永野芽郁 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「永野芽郁」

2017/06/07

「こんなに長く続けられたのはお芝居が初めてで、やれるところまではとことんやり遂げようって思った」

永野芽郁

撮影/booro(BIEI)取材・文/永堀アツオ

『ひるなかの流星』、『帝一の國』、『ピーチガール』など、人気作にひっぱりだこの若手女優・永野芽郁。そんな永野が所属している「スターダストプロモーション芸能1部」が、『スターダストプロモーション創立40周年記念 MODEL AUDITION』を開催中。小3でスカウトされ、芸能活動をスタートさせた彼女が、近年、女優として飛躍するきっかけとなった作品についてや、女優への想いなどを語ったロングインタビュー(前編)。
永野芽郁
――先日、永野さんが芸能界入りのきっかけとなった吉祥寺にて、映画『PARKS パークス』と『ひるなかの流星』の凱旋挨拶を行っていましたね。
「“凱旋”って言っていただくのはちょっと申し訳ないような気持ちになったんですけど、吉祥寺は自分が芸能界に入るきっかけになった場所だったので、その場所が舞台になっている映画(『PARKS パークス』)に出演できて、舞台挨拶をさせていただけたことはすごく嬉しかったですね。舞台挨拶を行った吉祥寺オデオンには、学校の友達と行ったこともあったので、“ここで舞台挨拶ができるようになるとは!”って、ちょっと感慨深くもありました」
永野芽郁
――吉祥寺のサンロードでスカウトされた時のことは覚えていますか?
「覚えています。小学3年生だったので、まだスカウトっていう言葉もわかってなかったですし、事務所がどんなところかも全然知らなくて。まず“なんだろう?”って思いましたね。家に帰ってからお母さんに聞いたら、テレビに出ている人たちがいる場所だよって、すごいざっくり説明してくれて(笑)。“じゃあ、テレビに出られるんだ”っていう軽い気持ちでした」
――声をかけられる前から芸能界に興味はあった?
「テレビは好きだったんですけど、“モデルさんになりたい”とか、“女優さんになりたい”とかは一切、思ってなかったです。外で遊ぶことが大好きだったし、日焼けを気にしないといけないとか、絶対に嫌だったし」
――あははははは。
「(笑)。だから、当時は全然興味がなかったです」
――最初は興味が全くないところから入ったんですね。
「その頃は、何も知らなかったから、事務所に入れば、誰でもテレビに出られるんだって思っていたんです。でも、事務所のレッスンに行ったら、同世代でめちゃくちゃ頑張っている子たちがいっぱいいて。芸能界にはこうやって頑張っている人たちがほかにもいっぱいいるんだなって初めて知って。そこで、お友達もできて、この子たちと一緒に頑張っていこうっていう想いが芽生えた感じです。でも、当時はこの仕事をずっと続けたいって思っていたわけではなくて。ただ、“楽しい!”みたいな感覚でやっていましたね」
永野芽郁
――楽しいけど、一生やっていく仕事じゃないと思っていた?
「お芝居するのは楽しいし、モデルさんとしてカメラの前でポージングするのも楽しい。ただ、自分に向いているか?と言われたら、向いてないんじゃないかなと思っていたし、本当に楽しいっていうだけだったんですよね」
――他に向いていることあるかなって悩んでた?
「悩んでいました。すごく楽観的に、“辞めちゃおうかな”と思っていた時もあったし。学校が大好きだったので、毎日、学校に行きたいって思っていたんです。ただ、今、振り返ってみると、友達がいる学校と家族がいる家、そして、大人の人に囲まれているお仕事っていう場所があったからこそ、全てを楽しくできたんじゃないかなって思っていて。もしも学校だけになっていたら、友達のことだったり、部活のことだったりで、悩むこともたくさんあったと思うし、悩んだ時に相談できる人が仕事をする場所にたくさんいることによって、救われる部分もあった。だから、今、思うと、あの時に辞めないでちゃんと続けてきて良かったなって思います」
永野芽郁
――今おっしゃった“あの時”っていうのは、具体的にはいつ頃になるんでしょうか?
