安西慎太郎×横浜流星 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「安西慎太郎×横浜流星」

2015/08/27

「白虎隊の少年達一人ひとりの意志や葛藤が 分かりやすく描かれている。その熱い魂を感じてほしい」

安西慎太郎&横浜流星

幕末の揺れ動く時代を疾走した少年たちを描いた舞台『もののふ白き虎』で、W主演を務める2人。白虎隊の史実を基に若き少年達の儚い友情と人間ドラマを描く同舞台への意気込みを語ってもらった。

安西慎太郎&横浜流星
9月17日より上演される、舞台『もののふ白き虎』は、白虎隊の史実を基に描かれる物語ですが、そもそもお2人は白虎隊についてどのようなイメージを持っていましたか?
安西慎太郎「テレビなどで言葉を聞いたり、関連した番組を少し観たりしたくらいで、そんなに詳しくはなかったです」
横浜流星「僕も学校の歴史の授業の中で簡単に習った程度だったので、名前を知っているくらいでした」
この舞台を機に白虎隊について勉強したという感じですか?
安西「僕も流星くんも別々ではありますけど、ちょっと前に白虎隊の舞台である会津に行ってきたんです。その場所に行くだけでも何かを感じ取れるんじゃないかなと思いまして。僕は母と行ったんですけど、一緒に飯盛山から鶴ヶ城を探したり、逆に鶴ヶ城から飯盛山が見えるかを試したり。ほかにも隊員たちのお墓や白虎隊記念館などに行きました。特に印象的だったのは、その場の空気感。何か……この辺(胸)が熱くなるような感じがしましたし、会津の方々がすごく白虎隊や自分たちの住む会津のことを愛していることも伝わってきて。すごく素敵だなと思いました。流星くんも感じなかった?」
横浜「すごく感じました! 僕は一人で行ってきたんですけど、お土産屋さんでもよく『一人か? どっから来たの?』って気さくに話し掛けてくださって(笑)。あと白虎隊記念館では、受付の方が白虎隊についてすごく詳しく教えてくださって、そこに保存されている刀なども持たせてくれたんですよ。皆さんすごく優しくて温かい人達でした。その空気をちゃんと肌で感じられて良かったなって思います。とても勉強になりました」

安西慎太郎

安西慎太郎

演じられる役について、それぞれどんな役柄か教えていただけますか?
安西「僕の演じる飯沼貞吉は、今作ではストーリーテラーとしての役目も担っています。あと流星くん演じる伊東悌次郎とはライバル関係でもあるので、これから彼との対比やほかの白虎隊員とのバランスを見て、役作りをしていけたらいいのかなと思っています」
横浜「僕が演じる伊東悌次郎は、クールだけど内に秘めているものは熱い人物。堅実で頭も良く芯もあって、全てを兼ね備えている役柄です」
殺陣も結構あるそうですね。
安西「特に悌次郎が多いよね? しかも難易度が高めな感じがする」
横浜「そうなんですよ!(笑)。8人いる白虎隊キャストの中でも一番剣術が強い役柄なので、やっぱりその分、難易度は高いというか……。この作品で初めて殺陣を経験するんですけど、いやぁもう、人一倍頑張らなきゃ!!っていう気持ちです」
殺陣といえば安西さんは、プロフィール欄に「特技:殺陣」となっていますが……。
安西「いや僕そんなに上手じゃないですよ、ホントに!(笑)。でも演出が西田(大輔)さんですし、殺陣がすごくお上手なキャストの方もいらっしゃるので、僕自身も流星くんやみんなと一緒に頑張っていきたいと思います。あとさっき西田さんが『殺陣は一人ひとりの個性を見て、その人に合った手法を取る』と言ってくださったんです。ということは、裏を返せばその人が持っている特性みたいなものが存分に活かされる殺陣がつくと思うんです。そこをぜひ楽しみにしてほしいですね」
横浜「たぶん、一人ひとりがド派手で美しい殺陣になると思うので、本当に見どころの一つだと思います」
じゃあ横浜さんが得意な空手も、どこかで活かせるかもしれないですね。
横浜「生かせるんですかね?(笑) とりあえず、すごくアピールしようと思います!(笑)」

安西慎太郎&横浜流星
今日がちょうど顔合わせと本読みだったそうですが、カンパニー全体の雰囲気はいかがですか?
安西「いい意味で高いプライド、白虎隊をやるにふさわしい誇りを持っている人が集まっているなという風に思いました。今日の本読みも西田さんからは『今日は確認なので、普通にやってください』という感じだったんですけど、実際にやってみると一人ひとりが本当に読み込んできていることが伝わってきたというか。自分の考えを周りとセッションしながら進めていっている印象を受けたので、稽古がいろんな意味で面白いものになりそうです」
横浜「僕も本読みを終えてすごく燃えた部分がありました。今回僕が最年少に当たるので、皆さんの動きだったり芝居だったり、佇まいだったりをしっかりと見て吸収していけたらなって思いました。明日からの稽古も全力で頑張りたいと思います!」


