今回の主人公の女性は、すごく強気なところが私に似てます（笑）

12月２日発売の新曲「君がいるから」が「ファイナルファンタジーXIII」の主題歌に大バッテキされた新進気鋭のシンガー・菅原紗由理さん。今年４月のデビューミニアルバム「キミに贈る歌」でいきなり配信チャート１位にランクインして注目を集めた彼女も、ほんの少し前までは『デ☆ビュー』を読んでいた一人だったんだって！透明感の歌声で次世代歌姫の期待も高い彼女に夢に挑戦してきた日々や歌への思い、そして3月にあとにした地元のお話を聞きました！

Ｑ　もうすぐ発売の新曲「君がいるから」では詞も共作しているけど、どんな想いを込めたの？

「自分の実体験も歌詞に反映したのですが、まずは『FFXIII』のテーマや世界観を知ることから始まりました。スクウェア・エニックスさんから“永遠”“奇跡”“願い”“誓い”など、いくつかキーワードをいただいて。それからイメージをより膨らませるために、映像も見せてもらいましたね。 今回の主人公のライトニングってすごく強気な女性なんですよ。そこが、自分と似てて (笑)」

Ｑ　自分が強気だなって思うのはどんな時？

「弱音を吐いたり、弱気なところを人に見せたくないんですよ。特に１年くらい前の、デビューが決まるかどうかって頃はその気持ちが強くて。先がどうなるのかわからなくて毎日すごく不安だったけど、人前ではいつも元気に振る舞ってました」

Ｑ　そんな日々から、今や『FFXIII』の完成披露の発表会でフルオーケストラをバックに堂々と歌っちゃうんだからすごいよね！

「背中から押し寄せて来るオーケストラの皆さんの迫力がすごかったです。リハーサルですでに歌いながら感動で泣きそうになりました」

Ｑ　オーケストラを背負うプレッシャーは？

「実は「君がいるから」のレコーディングでもストリングスの収録に参加させてもらったんですよ。すごい大きなスタジオに、18人程の弦楽器の奏者さんがずらっと。その中で勝手に予行練習も兼ねて歌わせてもらったんです。本番前もすごく不安だったけど、私がしっかり歌わなきゃダメだ！って気持ちを切り替えてステージにあがりました」

Ｑ　先ほど、ゲームの世界観はもちろん自分の思いも詞に込めたと言っていたけれど？

「この曲やテーマをいただいた時に、オーディションに挑戦していた頃のことを思い出したんですよ。今、こうして活動していけるかどうかもわからない頃に書いた詞のノートも読み返したりして。サビに出てくる『叶えたい願い　叶えたい夢』という歌詞は特に、自 分の思いが現れてますね。あと、２番のサビの『声にして伝えることができたなら　未来は広がっていくよ』という部分にも」

Ｑ　『声に出して』というのは、『行動する』という意味でもあるのかな？　デビューのきっかけはオーディションだそうだけど。

「はい、高２の冬に受けたフォーライフミュージックの『30daysオーディション』です。書類審査が通って、春休みに東京でレコーディングをして。それも審査の一貫だったんですけど。それから地元秋田にあるスタジオで、ボイトレを受けることにしたんです。地元とは言っても、実家から１時間半くらいかかるんですけど(笑)」

Ｑ　それはデビューを前提に？

「まだハッキリとは決まってなかったんです。実は両親もそれほど歌手になることに賛成ではなかったし、高３でまわりはどんどん進路が決まっていって。先はまったく見えなかったけど、その時は、一つ目標を定めて、今はボイトレを続けるしかないって思ってました」

Ｑ　デビューが決まったのはいつ頃？

「高３(2008年)の８月に東京に呼ばれてレコーディングしたんです。それがその年の12月に配信限定リリースした『Destiny』だったんですが、当初は私以外にも候補がいて。ほかの人の曲になる可能性もあると言われて、また不安になって」

Ｑ　でも、弱音は吐かなかった？

「そうですね。いろいろオーディションを受けてる中で、なかにはデビューなんてほんの一握りの人しかできないんだから、諦めたほうがいいって言う人もいたんですよ。でも、そんなことに流されてたら夢が叶う人なんていないと思うんです。才能とか運もあると思うけれど、夢を叶えるにはどこか強い信念みたいなものを持ってたり、努力をしてるものだと思うんですよね」

Ｑ　そんな菅原さんの体験もこの歌に込められてるんですね！

「『FFXIII』をプレイする人はもちろんですが、私はこの曲が夢に向かってがんばってる人への応援歌だとも思ってます。どの道に進んでいいか悩んだり、これから新たな一歩をふみ出す人の背中をちょっとでも押してあげられるような。私もずっと『デ☆ビュー』を読みながら、いろんなオーディションに挑戦してきたので、気持ちは同じだよということが伝わればいいなと思ってます」

Part.2に続く