「うーん……。映画『繕い裁つ人』を撮影していた中学2年生の時まで、ですね。撮影当時、体調を崩してしまって。地方でロケをしていたので、なかなか親にも友達にも会えずにいたんですけど、そこで、弱音を吐かずに仕事をしている自分に気づいて。“あ、成長してるんだな”って思ったし、“こうして続けられているっていうことは、自分の中で今、一番やりたいことなんだろうな”と思ったんです。それまでの私は、何か1つのことをそんなに長い間続けたことがなくて。こんなに長く続けられたのは、お芝居が初めてだったんです。だから、もしかしたらこれから先に違う職業を見て、いいなと思ってやりたくなるかもしれないけど、今の段階でやりたいと思っているのは女優さんとモデルさんしかないから、やれるところまではとことんやり遂げてみよう、辞めたいと思うまで永遠に続けようって思ったんです。そこからいろんな変化があって、その後に受けたオーディションが映画『俺物語!!』だったんですけど、そこで初めてヒロインをやることになって、また世界が変わっていきました」
――とことんやってみようって腹を括ったあとに参加した『俺物語!!』のオーディションはどんな気持ちで臨んだんですか?
「私、オーデイションが大好きなんですよ」
――ええ!? 珍しいですね。皆さん、緊張するし、自己PRが苦手だっていうのに。
「オーディションを好きになれたのは、中学3年生くらいで、だんだんと慣れてきたからだと思うんですけど。『俺物語!!』の時も本当に何も考えずに行きました。原作を読んで、台本を覚えて、“よし、オーディションだ!”っていう感じで、わりと気楽な感じで挑みました」
永野芽郁
――そこに緊張や不安はない?
「ないですね(笑)。“楽しみだな”っていう気持ちだけですね。オーディションというものに慣れて、緊張がなくなってから楽しくなったんだと思います。あとは、“いい子でいなきゃいけない”って思わなくなって。かといって、失礼なことを言っていいとは思ってないんですけど(笑)、オーディションって、自分を見てもらう場所じゃないですか。それに、実際に作品に入っちゃうと、役のイメージをみんなで完璧に固めていったりすることが多いけど、オーディションだと、自分がやりたいように、自由にセリフを言える。だからこそ、一緒に受けている女の子たちと絶対に同じ言い方はしたくないと思って、“みんなはこう言っているから、私は違うアプローチで言おう”とか、密かに考えているのがすごく楽しいんです」
――それを楽しめるのはやっぱりすごいなって思います。度胸があるのかな?
「そもそも人と話すこと好きだし、審査をしている方たちの反応を見るのも面白くて。みんな違うんですよね。自分のお芝居を見て、笑っている人もいれば、すごく真剣に見ている人もいて。その場で、ダイレクトに反応が返ってくるじゃないですか。映画館で自分の作品を見ているような感覚があって、すごく楽しいし、面白いんです!!」
永野芽郁
――楽しめなかった時期もあったんですよね。
「ありました。『行きたくない』って言っている時期もありました。最初の頃は、“行っても絶対に落とされるし、何をやってもダメだ”って自分の中で思っていて。向いてないって思っていたけど、頑張っていろんなオーディションを受けている中で、急に受かったりすることがあって。それが嬉しいっていう気持ちを何度か体験して、自分が一番楽しんでオーディションを受けたら、どんな結果でも後悔しないなって思うようになったんですよね。どうしてもやりたい役を中途半端な気持ちで受けて落ちたら、後悔しかないじゃないですか。たとえ、落ちたとしても、落ちたのは自分のせいだって思えるくらい、思いっきりやろうって思ったら、楽しくなりました」
――結果もそんなに気にならなくなった?
「そうですね。そこで、その人たちに出会えたからいいやと思って。その役は私に合わなかったんだなって思うようにしています」
――映画『俺物語!!』でヒロイン役を掴んだことで何か変わりました?
「自分の中では、お芝居をもっと上手くなりたいって思うようになりました。そう思わせてくれたのは、監督を含めた現場の方や鈴木亮平さんをはじめとした出演者の方のおかげで。お仕事に対しての思いがまた1つ強くなった気がしますし、『俺物語!!』を観て、声をかけてくださる方も増えて、周りの環境も変わりました」
――公開されたのが2015年の10月末だから、高校1年の秋ですね。
「そうですね。『俺物語!!』の公開が一昨年の10月31日で、ちょうど去年(2016年)の10月に映画『ひるなかの流星』の撮影をしていたんです。『ひるなかの流星』の撮影中に、去年の今頃、『俺物語!!』が公開されたんだなって思っていたんです。だから“早いな、1年”って感じていました」
