あらためて質問です。りぽぽのデビューのきっかけは？

「私は保育所に行ってるときからTVが大好きで、志村けんさんの『バカ殿』とか、モーニング娘。さんとか大好きで見てたんですよ。だからTVの中の人になりたいってことしか思い浮かばんかった」

りぽぽってバラエティ寄りなんだ…。

「NMB48に入った直接のキッカケはお母さんが新聞の募集広告を持ってきたことですね。でも私は実はアイドルはイヤやったんですけど、“アンタに選ぶ権利ないやろ”って言われて、“確かに”と思って（笑）。実際応募したらアイドルになりました」

なんでアイドルはイヤだったの？

「昔は好きやったのに、思春期になるとアイドルが好きって人に言うことが恥ずかしく感じちゃって。だからですかね？　でもなってみたら楽しかった。特にNMB48がアイドルらしくないグループなので自分に合ってました」

りぽぽはNMB48のオーディションを受けた当時、歌もダンスも得意ではなかったと言っていたよね。

「むちゃくちゃ苦手でした。しかもオーディションのときは、だいたいみんな動きやすいスエットにレッスン靴とかやのに、場違いなフリフリの白いワンピースを着て行ってしまって、踊れなさすぎた（笑）。でも目立ったおかげでTVのコメント撮りに来てもらったし、今思えばよかったと思います。オーディションのあとのセレクション審査ではAKB48さんの『ポニーテールとシュシュ』の振りを教えてもらってそれを披露するんですけれど、踊れなさすぎてやばかったんですよ。でもなぜか受かりました」

ところで、オーディションに受かってからデビューするまでってなにをしているの？

「NMB48の場合は、まず研究生として入って、挨拶の練習とかお辞儀の角度とか、もちろんダンスレッスンもあるし…毎日レッスンでした。最初は言われたことをやるだけでいっぱいいっぱいやし、ついていかないといけないし、大変やと思う隙間もないくらいに必死でしたね。

バラエティで注目されたりぽぽは、その後AKB48チームAとの兼任もして、今はチーム4と兼任だよね。大変なことってある？

「Aのときは“わ、どーしよー？”と思ったんですよ。（篠田）麻里子さまとか先輩ばっかりやったし、AといえばAKB48グループで一番最初に出来たすごいチームというイメージがあって、どうしても気を張ってしまってしんどかったですね。でもチーム4になったときはそのときの失敗を踏まえて、自分らしくいようと決めて伸び伸びとやってます。楽しいですよ。大変といえばやっぱりダンス。覚えるのが大変なんですけど、できたら楽しくなるし達成感があるからそれを考えてがんばってます」

チーム4ってどんな感じ？

「チーム4のメンバーは、みんな私のしゃべり方のマネをするんですよ。ちょっと変みたいで」

あの〜（笑）他には？

「他のグループに比べて、お笑い色が濃いんですよ。MCもおもしろいって言ってもらえるし、ダンスよりMCに懸けてるんで、やっぱりNMB48っていいなぁってあらためて思いますね。ダンスを間違えるよりもスベることのほうが傷つきます」

『バカ殿』で育ったんだもんね。

「そうですそうです。楽しいのが好きなんです」

11月5日には10枚目のシングル『らしくない』がリリースされるけど、りぽぽは10作連続で選抜入り。だけど、ポジションが上がらない自分に対する悔しさをぐぐたすでコメントしてたね。

「みんなには“ずっと入り続けることはスゴイことやで”って言われるけど、だからこそもっと上に行きたいと思うんですよ。MVを見ていても、自分で自分がどこにいるかわからんくらいやし。せっかく選ばれてるんやからもっと映りたいなと思うんですよね」

そして、11月30日に『小谷里歩独演会 其之四』が。

「ホントにしゃべることがなくてどうしよー？　こないだ（其之参）なんか自分ちのイヌを連れて行っちゃったし、今回はどうしよう？って頭を抱えてます」

そもそもしゃべるのは得意じゃないらしいけど。

「そうなんですよ。しゃべってると自分でもなに言ってるかわからんようになってくるんですよね。最初はコンサートのMCで“すべらない話をしてください”と言われて、みんな一発芸を始めたんですよ。話って言われたのに一発芸でいいんかな？と思って…」

真面目。

「（笑）。それでしゃべったら、秋元（康）先生が『イイ』と言ってくださって、そこから始まったんですけど、自分でもまさかの展開でビックリしてます。話が上手とかじゃなくて空気感がいいって」

お客さんはきっと癒されに来てるんだろうね。

「おもしろい話を求めてるんじゃなくて、力が抜けて落ち着きたいんでしょうね。でも自分だけでしゃべってるんじゃなくて、お客さんとみんなで会話してる感じですよ。助けてもらってます（笑）」

しゃべることへの苦手意識は当初に比べてどう？

「余計に苦手意識が出てきちゃいました。独演会以外の場所でも、そういうのやってるくらいやからおもしろいんやろなと思われちゃってるんですよね。違うのに〜（笑）」

もはや修行だね。

「そうなんです。クオリティも上げていかないといけないし、がんばります」

そして年内にシングルが出るであろうじゃんけん大会ではベスト8に入ったね。

「6位になりました。あの日の占い的には“人生の転機になる日”ってお母さんにメールで教えてもらったんですよ。だから何を出してもイケる日なんやろうなって思いました。一応イメージトレーニングをして、相手のコが“あー（悔）”って顔をするところが頭に浮かんでたんですよ。でもみるきー（渡辺美優紀）のときだけグーを出してもチョキを出してもパーを出してもみるきーが喜んでるイメージしか湧かなくて。これは…と思ったらやっぱり負けちゃいましたね。そのままみるきーが1位になったから（運命で）決まってたんかな？って」

小谷里歩●こたにりほ（りぽぽ）●1994年8月24日生まれ、京都府出身、血液型A型。2010年NMB48オープニングメンバーオーディションに合格し、チームNとして活動。2012年約半年間AKB48チームAを兼任し、2013年にはチーム4を兼任し現在に至る。2013年7月にはNMB48劇場初のソロイベント『小谷里歩独演会 其之壱』を開催、「其之弐」、「其之参」を経て11月30日には『小谷里歩独演会　其之四』を開催する予定。11月5日発売のNMB48の10thシングル『らしくない』では選抜メンバーとなり、デビューから連続10作選抜入りを果たしている。なお『らしくない』（通常盤Type-A【CD+DVD】）には、特典映像として『小谷里歩独演会<総集編>』が収録。
また、11月1日発売の月刊デ☆ビュー12月号（11月1日発売）の『お悩み相談室』にインタビュー記事が掲載されている。