松本享恭 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「松本享恭」

2015/07/01

「デビューしたら土俵は同じ……ファイナリストの中で絶対に一番になってやる」

松本享恭

昨年開催された『トップコート20thスターオーディション』ファイナリストの松本享恭くんが、7月14日スタートの『ウルトラマンX』(テレ東系『新ウルトラマン列伝』内にて)で俳優デビュー! 演じる貴島ハヤトについてや、撮影エピソード、初めてのことだらけの初現場について、たっぷりと語ってもらいました。


松本享恭
 俳優デビュー作となる『ウルトラマンX』が、いよいよオンエア間近です。撮影は順調ですか?
「はい。何もかも初めてだったので現場に入る前は不安だったんですが、撮影自体にだいぶ慣れましたし、特殊防衛チーム・Xioのメンバーとも早い段階で打ち解けて、いい雰囲気で撮影しています。先日、オンエアに先駆けて第1話を見せてもらったんですが、ビックリしました。迫力がものすごくて! 地元・福岡の友だちからも『楽しみにしてるよ』という連絡をよくもらうんですが、本当に早く観てもらいたい気持ちでいっぱいです」
 昨年11月の『トップコート20thスターオーディション』にファイナリストとして出場してから、どのようなプロセスを経て初仕事が決まったんですか?
「オーディションでは、結果的に賞は獲れなかったんですが、レッスンに参加させてもらえることになって、2週とか1週に1回くらい地元から東京に通ってました」

松本享恭 松本享恭
 地元・福岡からだと通うのにどのくらいの時間がかかるんですか?
「高速バスを使ってたんですが、片道だいたい14時間くらいですね。でも苦ではなかったです。“絶対に役者になる”という気持ちが強かったので。オーディションの直後は、やっぱり賞を獲れなかったことがとても悔しかったです。発表の瞬間も悔しかったけど、終わって福岡に帰るときはもっと悔しさが高まっていって。だけど、レッスンを受けさせてもらえることになって、気持ちが切り替わったんです。賞はもらえなくてもデビューしたら土俵は同じなんだから、“ファイナリストの中で絶対に一番になってやる”と。そんな気持ちでレッスンに食らいついていきました」
 そしてレッスンと並行して作品のオーディションも受けていたわけですね。
「はい。3つの作品を受けさせてもらっては落ちて、『ウルトラマンX』が決まったのが今年の頭くらいです。3月から撮影が始まったので、それに合わせて上京してきました」
 『ウルトラマンX』のオーディションは手応えがありましたか?
「手応えというよりは、入念に準備をして臨んだのを覚えています。事前にもらった台本を読み込んで、役柄の性格やチームの中の立ち位置などを勝手に想像して、紙に書き出して。ちなみに一番最初に呼ばれたときは主人公の大空大地のセリフ、二次審査のときに演じることになった貴島ハヤトのセリフ読みをしたんですが、自分としてはハヤトのほうがやりやすかったですね。ハヤトはチームの中でもクールキャラなんですが、僕も気持ちの面では熱くなってても、あまりガッと表に出さないほうなので」
 ほかに自分と貴島ハヤトの共通点は?
「うーん、あんまりないですね(笑)。ハヤトはかなり自信家タイプで、“メカの操縦テクニックは誰にも負けない”というプライドがあるんです。だけど、ただ根拠のない自信じゃなくて、陰でものすごい努力をしてるんだけど人には見せたくない……みたいなところがあって。僕はそこまで自信家じゃないし、だからオーディションでもがっちり準備して臨まないと怖いんです」
 陰の努力家みたいなところは似てそうだけど、では実際に現場で演じてみてどうですか?
「特撮作品なので後からCGが入るんですけど、現場での撮影は、今もかなり難しいです。『ここにこんな怪獣がいます』という指示を聞いて、想像力をフル回転しながら演じています。それと初期の頃はセリフを言うにしても、相手との呼吸がうまく噛み合わなかったなという反省がけっこう多かったです。でもそれもだんだん撮影を重ねていくうちに、『お、気持ちいい!』と思う瞬間が増えていって。やっぱり相手と気持ちがガチッと合ったときは本当に、演じるって面白い、楽しいと感じます」

