インタビュー「志尊 淳×芳根京子」
2015/10/07
「僕のモノマネするシーンが可愛いなと思った」(志尊)

撮影/草刈雅之 取材・文/永堀アツオ ヘアメイク/【志尊】仲田須加、【芳根】池田真希(Atelier Da'maki) スタイリング/【志尊】手塚陽介、【芳根】藤本大輔

志尊 淳
芳根京子「ドラマの撮影が終わってしまったのが寂しくて。この4ヵ月間、毎日のように合唱部のみんなといたので、ぱったりなくなってしまうことが悲しいんですよね。今日はまだ、志尊くんと一緒だから実感が湧かなくて不思議な感じなんですけど、実感が出た瞬間がやばいと思うので、気を抜かずに前を向いて頑張っていきたいなと思っています」
志尊「もうぱったりだよ(笑)」
芳根「そうだよね……」
志尊「うそうそ(笑)。これからもずっと関わっていける、いい仲間ができたなと思っていて。これからまた共演することもあるだろうし、またみんなで集まって何かやりたいなって思います。本当に多くの人に愛される作品に巡りあえてよかったなって思います」

芳根京子
芳根「私は、この作品をやることが決まって、相手役が志尊くんだと聞いたときに、“こんなにカッコイイ人だから、ツンツンしてたらどうしよう”って思ってたんです。でも、実際にお会いしたら、すごく優しい方で。本当に少女漫画から出てきたような素敵な方だなと思ったし、ものすごくホッとしたのを覚えています」
志尊「そこは、ツンツンしててカッコ良かったです、でいいんだよ!」
芳根「いや、ツンツンしてませんでした! むしろ丸かったです!!」

芳根「私は人見知りなので、最初の頃は会話が弾まなかったんです。志尊くんが『好きな食べ物は何?』って話しかけてくれても、『トマトです』で終わり……みたいな(笑)。そういう会話しかなかったので、私もどうすればいいだろうって思っていたんですけど、とにかく“都築りか”として先輩を見ようと思って。実際に年も2つ上ですし、仕事面でも先輩だったので、みの先輩にしか見えなくて……」
志尊「芳根ちゃんがすごい後輩感を出してくれてたから、接しやすくなりました。人懐っこかったし、僕を先輩として慕ってくれたので、役にも入りやすかったです」

芳根「ちょっとー!」
志尊「あはははは。僕は、“芳根ちゃん、垢抜けたな”って思いました。決して上から目線ではなくて、容姿の面でも、お芝居の面でも垢抜けたなって。映画のときは、自分が初心に返れるようなひたむきさを感じていたけど、ドラマの撮影中盤頃に、まっすぐさを超えた自分の武器を知ったのかなと感じることがあって。何を得たのかは分からないけど、“僕も負けてられないな”って思いました」
芳根「私としては、映画から少し間が空いたので、当時の私のままだったら悔しいし、何も成長してないなって思われたくないという気持ちがあって。ドラマに関しては、“恥を捨てて振り切る”というのが私の目標だったんです。その役がその作品が、いかに愛されるかっていうことを第一に考えていやってきて。今まで連続して同じ方と共演するという経験がなかったので、少しでも“成長したな”って感じてもらえたらいいなと思っていたので、いま、志尊くんの言葉を聞けたことが嬉しいです」
志尊「僕は影で支えようって思っていたんですけど、芳根ちゃんは主演として、本当に作品のために役を全うしていたし、すごく頼もしかった」
芳根「ありがとうございます! 本当にすごく嬉しいです。映画では先輩だったのがドラマで同級生になったので、今は先輩からお兄ちゃんになった感じがします!」
志尊「これからも芳根ちゃんをよろしくお願い致します!」

