、思い描いていた女子力を発揮できず、ケンタとの距離は一向に縮まらない。それなのに、ケンタの元カノ・鳥居鈴（新井舞良）から「友達じゃなく、恋愛の好きだわ」と告白されて!? さらに、死んだはずの弥白の身体が生きていることが発覚！でも、中身は神楽に入れ替わっており……。人を好きになるとはどういうことなのか？好きなのは外見、それとも内面なのか…入れ替わったことによりそれぞれの思いが交差していく、性別も常識も超えた新感覚のラブストーリー。

　『Deview／デビュー』では、先週掲載した藤原大祐×窪塚愛流の対談に続き、天堂神楽役として、1人で男女それぞれの内面を演じ分ける難役に挑戦した桜田ひよりと、弥白が生まれ変わった神楽に興味を抱く、鳥居鈴を演じた新井舞良の対談インタビューをお届け。

――“マーガレット Love Stories”　第三弾、「神様のえこひいき」に出演することが決まったときの心境はいかがでしたか？

桜田ひより「出演することが決まって台本を読んだら、私が演じる神楽は、中身が弥白の状態の“カグラ”のシーンが多かったんです。ということは、外見は女の子だけど中身は男の子の状態でいることが多くなるので、“男の子っぽい”ではなく“男の子”じゃないといけない。仕草や歩き方でそう見せるための調節が難しくなりそうだなと思いました。でも、とてもやりがいを感じられるお仕事だなとも思いました」

新井舞良「お話をいただいてすぐ原作を読んだら、題材としては重いところもあるけど笑えるところもあって、楽しく読めたので、これを実写化するとどうなるんだろうってワクワクしました。それと、私が演じる鈴は本当に可愛くて魅力的で、誰が観ても憧れるキャラクターだと思いました。誰もが一度はなりたいと思うような女の子像だったので、“こんな素敵な役を私がやっていいんですか!?”という感じでした」

――原作や脚本を読んで、この作品の魅力はどんなところだと思いましたか？

桜田ひより「同性同士の恋愛って、まだまだ世の中に理解されづらい部分もあると思います。それをポップに描いた、この時代だからこそ、必要な世界観の作品だなと思いました」

新井舞良「今、BL（ボーイズラブ）作品が流行っていますが、この作品はBLを描いているのかと思いきや、GL（ガールズラブ）も詰まっているし、“神様”のような異次元の存在も登場するのが新しいなと思いました」

――桜田さんは弥白と天堂神楽、新井さんは鳥居鈴というキャラクターを演じて、どんなところが魅力だと思いましたか？

桜田ひより「中身が弥白のカグラは、とにかく一生懸命なんです。何事にも一生懸命で空回りしている姿も愛しいので、そこが個人的にすごく好きです」

新井舞良「鈴にとってのカグラは、最初は女の子だと思って接しているけど、中身である弥白のぶっ飛んだ部分がところどころ見えてきて、“何だ!?　この子”って気になる存在になるんですよね。そして実は中身が男の子だって発覚する……複雑だからこそ、鈴ちゃんはどんどんのめり込んで、カグラのことで頭がいっぱいになっちゃったんだろうなって思いました」

――鈴の魅力に関してはいかがでしたか？

新井舞良「鈴は本当にオープンマインドな人物なので、尊敬しかないというか。もし自分が“女の子を好きかも”と思ったら、絶対にまず戸惑うし、その気持ちを相手に言うか言わないか迷うと思うんです。でも鈴は自分の気持ちに気がつく前に、カグラに『好き』と言ってしまう。そんな感覚で人生を生きられるのがカッコイイなって思いました。自分の気持ちを恥ずかしいなんて全然思わずに、自分の意志を貫いて自信もある。自信がある女の子って説得力があるから、私は鈴みたいなマインドの持ち主になりたいと思いました。なので、鈴を演じている期間はすごく楽しかったです」

桜田ひより「カグラは鈴ちゃんに関わることに戸惑いがあるんですよね。以前、弥白だったときに鈴ちゃんのことが好きだったから、どう接していいか一番わからない女の子なんだろうなって思いました」