山田裕貴 | インタビュー | Deview-デビュー

Deview LOGO

お知らせ

検索の条件設定はコチラ

Deview LOGO

検索の条件設定はコチラ

インタビュー「山田裕貴」

2016/04/13

「今作を観て面白いと思ったらぜひ遡って、“俳優・山田裕貴”の成長の軌跡を観て欲しい」

山田裕貴

金と欲望にまみれた裏社会の人間ドラマを描いた『闇金ドッグス2』が公開中。前作に続き主演の山田裕貴くんに直撃インタビュー。『ガチバン』シリーズから演じている“安藤忠臣”というキャラクターについて、主演作への想い、役作りについてなどをたっぷりと語ってくれました。芸能界の先輩に聞く、競争社会で生き残るコツとは!?


山田裕貴
昨年公開された『闇金ドッグス』の続編、『闇金ドッグス2』では、その後の展開や山田くんが演じる安藤忠臣の成長が観られます。続編が制作されるまでに、山田くんの中ではどんな変化がありましたか?
「『闇金ドッグス』のときに、“山田くんが頑張ってくれたら続きも作れるから!!”というような、無言のプレッシャーみたいなのは感じていました(笑)。シビアな話ですが、確かに、劇場の大きさや公開する劇場の数も、主演や出演者によるところは大きいと思うんです。撮影しているときはそこまで気にしてはいなかったけれど、作品の反響があるかどうかについては、自分にも責任があると感じていました。スタッフさんだけじゃなくて、お客さんにも“山田裕貴の安藤忠臣がまた観たい”と思っていただけるのかどうかは気になっていましたね。DVDがリリースされたあとも、評判がいいという話を聞いて、本当に嬉しかったです。観てもらっているんだなという実感がありつつ、それが次に繋がれば……という思いがあって、本当に続編が決まったので、本当に嬉しかったですね」
撮影自体は、かなりタイトだったとか。
「そうですね。ちょうど、今年公開の映画を続けて撮りながらのクランクインだったこともあり、怒涛の日々でした。でも、僕は集中型なので、むしろプラスに働いたんじゃないかと思っています。余裕がない中での撮影が、忠臣が醸し出す、いい感じのけだるさとして出せればなと。特に今回の忠臣は、闇金稼業も板についてきて若干の余裕が生まれたからこそ招くトラブルでストーリーが展開されていくので。撮影期間がタイトだろうが、できるんだぞというのはちゃんと証明したかった。環境のせいにしたくないので、気合いを入れて臨みました」

山田裕貴
他に、演技面で意識したことは?
「よく笑うようしました。『闇金ドッグス』のときは、主演ということ、『ガチバン』シリーズからの思いも引き継いでいるので、キャラクターを大事にし過ぎたかなと思ったんです。なので、今回はあまり決めつけ過ぎずに、自由にやりたかったんです。忠臣の幅を広げたことによって、表情のバリエーションや台詞のトーンの変化も出せたし、新たなキャラクターとのやりとりにも自然になじむことができました」

山田裕貴
安藤忠臣というキャラクターは、『ガチバン』シリーズから数えると4作目になります。『闇金ドッグス2』は続編とはいえ単体としても楽しめるし、遡って作品を観るという楽しさもありますね。
「スター・ウォーズ的な感じですかね(笑)。本当に、『ガチバン ULTRAMAX』(2014年4月公開)で窪田(正孝)くんとやっていた頃の忠臣も、ぜひ観てもらいたいです。5月21日に公開される『闇金ドッグス3』で、5作目になりますから。“2”とあることで、最初の作品を観ていないとわからないかなと思う人もいるかもしれないですが、物語の核となる闇金業者に出入りする人が作品ごとに変わるので、ストーリーとしては単体としても存分に楽しめますよ。それでおもしろいと思ったり、僕に興味を持ってくれる人がいたら、ぜひ遡って、俳優・山田裕貴の成長の軌跡を観て欲しいです」
山田くんにとって、シリーズとして演じ続ける楽しさというのは?
「演じているというよりは、(そのキャラクターとして)生きている感が出てくるところですね。芝居の中で、頭で考えずに忠臣としてすっと台詞や仕草が出てくる。それを抑えるのではなく、テストの段階で、自然に動きながら芝居を作っていくことができたんです。さっき言った、“あまり決めつけずに芝居ができた”というのは、僕にとっては大きな変化でした。個人的には、少し時間が空いたとしても、闇金ドッグス4、5、6……と続けていきたい。それこそ、おじいちゃんになった忠臣がどうなっているのかとかね(笑)。最初の作品に自分が関わっているからこそ終わらせたくない。そのためにも、これからも自分が作品を引っ張っていけるよう、いろんな場で頑張っていきたいです」

