演劇製作会社「る・ひまわり」と老舗大劇場「明治座」がタッグを組み、歴史ものを上演し続けている年末恒例の“祭”シリーズ。11年目となる今年は、シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る「明治座で逆風に帆を張・る!!」（通称：シンる）と題して、あらゆるジャンルを取り入れた新ジャンルミュージカルに挑戦。『Deview／デビュー』では、W主演を務める内藤大希＆平野良に加え、佐奈宏紀、前川優希の4人に直撃インタビュー！ 新たなる挑戦となる今作への意気込み、座長の印象、演じる役柄について、さらには個性豊かなキャストが集結する同作にちなみ、“唯一無二の自身の強み”などを聞いた。

――11年目となる“祭”シリーズ。今回は『シン る・ひま』と題して、ミュージカルへの挑戦となります。みなさん、出演が決まったときのお気持ちをお聞かせください。

前川優希「僕は昨年に続いて2回目になるのですが、シンプルに嬉しかったです。昨年、初めて出演させていただいて、今回また呼んでいただけたということは、僕のことを良かったと思ってもらえたのかなと」

平野良「今回は本指名だもんな」

前川優希「そうですね…。いや、“本指名”って、なんか言い方があれですけど（笑）。昨年は祭シリーズ10周年という節目の年に出演させていただいて、今年は『シン る・ひま』という新しいところに踏み出す節目。その大事なタイミングのときに、僕のような新参者を呼んでいただけたということは、本当に光栄です。いろんな方の手をお借りして精一杯頑張りたいと思います」

佐奈宏紀「僕はゲスト出演を入れると4回目。僕ももちろん出演が決まって嬉しかったのですが、一番は身が引き締まる感覚が強かったです。本番はお祭り騒ぎではあるけど、実際にやっていることや稽古場の空気とか、本当にみなさんレベルが高いし、僕らに求められていることもかなり高い作品だと思うので。メインキャストとして祭シリーズに出るのは3年ぶりになるので、その間にいろいろと吸収して成長した自分をここで久々に見せられるということもあって、気持ちが引き締まりました」

――平野さんは2019年、2020年に続いて、3年連続の座長を務められますね。

平野良「そうですね。前回の10周年で、コバカツ（小林且弥）さんとW主演だったのですが、コバカツさんに出会ってからも、ちょうど10年くらいだったんです。初共演は、祭シリーズの元である『戦国鍋TV』内のドラマでW主演をやらせてもらったことだったんですよね。今回、祭シリーズの新たな第一歩になりますが、『戦国鍋TV』からやっているメンバーって、今はそんなに多くない。そんな中で、全部を作り変えるのではなくて、これまでの10年で培ってきたもの、それ以前の元となった番組のこと、いろんなものを背負った上で、新たな一歩を踏み出せるようにできたらいいなと思っています」

内藤大希「僕もメインで出演させていただくのは、佐奈くんとW主演をやったとき以来（2018年『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』）で、久しぶりになります。あの時って、1日の体感が長いようで短い感じがしたというか、場当たりからゲネ、本番まで本当に早くて、本番までの1週間が怒涛のように流れていって、寝ている記憶もないんですよね」

平野良「そうだったんだ。まあ、寝ているときって、基本記憶ないけどね（笑）」

内藤大希「確かに（笑）。当時は本当に舞台上にいる記憶しかなくて、舞台のことしか考えてないという感じだったんです。そういう濃密な時間を年末に、しかも明治座で過ごせるというのは、 “今年1年働いた！”“褒めたい自分を！”みたいな感覚になって、それが来年への活力になるんですよね。ゲスト出演のときは、ただイチお客さんとして来るっていう感覚でしたが、今回はW主演なので気を引き締めて臨まないとなと思っています。今から怖くもあり楽しみでもあり……。良くんは知り合ってから10年くらい経ちますが、舞台上で会うっていうのは初めてなので楽しみです」

平野良「確かに、そうだね。僕も楽しみです」

――今回は、「グランドミュージカル」「ロックミュージカル」「ジュークボックスミュージカル」「2.5 次元ミュージカル」など多彩なジャンルをすべて詰め込んだ、新ジャンルミュージカルということですが、“ミュージカル”というものに対しては、どのような想いがありますか？

佐奈宏紀「正直、めちゃくちゃ怖い。だって、今回の出演者、歌に特化しすぎでしょ！」

平野良「ヤバイよね」

佐奈宏紀「本当に恐ろしいです」

前川優希「僕はミュージカルが初めてなので、雑兵くらいに使ってもらう感じというか、前座でいいです。メインはみなさんにお任せして、僕はなんなら掛け声とかガヤ担当で。僕に歌わせないでください！っていうくらい、緊張してます」

――前川さんもTFGとしてアーティスト活動やられているじゃないですか。

前川優希「いや、それは無しにしましょう！」

内藤大希「なんでよ！」

平野良「“無し”じゃない。アーティスト活動でしょ？」