横浜流星

横浜流星

お2人は今回が初共演ですが、お互いの印象はいかがですか?
安西「流星くんのことは、最初にお会いするまで年齢を知らなかったんですけど、“ちょっと年上なのかな?”って思ってたんです」(※実際は安西の方が3つ上)
横浜「ホントですか!?」
安西「挨拶がすごくしっかりしているし、取材を受けたときの言葉遣いもそうですし。全てが落ち着いているな、すごいなぁ〜!って」
横浜「いやいや、いや。ありがとうございます(照)。僕は最初に安西くんに会った時、すごく優しそうな人だなと思いました。あと取材とかでご一緒させていただいていると安西くんの芝居への熱い想いをすごく感じるので、早く一緒に稽古がしたいです」
安西「僕の周りに流星くんのことを知っている人が何人かいるんですけど、『ありえないくらいストイックだよ』ってことをよく聞くんです。『本当にやばいよ』みたいな(笑)。だから僕も早くそれを肌で実感したいですね」
横浜「あははははっ!」
安西「役柄もライバルでもあり、同時に支え合う仲だから、そういう関係を舞台上ではもちろん、カンパニーの中でも一緒に作っていけたらいいんじゃないかなって思います」
稽古・本番を通して、どんどんいい関係性を築けていけそうな感じですね。お互いの絆を深めるために、何かしてみたいことはありますか?
安西「流星くんは、激辛のラーメンが大好きということなんですが、僕は若干辛いものが苦手なので……。今度、僕がオススメする家系ラーメンに一緒に行ってもらおうかなと(笑)。そのときにでも『今日、稽古こうだったね〜。明日はこうしようか』みたいな話ができたらいいなと思います」
横浜「いいですね! 僕は安西くんが“おっちょこちょいなところがある”とけっこう耳にするので、そういうところも見たいなっていうか」
安西「エェッ!?」
横浜「実は“天然”らしいとお聞きしましたが?」
安西「いや僕、天然ではない! 天然ではなくてテンパリ性なの!(笑)。朝とかも焦って急いじゃったりすると、左右で違う靴下を履いちゃったりだとか」
横浜「そうだ、それをほかの人から聞きました!(笑)」

安西慎太郎&横浜流星
あくまでもテンパリ性で天然ではないと……。
安西「高校生のときなんか、片方ローファーで片方スニーカーを履いてたときもあったからね(笑)。極度のテンパリ性なので、もしかしたら稽古で西田さんに怒られたら、そうなっちゃうかも……」
横浜「そのときは僕が支えます! 大丈夫です!!」
安西「ありがとう(笑)。いやでも……流星くんもなんとなく同じ香りはするよ?」
横浜「え、そうですか!?」
安西「もちろんすごくしっかりしていてカッコイイ部分はたくさんあるんだけど、休憩中の素の時とかに、すごい顔をしてそう」
横浜「いやいや、いや!! それどんな顔、どんな顔!?(笑)」
安西「なんていうか、ふとしたときに力が抜けてそうなイメージ。いい意味で何かを考えているのか分からないミステリアスな感じがあるというか」
横浜「確かに言われますね、『何を考えてるのか分からない』って。これでもけっこう心の中では思っているんですけどね……(笑)」
安西「じゃあここでは僕がそれをヒョーン!って引っ張り出していくよ。出してくれるかな?」
横浜「もちろん!(笑)」
では最後に、『Deview』ユーザーは、10代〜20代のみなさんと同世代の方が多いのですが、この作品を通じて、どんなことを感じて欲しいですか?
安西「和モノ舞台ではありますが、僕の中では少し現代チックというか、そういう若い世代の方でも見やすいように描かれている部分があると思っています。僕たちキャスト一同、そしてスタッフの皆さんと一緒に魂を込めて作りますので、ぜひ楽しみにしていて欲しいです」
横浜「この作品では命を捧げて戦う、白虎隊の少年達一人ひとりの意志や葛藤がすごく分かりやすく描かれていると思うので、その熱い魂を感じていただけたら嬉しいなと思います」

インタビュー・終
撮影/横井明彦 取材・文/松木智恵 衣装協力/SOUSOU

Profile

安西慎太郎
あんざい・しんたろう●1993年12月16日生まれ、神奈川県出身。スペースクラフト・エンタテインメント所属。主な出演作は、『エドワード二世』、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン(四天宝寺・白石蔵ノ介役)、舞台『戦国無双』関ヶ原の章(主演)、金曜ドラマ『アリスの棘』(TBS系)など。2016年4月から上演される舞台『ARCADIA アルカディア』に出演決定。

横浜流星
よこはま・りゅうせい●1996年9月16日生まれ、神奈川県出身。スターダスト・プロモーション所属。テレビ朝日のスーパー戦隊シリーズ『烈車戦隊トッキュウジャー』(2014年2月〜2015年2月)でトッキュウ4号/ヒカリを演じ注目を集める。12月から上演される舞台『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE〜さよなら絶望学園〜』で舞台単独初主演を果たす。

INFORMATION

『もののふ白き虎』

舞台『もののふ白き虎』
東京公演:9月17日(木)〜27日(日)天王洲 銀河劇場
名古屋公演:10月1日(木)アートピアホール
大阪公演:10月3日(土)、4日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

幕末の揺れ動く時代を疾走した、白虎隊の史実を基に若き少年達の儚い友情と人間ドラマを描く。 当時、会津藩の男子は10歳になると藩校・日新館に入学する決まりがあった。慶応元年(1864年)、後の白虎隊となる少年たちは、日新館に入学し、盟友たちとともに武士の心得を学び、勉学に励む。ある日 “壬生狼(みぶろ)“ と呼ばれる新撰組と運命的に出逢い、彼らは幕末という時代を疾走することになる。狼に憧れた若き虎たちは、命を懸けて会津を守ろうと固く心に誓う。各々の心情を抱きながら、友情を深めていく少年たちに待ち受ける運命とは――。

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