制服を着てカラオケやプリクラに行けなかったことが心残りです(笑)

2月1日からauで配信されているLISMOオリジナルドラマ第10弾『卒業までにしたい3つのこと』で女子高生のヒロインを演じる南沢奈央ちゃん。今年20歳になる奈央ちゃんは現在大学1年生。撮影の裏話はもちろん、高校時代の思い出から現在の学生生活、さらには演技への思いまでたっぷり語ってくれました。

Ｑ　『卒業までにしたい3つのこと』は、奈央ちゃんが演じる卒業を間近に控えた女のコ・莉子が、高校生活でやり残したことをクリアしようと奮闘する物語。

「台本を読んで、自分が高校生のときにできなかったことができると思って、すごくうれしかったです。莉子は文学少女なんですけど、たまたま本が好きなだけで普通に明るい女のコ。監督からも“文学少女だからっておとなしくてまじめなコを想像しなくていいから”って言われたので、本当にはっちゃけてやりました(笑)。バンドもやったんですけど、実際に高校では体験したことがなかったので、すごく楽しみでした」

Ｑ　バンドではエレキギターを担当していたけど、演奏は難しかった？

「難しかったです。撮影に入る前にみんなで1回だけ練習ができたんですけど、その時点で(同級生役の水沢)エレナちゃんたちも初心者のはずなのにすごいうまくて(笑)。私も頑張ったんですけど全然ダメで……。それからまた家で頑張って練習しました。指がつりそうになりながら(笑)。でも、そのおかげで本番は何とか1発OKが出ました。意外とギターが重くて、次の日には体中が痛くなりましたけど(笑)」

Ｑ　みんなで1つのことを一生懸命やるのって、高校時代に戻ったみたいで楽しそうだね。

「現場も明るくて楽しかったです。ただ女性陣とはすぐに仲良くなれたけど、(恋人役の)濱田(岳)さんとはあんまり話せなかったんです。4日間ぐらいあった撮影のうち、最初の3日間は緊張しちゃって、特に1対1になると全然しゃべれなくて……。でも、最終日にはみんなで指遊びができるぐらい仲良くなりました(笑)」

Ｑ　奈央ちゃん自身はどんな高校生活を送っていたの？

「アクティブでしたね。部活もバドミントンを3年間続けました。練習は本当に厳しかったけど、仕事をやっていると学校が息抜きになるし、バドミントンでストレスを発散することができたし。いろんなことをやったことで仕事と両立できたのかなと思います。本当に充実していましたね。ただ、高校でやり残したことがあって。制服のままカラオケやプリクラに行ったことがないんです。それをしておけば良かったなって思います(笑)」

Ｑ　それは残念……。では逆に高校時代を振り返って、これはやり通したと胸を張れるモノは？

「必ず教室には一番乗りするって決めて頑張っていました。早めに登校して一番に教室に入って、電気をつけたりカーテンや窓を開けるのが好きでしたね。だいたい始業時間の1時間前ぐらいに登校するんです。45分前だと1人いたりするから、いつも1時間前に。たぶん向こうは何とも思ってないのに、そのコが先にいると悔しくて“明日こそは”って私ひとりで勝手に1位争いをしてました(笑)」

Ｑ　そして今は大学1年生。学校ではどんなことを学んでいるの？

「心理を学びながら映像の勉強をして、映像が人間に与える影響とかを学んでます。演じる側じゃなくて制作側の勉強になるんですけど、ただ教室の椅子に座って勉強するのではなくて、外に出て撮影したり、教室にいても映画を観たりするのですごい楽しいですね。仕事とリンクしてるから“こういう撮り方だとこういう風に見えるんだ”って客観的にとらえることができて、すごい勉強になります」

Ｑ　最近、こだわっていることはある？

「大学で映画の勉強をしているのもあって、映画とか本とかを見終えたら必ず記録を付けるようにしてます。人に薦めるときにもちゃんと教えられるように一言感想を書いて、自分なりに“星3ツ”とか付けたりして(笑)。最近読んだ本では、歌野晶午さんのミステリー『葉桜の季節に君を想うということ』(文藝春秋・刊)をオススメします！　帯に“必ずだまされる”って書いてあったので疑って読み始めたんですけど、これは分かる人がいないんじゃないかっていうぐらいのトリックで衝撃を受けました。是非読んでみてください!!」


Ｑ　それでは、大学生の奈央ちゃんが“卒業までにしたいこと”は？

「短くてもいいから、小説とか何か本を書いてみたいです。それは高校のときから思っていました。でも受験があったりしてなかなか時間ができなかったので、大学に入って落ち着いた頃にやってみたいなって。なので、そろそろ書き始めたいです。忘れないうちに高校生の頃のさわやかな思い出を織り交ぜて残しておけたらって思います(笑)」

Part2に続く

Text／藤岡真司(日刊編集センター)