大原櫻子 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「大原櫻子」

2015/12/24

「想像していた以上にハードなんですけど、本当に“生き甲斐だ”って言っていいくらい楽しいです!」

大原櫻子

撮影/高橋依里 取材・文/永堀アツオ

アーティストとして、女優として大活躍中の大原櫻子が、2016年1月より上演される、ダイワハウスSpecial地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』で舞台初挑戦! 年末には『NHK紅白歌合戦』への初出場も控える彼女に、2015年振り返った感想や舞台への意気込みなどを語ってもらった。初舞台にも関わらず、インタビュー中も終始笑顔が止まらないワケとは!?
大原櫻子
――まずは、2015年を振り返って、大原さんにとってはどんな1年になりましたか?
「いろいろあった年でした。高校サッカーの応援歌を歌って、初めてのアルバムをリリースして、全国ツアーが2回あって。音楽活動以外にも、ドラマ『恋仲』でお芝居もやらせていただいて。本当にすごく充実していたと思いますし、10代最後の1年という意識も強かったので、いろいろと自分の中で考える時間でもありました。これまでよりも、自分の意見を人に伝える機会も多かったし、1年前に比べたら成長できた1年かなと思います」
――年末には『NHK紅白歌合戦』への初出場も控えています。
「実はまだあまり実感が沸いてないんです。でも自分が“紅白歌合戦”を観ていた時は、年末に家族みんなで観る国民的な番組っていうイメージがあったのでとても光栄です。だから、当日はどんな気持ちになるか分からないんですけど、私を知らない方に知っていただける機会でもあるので、私の歌を通してこの1年を振り返るとともに、少しでも感動を与えられたらいいなと思っています」
大原櫻子
――そして、2016年は初挑戦となる舞台、地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』からスタートするわけですが、まず、出演が決まった時の率直な感想を聞かせてください。
「ずっとやりたいって思っていたので、すごく嬉しかったです。しかも、脚本を読んだ時に、私が歌を歌っている時に伝えたいことが明確に書かれていたので、これは、気合い入れてやりたいなと思って。歌あり、ダンスあり、芝居ありのミュージカルで、その中でも地球ゴージャスさんはエンターテインメント性が強いカンパニーでもあるので、大原櫻子の全てを注ぎ込みたいなって感じました」
――その大原さんが“伝えたい”と思っていたメッセージというのは?
「堅い話になってしまうかもしれないんですけど、東日本大震災が起きてから、“自分は何がしたいんだろう”ということをよく考えるようになって。私はやっぱり、愛や平和、人とのつながりの大切さを伝えるために表現者になったんだっていうことなんですね。なかなかその思いをぶつけるところがなかったんですけど、『The Love Bugs』には、小さな世界から人間に向けた愛と命の物語だというメッセージが込められているので、やりがいを感じています」
――実際に稽古が始まってみて、日々、どんなことを感じていますか?
「想像していた以上にハードなんですけど、毎日がすごく楽しいです。カンパニーの雰囲気は温かいし、年齢もキャリアも上の方たちに囲まれて学ぶことも多いですし、本当に“生き甲斐だ”って言っていいくらい楽しいです!」
大原櫻子
――こうして話してる間もずっと笑顔だし、充実してる感じが伝わってきてますが、何がそんなに楽しいといえばいいですか。『Deview』ユーザーは、舞台をまだ観たことのない若い人達が多いんですが。
「ひと言じゃ言い切れないくらいですけど、このお芝居には表現のすべてが入っているんですよね。さっきも言ったように、歌があり、ダンスがあり、お芝居があり、伝えたいメッセージもある。リアルタイムで、生で受け取ってもらえるというのも大きいですね。舞台というのは、お話自体は一緒だけど、その日のパフォーマンスは本当に1回きり。1回しかないっていう緊張感とワクワクはあまり他では味わえないお仕事だと思います」
――歌のライブとも違いますか?
「リアルタイムという意味では一緒なんですけど、大原櫻子のツアーではないっていう違いがありますね。ライブの場合は、自分が間違えたら自分のせいにできるけど、舞台はキャッチボールなので、皆さんにご迷惑をかけないようにしないといけないって考えると、すごく緊張すると思います。あと、稽古からみんなで考えて作っていく楽しさも感じています。ツアーもバンドさんやスタッフさんがいるけど、あくまでも大原櫻子のライブをより良くするために考えてくれていて。舞台の場合は、みんなが同じ立場で苦しんだり、喜んだりできる。『The Love Bugs』を一緒に作っているんだっていうものづくりの楽しさを実感しているし、稽古以外のお話もすごくためになってます。いつも思うことですけど、本当に素敵な人達と出会えたなと思っています」
大原櫻子
――稽古の空き時間には、共演者とはどんなお話をしています?
「ミュージカルとは何かっていう話から、本番ではどんなことが起きるかっていうことも聞いたりしていて。(蘭寿)とむさんには宝塚時代の話を聞いたり、平間(壮一)さんにはどんなダンスを踊ってきたかを教えてもらって。主演の城田(優)さんは数々のミュージカルで主演をやられていますけど、『今回の舞台は、やばいぞ!』って言っていました(笑)。そのくらいハードなんですけど、だからこそ、『初舞台がこの作品でよかったね』って言ってくださって。みなさん、“どんなに稽古しても本番はどうなるのかわからない”っておっしゃるので、“本番で真っ白になったらどうしよう”という怖さもあるけど、やっぱり楽しみの方が大きいです。頭で考えなくても動けたり、台詞が言えるようになるくらいまでやらないと!と思いながら励んでます!」