山田裕貴
それは、安藤忠臣というキャラクターへの愛が、作品を経るごとに高まっているということ?
「それはあります。演じているうちに、役柄って自分に似てくるんだなって思いました。前までは、役に染まろうとして自分の中で固めすぎていたんですけど、映画『ふきげんな過去』でご一緒させていただいた、前田司郎さんのワークショップで、“役作りは役半分、自分半分で作っていく”というやり方が、僕にはすごくしっくり来たんです。もし自分が実際にこういう状況だったら、どんな風に感じて、どんな言動に結びつくのか。自分に置き換えることによって本物になるから、それを役に投影するというやり方でやっていったら、より自由な発想で、個性が出せるようになってきたんです」
役作りに関して取り組み方が変わったと。
「僕は自分のことを無個性だと思っていたので、『カメレオン俳優になりたい』と言ってきたんですが、それは自分の弱さを隠すことでもあったんですね。でも、意外にも、自分からにじみ出る個性ってあるものなんだなと。個性がないなんて、自分で決める必要はなかったと気づいたんです。自分らしさを大事にしつつ、役の幅をもっともっと広げていきたいと思ったときに臨めた主演作だったから、表情も佇まいも変わってきていると思うし、愛着もあります」
山田裕貴
忠臣の戦い方も、殴り合いの肉弾戦から話術で戦う知能戦に変化してきているあたりも、この作品の新しい見どころになっていますね。
「話術のタイマンみたいなのも、『闇金ドッグス』シリーズの定番になったらいいなって思います。前作で一緒だった津田(寛治)さんにも、『山田くんはこの半年で何かあったね。変わったね』って、スタッフさんに言ってくださっていたみたいで、それがすごく嬉しかったんです。過去の自分と今の自分の変化を周りの方に感じてもらえたという意味でも、続編が作れて良かったなって」
『闇金ドッグス』シリーズでは、お金の貸し借りを通じて勝つか負けるかといった戦いが描かれていますが、芸能界もある意味、競争社会だったりします。これからデビューを目指す人たちに、生き残るコツをアドバイスするとしたら?
「最近、俳優仲間をはじめとして、いろんな人と話していて一致するのが、“活躍している方って、本当にいい人ばかり”だなということです。俳優、女優という肩書の前に、“人”としてきちんとされている。“オーディションに受かるにはどうすればいいか!?”ということ以前に、まずは人を大切にできるかどうか、きちんと感謝できるかどうかが大事なんだなと感じました。僕も、エキストラをやっていたときは“自分も映りたい、ピントを合わせてもらいたい”って思っていたし、舞台のセットを組み立てていたときは、自分も役者として舞台に立ちたいって心底願っていたからこそ、作品に関わってくれている他の人たちの気持ちも忘れずにいられている。そういうことの積み重ねで、二回目、三回目と同じ監督さんにも声をかけてもらえるのかなと思うんです」

山田裕貴
他人を思いやれるような、人としてきちんとしていることだ大事ということですね
「これは僕の持論なんですが、役者は違う人の人生を生きることをやっているのに、まわりの人の話を聞かないとか、合わせられないという人は、お芝居なんてできないんじゃないかって思うんですね。先のことばかり考えずに、今を大事に、自分のことだけじゃなくて、まわりの人にも気を配れる人になったほうがいいと僕は考えます。そういうのって、きっとオーディションで会う相手にも伝わると思います」
山田裕貴
映像作品が続く中、夏には、先ほど名前が挙がっていた前田司郎さん脚本・演出による主演舞台『宮本武蔵(完全版)』も決まっています。これはどんな内容になりそうですか?
「剣豪っぽくない、脱力系な普段の宮本武蔵が描かれるので、これは普段の自分のままでいいんだなと(笑)。ダラダラと甘えているような宮本武蔵で、“なんで戦わないといけないの?”って言っちゃうようなキャラクターなんです。脚本が本当におもしろいんです。これまで、少女マンガ原作のキラキラ系作品や、ヤンキー系の作品で僕を知ってくれて、好きになってくれた人に、“本当の僕はこんな感じです”って見せられる作品なので、伸び伸びとやりたいと思います!」

インタビュー・終

撮影/北山美穂子 取材・文/根岸聖子 ヘアメイク/仲田須加 スタイリスト/小田優士(Creative GUILD)

俳優集団D-BOYS山田裕貴が、主演を務める映画『闇金ドッグス2』の見どころを語る

Profile

山田裕貴
やまだ・ゆうき●1990年9月18日生まれ、愛知県出身。ワタナベエンターテインメント所属。ドラマでは2012年『GTO』(関西テレビ系)や2013年『イタズラなKiss〜Love in TOKYO』などに多数出演。2014年『ホットロード』、2015年『ストロボ・エッジ』などの映画出演もあり、今後、映画『オオカミ少女と黒王子』(5/28公開)、映画『ふきげんな過去』(6/25公開)映画『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』(7/16公開)に出演。8月19日から上演される舞台『宮本武蔵(完全版)』では舞台初主演を務める。

INFORMATION

『闇金ドッグス2』
『闇金ドッグス2』

映画『闇金ドッグス2』新宿バルト9ほか公開中
映画『闇金ドッグス3』
5月21日より新宿バルト9 一週間限定公開他、順次公開

金と欲望にまみれた裏社会の人間ドラマを描いた『闇金ドッグス』の続編。ヤクザから足を洗い闇金業者になった男が、欲望と暴力の渦巻く世界でのし上がろうと苦闘するさまを描く。
闇金稼業も板についてきた元ヤクザの安藤忠臣(山田裕貴)。債務回収先で偶然再会した、元ホスト・須藤司(青木玄徳)を雇い順調にラストファイナンスを回していた。常連客の岡林(黒田大輔)は、毎回元金まで返済する優良顧客。そんな岡林は、場末のスナックのあざみママ(伊藤裕子)と密かに付き合っている。ある日、あざみから母親の手術費で200万円必要と聞き、安藤に追加融資を相談。返済能力を超えた金額に一度は躊躇する安藤だったが、今までの実績を信じて条件付きで200万円貸してしまう。だが、岡林は稚拙な資金繰りが上手くいかず、行方をくらます。焦る安藤は、岡林の言葉を思い出し、スナックのママ・あすみの元に。しかし、このあざみがかなりの曲者で……。
欲望剥き出しな人間たちの醜悪な墜落劇――。

(C)2016「闇金ドッグス2&3」製作委員会

最近のインタビュー

インタビュー一覧

ア行のタレント
カ行のタレント
サ行のタレント
タ行のタレント
ナ行のタレント
ハ行のタレント
マ行のタレント
ヤ行のタレント
ラ行のタレント
ワ行のタレント
×