松本享恭
 ところで松本くんは、どういうきっかけで俳優を志望するようになったんですか?
「もともと地元でモデル活動をしていて、演技レッスンをしていたこともあったんです。だけど当時はモデルにやりがいを感じていて、俳優はちょっと違うなと思っていたんです。何より台本を読むのが恥ずかしいというか、苦手意識を感じていて。その一方で映画は昔から大好きでいろいろ観ていたんですけど、あるとき『手紙』という映画で玉山鉄二さんがボロ泣きするシーンにものすごく心が震えたんです。うまく言えないけど、“役者ってなんてカッコイイんだろう”と。そこから芝居への興味がどんどん湧いてきて、ちょうど同じタイミングで『トップコート20thスターオーディション』があったんです」
 ファイナルの特技披露では、福山雅治さんの『道標』を歌いましたが、どういう意図の選曲だったんですか?
「『道標』はそんなにカラオケで歌ったことはなかったんですが、このオーディションだからこそ歌いたいと思ったんです。あの曲は祖母への感謝を歌ってるんですが、僕もオーディションを受けるにあたって家族とか友だちとか本当に周りの支えを感じて、自分の気持ちとぴったり重なっていたので」
 そんな支えてくれる人のいる地元を離れた今は、どんな日々を送っていますか?
「『ウルトラマンX』の現場が無い日は、映画を見に行ったり、まだ東京にも慣れてないので街歩きをしたり、あとはレッスンの日々ですね。今は演技のほかに、殺陣のレッスンにも通っています」

松本享恭
 9月には舞台『武士白虎 もののふ白き虎』への出演も決まっています。そのために殺陣を習っているということですか?
「はい。僕だけ『ウルトラマンX』の撮影で、ちょっとだけ舞台の稽古に入るのが遅れそうなので、殺陣だけでもちゃんと準備しておこうと。もともと体を動かすのが大好きなので、楽しいです。殺陣もそうだけど、アクションのスキルももっと身に付けたいと思っています。『ウルトラマンX』でもアクションのある回があって、昔少しだけ空手をやってた経験が活きるかなと思ったんですが、相手とタイミングを合わせたり、カメラにちゃんと見せる動きをするのはなかなか難しくて」
 テレビ、舞台と俳優デビューの今年はまさに突っ走る1年になりそうですが、将来はどんな俳優になっていきたいですか?
「ちょっとした心の動きみたいな細かな演技から、ダイナミックな演技までできる俳優になりたいです。主役の華やかな存在感にも憧れるんですが、しっかりと脇も固められるような、確かな演技力を今は一番身に付けたいです」

インタビュー・終
撮影/草刈雅之 取材・文/児玉澄子

Profile

松本享恭
まつもと・うきょう●1994年12月27日生まれ、福岡県出身。トップコート所属。『トップコート20thオーディション』ファイナリスト。9月17日から上演される舞台『武士白虎 もののふ白き虎』に出演。

INFORMATION

ウルトラマンX

『ウルトラマンX』
7月14日スタート 毎週火曜 夕方 6:00〜
テレ東系『新ウルトラマン列伝』内にて放送

太陽から発生したウルトラフレアが地球をつつみ、地底や海底で人形の姿で眠っていたスパークドールズが怪獣となって復活。続々と現れる凶悪怪獣や侵略宇宙人に対抗すべく、人類は超科学メカを装備した特殊防衛チーム「Xio(ジオ)」を結成する。
そして、15年後。Xioのメンバー・大空大地(高橋健介)は、突如出現した怪獣との交戦中に謎の声を聞く。「ユナイト…!」その直後、怪獣の攻撃で絶体絶命の大地をまばゆい光がつつみこんだ!「君と私はユナイトした! 心を一つにすれば、あの怪獣と戦えるんだ!」神秘の光=ウルトラマンと一体化した大空大地は、ウルトラマンエックスとして地球を襲う様々な脅威に立ち向かう!

(C)円谷プロ

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