大原櫻子
――もう目がキラッキラしてますね(笑)。大原さんが演じるのはどんな役だといえばいいですか? 会見では“オープニングを務める”と発表されてました。
「そうですね。オープニングでは、まず私が舞台上でパフォーマンスをさせていただきます。この作品の世界観を伝えるストーリーテラーのような役割もあるんですけど、キャラクターとしては、飛び抜けて明るい、女の子で。子供みたいにはしゃぐこともあれば、客観的に物事や人を見るような大人っぽさもあるんですけど、観ていただける人には、天真爛漫な女の子だと受け取ってもらえたらいいなと思います」
――タイトルの『The Love Bugs』には『胸キュン』とかの意味もあるそうですが、今、胸キュンしているものは何かありますか?
「最近、犬に胸キュンしていて。主演の城田さんが、みんなによく、ワンちゃんやネコちゃんの可愛い動画を見せてくれるんですよ。それが、すごく可愛くて! それに、友達が最近、犬を飼いだして、写真を送ってくれるんです。それを見ていたら、私もプライベートのお休みの日に、ペットショップに行って、ワンちゃんを見るようになってしまって。今、1週間に3回くらい通っています(笑)。トイプードルが好きなので、いつか飼いたいな〜って。あ、でも、今一番夢中になっているのは、なんといっても、この舞台です!!」
――初日の翌日に二十歳の誕生日を迎えるわけですが、2016年はどんな1年にしたいですか?
「まず、初日を迎えることが楽しみだし、初日の次の日に二十歳になった後に初めて立つ舞台がこれだっていうのも喜びしかないです。今はそれしか考えられてないです。この舞台が終わった後に、自分が何を感じているのか? きっと、舞台をまたやりたいって思うだろうし、ミュージカルだけじゃなく、ストレートプレイもやってみたいと思ってると思う。お芝居、ダンス、歌……と自分がどこまで行きたいのかは、この舞台が終わってみるまでわからないけど、とにかく、ひと皮むけていればいいなって思いますね。そのためにも、20代の最初の舞台で、今の大原櫻子の表現の全てを見せたいっていうことだけです」
大原櫻子
――大原さんがこの舞台でどんな姿を見せてくれるのか、すごく楽しみにしてます。最後に、読者に向けての応援メッセージをお願いします。
「映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のオーディションを受ける前は、自分のなりたい夢を秘密にしていて、誰にも言ってなかったんです。今、振り返ってみると、口に出して言っていった方が近づくのかなって。言葉にすることで、自分の中での目標も明確になるし、周りにいる人も協力してくれるようになると思います。あと、最近感じているのは、自分の夢は、決して自分発信だけではなくてもいいってことかな。例えば、『ミュージカルはすごく楽しいよ』という話を聞いて、それが新しい自分の夢になることもあると思うんです。人から受ける言葉も大きいなと感じているので、とにかくいろんな人に自分を知ってもらうことが大事かなって。人に言われて始めたことで、自分が好きになることもあるし、自分のやりたいことをちゃんと伝えるためにも、たくさんの人に出会って欲しいなって思いますね。結局は全て、人との出会いだと思いますから」
Profile
大原櫻子
おおはら・さくらこ●1996年1月10日生まれ、東京都出身。フジパシフィックミュージック所属。2013年公開の映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロインオーディションで合格し、本格デビュー。劇中バンド“MUSH&Co.”のボーカルとして、シングル『明日も』でCDデビューも果たす。アーティスト活動のほか、女優として、映画『舞妓はレディ』、『恋仲』(フジ系)などの話題作に出演。舞台は本作が初挑戦となる。
ダイワハウス Special
地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』
東京公演:2016年1月9日(土)〜2月24日(水)赤坂ACTシアター
名古屋公演:2016年3月1日(火)〜3日(木)愛知県芸術劇場 大ホール
福岡公演:2016年3月11日(金)〜13日(日)福岡サンパレス
大阪公演:2016年3月19日(土)〜29日(火)フェスティバルホール
『The Love Bugs』
岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット「地球ゴージャス」最新作。人間の住む世界の隣の「小さな世界」から人間たちに向けて送る、命と愛の物語。 私達の世界のすぐ隣には、誰も知らない小さな世界が存在する。もちろん私達に見えてはいるけど、それがこれ程までに魅力に満ちた不思議な世界だとは誰も知らない。 ある夜、何かに引き込まれて群がる無数の影が揺らめく。突如、大きなヘッドライトに照れされた現れしその正体、奇想天外、奇抜な姿に彩られた凛々しき紳士淑女たち。……そう、今夜は100年に一度…1000年に一度の特別な夜。一族の予選を勝ち抜いた、種の誇りを背負った代表たちが集う、伝説の祭典が始まった。 誰もが憧れる孤高のスター、涙を知らぬ男殺しの美女、光り輝く気弱な少年、そして初めて大人の世界を知る唄と生きる少女。 怪しい振付師や世界を股にかけた謎の女、そして祭典の中目覚めてしまったひとつの魂まで加わって、カーニバルは大騒ぎ。しかし、その喧噪の中では、「宿命」に翻弄されるひとつの恋が密かに密かに芽生えていた……。

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