永野芽郁
――そして、永野さんに続くスターを発掘すべく、スターダストプロモーション芸能1部でオーディションが開催されます。永野さんからみて、どんな事務所ですか?
「私のやりたいようにやらせてくれるので、どんなに忙しくても、私、学校の行事も出られているんです。『ひるなかの流星』の撮影中にも文化祭があったんですが、今回はさすがに難しいかなと思っていたら、マネージャーさんがスケジュールを死守してくれて、文化祭にも出られたんです。ちゃんと学校のスケジュールを優先して行かせてくれるし、お仕事もできるだけ学校が終わった後に入れてくれるし、学業に対してもすごく協力的ですね。自分がやりたいことをやらせてくれるし、何かあったときは、相談できる環境を作ってくれているんです。……なんて言ったらいいかわからないですけど、私はめちゃめちゃ好きです!」
――(笑)。マネージャーさんとの関係性は?
「めっちゃ仲いいんですよね。一緒に映画も観に行くし、買い物も行くし、ご飯も食べに行くし。地方ロケの時は、プチ観光して帰る時もあるし。お母さんより一緒にいる気がします(笑)」
――これからオーディションを受けようと思っている方に、永野さんからアドバイスをお願いします。
「アドバイスになるかどうか分からないですが、私は気楽に受けて欲しいなって思っています。“この仕事を絶対にやりたい!”と思っている人はもちろん、なんとなく興味あるなって思っている人でもいいと思うんです。入ってみたら、もちろん、楽しいことだけではないですけど、一緒に楽しんでくれる人もたくさんいて、支えてくれる人もたくさんいて。私自身、友達も増えたし、頼れる人も増えたし、大人の人に関わることで考えもしっかりしてきた。自分にとっては、プラスでしかないと思っているので、『受けてみようかな』くらいの気持ちで受けてくれたらいいなと思います。誰か憧れの人がいるとか、この女優さんが好きだからっていう気持ちでもいいと思うし、ただ単にテレビに出てみたいなって思うくらいの気持ちでもいいと思います」
永野芽郁
――どんな後輩に来てもらいたいですか?
「普通のことだけできればいいと思います。挨拶ができて、ちゃんとお礼が言え、あとは、事務所に入ってきてから、ちゃんと教えてくれる人がいるので、その人たちに教わって、頼って、学んで、だんだん自分の力で何かができるようになればいいんじゃないかなって思います。私も何もわからずに入って、頑張って、ちょっとずつ成長してきて。いつか一緒にお仕事をする日が来るかもしれないし、私なんかでよければ相談してくれたら全然乗ります!人生、どうなるかわからないですからね。今までテレビで見ていた人と一緒にお仕事したり、雑誌やバラエティに出たりすることがある世界なので、とにかく、気楽に応募して欲しいなって思います!」
Profile
永野芽郁(ながの・めい)●1999年9月24日生まれ、東京都出身。スターダストプロモーション所属。小学校3年生のときにスカウトされ芸能界デビュー。2015年10月に公開された映画『俺物語!!』でヒロイン・大和凜子を演じ注目を集める。2016年7月期ドラマ『こえ恋』(テレ東系)で連ドラ初主演を果たし、同年8月より『Seventeen』レギュラーモデルに抜擢。2017年は『ひるなかの流星』、『PARKS パークス』、『帝一の國』、『ピーチガール』話題の映画に次々と出演。さらに、7月スタートのドラマ『僕たちがやりました』(関西テレビ・フジテレビ』、映画『ミックス。』(10月21日公開)への出演が決定している。
スターダストプロモーション創立40周年記念 MODEL AUDITION
スタダ
本田翼、永野芽郁、森川葵らが在籍するスターダストプロモーション芸能一部が『スターダストプロモーション創立40周年記念 MODEL AUDITION』を開催。全国から10〜25歳までの男女を大募集!
合格者は、スターダストプロモーション芸能一部の所属となり、本人の適性と希望にあわせてマネジメント。なお5回目のモデルオーディション開催を記念し、他薦で合格した場合、推薦者に報奨金10万円が進呈される。応募締切は、6月30日(金)まで!!

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