芳根「私は、りかちゃんは、すごくまっすぐで一途で、とにかく応援したくなるような女の子だなと思って。私自身、みの先輩とうまくいけばいいなって思いながら、原作を読んでいたんです。そのときに私が感じた気持ちと同じように、この映画を観てくれる人も、りかちゃんを応援したくなるといいなと思って。きっと誰でも共感できたり、キュンとくる部分がある作品だと思うので、ちょっと行きすぎになりがちなりかちゃんの暴走を収めながら、どうやったら観てる方に共感していただけるかっていうことを意識してやっていました」

芳根京子
芳根「あそこが一番恥ずかしかったんですよ(笑)」
志尊「あどけなさがものすごく出てて良かったんですよね。とくに、りかがひとりでいるときとか、友達といるシーンは現場で見ていなかったシーンだったので、完成した作品を観て、キュンキュンしました」
芳根「私はやっぱり最後のシーンが好きです。女子は絶対にキュンとくるのでオススメです。あと、この作品では体を張って全力でやろうと思っていたんですけど、全体を通して、りかの成長も見せられたらいいなと思っていて。てっちゃん先輩のお母さんに『顔が変わったね』って言われるシーンもあるので、本当にそう見せたかったんです。ずっと親友のゆうちゃんにしがみついてた彼女が、最後は自分の足だけで立っているところも見ていただきたいし、りかの成長も感じてもらえたら嬉しいです」
志尊「そのシーンは、僕にとっても、違う角度で印象に残ってますね。あのシーンはりかの想いだけではなく、圭吾の中の葛藤も描いているので、この映画のキーにもなっているし、自分としても思い入れが強いです。とにかく、恋愛って、年齢は関係ないと思うんですよ。圭吾もりかも、好きな人に好きな人がいるとわかっても、その人を好きになることがやめられない。年齢にかかわらずに、人をまっすぐに思う気持ちを忘れないで欲しいというメッセージが伝わると嬉しいですね」

志尊 淳
芳根「(被せ気味で)やっぱり歌の力って奇跡を起こすと思うんですよ!」
志尊「違う違う!! 作品が違ってる!(笑)。僕は“未来は何が起こるか分からない”ということを言い続けていて。僕自身も、今自分がこういう風になっているなんて思っていなかった。人それぞれに違う魅力があり、違う場所で輝けるものがあるので、まず、諦めないでほしいなと思います。あと、“俳優になりたい”という気持ちがあるのであれば、ただやりたいって思うだけではなく、“俳優になるためにはどうしたらいいのか”ということを考えて、自分の魅力を最大限に引き出すことが大事だと思う。チャンスを逃さずに、自分の魅力を存分に出せるように、日々、頑張ってほしいと思います」
芳根「私は自分のことはもちろん、周りのスタッフさんや家族、友達を信じることが大切だなって思います。自分が困ったときに絶対に周りが助けてくれるし、それが自分の力になる。努力ももちろん必要だけど、今の自分の環境に感謝することが大事だなって。最近、とくに自分は恵まれているなって感じることが多いので、感謝の気持ちや謙虚さを忘れずに、1つ1つ目の前にあることを常に全力でやることが大切なんじゃないかなって思います」

芳根京子(よしね・きょうこ)●1997年2月28日生まれ、東京都出身。ジャパン・ミュージックエンターテインメント所属。主な出演作に、NHK 連続テレビ小説『花子とアン』、映画&舞台『幕が上がる』、映画『向日葵の丘-1983 年夏』、ドラマ『探偵の探偵』(フジ系)など。主演作のTBS金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』DVD-BOX&Blu-ray BOXが2016年2月5日に発売。

10月17日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー

(C)南波あつこ/講談社 (C)「先輩と彼女」製作委員会
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★D-BOYS連載『D-DAYS』vol.89堀井新太×志尊淳/「先輩には甘えていいんだから。もっと、僕に甘えてきなさい!」(堀井)
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★デビューレコメンド芳根京子/「謙虚な気持ちや感謝の気持ちを忘れずに、やると決めたからには、なにがなんでも続けていきたい」
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