――関係性を作るために、菅生さんの方から積極的に行動されたということですね。

菅生新樹「あくまでも“最初は”ですが…。打ち解けてからは、文哉からもグイグイ来るし、僕もそれに応えるっていう感じです」

――注目を集めるドラマ『伝説の頭 翔』に加え、今年はNHK 連続テレビ小説『おむすび』への出演も決まり、さらなる飛躍が期待される菅生さんですが、今思う、この仕事の楽しさ・魅力というとどのようなところでしょうか。

菅生新樹「この仕事をしていなかったら出会えていなかった自分がたくさんいるのかなと思います。たとえば泣くシーンがあったとして、泣けるかなと不安もありましたが、やってみたら意外と気持ちが入って泣けましたし、自分ってこんな泣き方をするのか、こんなふうに怒るのか、こういう表情をするのか…と仕事や作品、現場によって新たな発見があります。そして出会うものによって心情が変わっていくというのを実感しています。そのときそのときの、今まで自分が知らなかった自分を発見できることは、役者という仕事をしているからこそだと思いますし、こういう自分になれるのかと発見できることは楽しくもあり、魅力的なことだなと思っています」

――大門伝助はどんな菅生さんを引っ張り出してくれそうですか？

菅生新樹「サポート役のような部分ですね。普段の自分は末っ子なので、自由に動き回るタイプなのですが、後ろから支えるような、アニキ的な部分も意外とあるんだな、ということを教えてくれています」

――翔と達人とではサポートの仕方も変わりますしね。

菅生新樹「そうなんですよ。達人と一緒のときは、さらに“俺がチームをまとめなきゃ”とも思っていますしね。グランドクロスではナンバー２とメンバーとに差はないですが、気持ちとしてはまとめようという意識があると思うので、そういう僕を引き出してくれていると思います」

――新しいご自身との出会える作品となっているとのことですが、今、『伝説の頭 翔』で楽しみにしていることを教えてください。

菅生新樹「今まで自分がやってきた役柄とは一番違う役柄だと思うんです。これまでは日常にいそうな人物を、リアルに、自然に演じる機会が多かったのですが、今回は普段かかわりを持つことのないヤンキーでもあり、いろんな面を持っている作品でもあるので、貪欲に挑戦をしていきたいと思います。コメディー要素もある作品なので、テンポ感もいいですし、大きくやっていいところはやりたいですね。そこが１話からだんだん変化として見えていたらいいなと思いますし、これからまだまだ撮影もあるので、楽しんで変化していきたいです」

――では最後に。芸能界デビューを夢見る読者に向けて、菅生さんご自身が『夢を叶えるために大事にしていること』を教えてください。

菅生新樹「自分を信じること。そして僕が一番大事にしていることは感謝です。家族や関係者の方への感謝の気持ちを絶対に忘れないこと。『自分を信じる』というのは、決して“過信”することではないんですよね。不安もあるし、悩みまくりますけど、意外と自分では自分のことがわからないものなので、そういうときは家族やマネージャーさんが絶対に支えてくれていると感じるんです。自分が無自覚なところで支えてもらっていることを忘れず、そんな周りの人たちが支えてくれる自分のことを信じて、卑下することなく、感謝を忘れずにいることを大切にしています」