福士誠治×竜星涼 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「福士誠治×竜星涼」

2018/02/28

「“いつかは劇団☆新感線に出たい”と憧れていたので、嬉しさはもちろんあるけど、プレッシャーのほうが強い」

福士誠治×竜星 涼

撮影/booro(BIEI)取材・文/えびさわなち

昨年3月より“花・鳥・風・月”とシーズンごとにキャストと脚本、演出を練り直しながら上演されてきた、劇団☆新感線の代表作『髑髏城の七人』。ロングラン公演の最後を締めくくるのは、世界観はそのままに、完全新作として上演される『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』。“劇団☆新感線”へ初参加となる福士誠治&竜星涼に、本作への意気込みを語ってもらった。
福士誠治×竜星 涼
福士誠治
――まずは、今回の劇団☆新感線『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』へ出演が決まったときの率直な心境を教えてください。
福士誠治「劇団☆新感線作品に関しては、初参加なのですが、ロック☆オペラ『サイケデリック・ペイン』(2012年)で、演出のいのうえひでのりさんとご一緒していることもあって、初参加感は正直ないですね。でも、キャストに古田新太さんがいらっしゃったり、劇団員さんが多いのも嬉しいですし、あとはやはり話題にもなっている360°客席が回転する劇場でやれることもそうですが、参加できることは光栄だなと思います。もちろんプレッシャーとか、きっと大変だろうな、というのは決まったときに思いましたけど、たまにはね、大変なこともいっぱい経験しないとな!と……。その後にご褒美がきっとあると思って、頑張ろうと思いました」
竜星 涼「役者としてずっと憧れていましたし、“いつかは劇団☆新感線の作品に出たい”と思っていたので、出演が決まったときには単純に嬉しかったです。でも、それが自分で想像していたよりも早いタイミングでやってきたので、武者震いのような感覚もあって。もちろん嬉しさもあるけれど、それよりもプレッシャーのほうが強かったです」
福士誠治×竜星 涼
竜星 涼
――劇団☆新感線という劇団についてはどのようなイメージをお持ちですか?
福士「面白い劇団。笑わせてくれるし、派手だし、いろいろな喜怒哀楽の感情を出させてくれる劇団だなという印象です。あとは単純に“楽しそうだなぁ、このオトナたち”って。出ている方々が嫌々出ている人がいなくて、仕事っぽく感じないんですよね。オトナの姿としても理想の形。『走り回って大変だし、ツライよ』という話は聞くけど、作品を観ていると、みなさん楽しくやっている姿が滲み出ているなと思います」
竜星「劇団☆新感線の作品に関しては、舞台というイメージを、観に行く度に変えてくれるという感覚があって。僕たちの同世代や若い世代の人たちがもっと舞台に触れるきっかけになったり、舞台というものに対してプラスなイメージを持つことができる劇団なのかなと思います。僕自身がそうだったんですけど。普段、舞台を観に行く機会って、僕らみたいに役者をやっていたり、舞台とか芸術が好き、役者が好きという人以外は、けっこうハードルが高いイメージでなかなか機会がないかもしれないですが、劇団☆新感線の舞台は、エンターテイメント性が高くて、派手だし、観ていてすごく楽しいんです。特に、今回の『髑髏城の七人』を観ていて感じたのは、五感を刺激する舞台だなって思いました」
福士誠治×竜星 涼
――確かに、360°客席が回転する最新の劇場での舞台装置やセット、映像などで、視覚や嗅覚、聴覚などいろいろと刺激される作品ですよね。
竜星「セットの中で川が登場すれば水の匂いや川の存在を感じながら場面場面を感じることもできますし、映像とか殺陣とか一つとっても、つい見入ってしまう。もの難しいことというよりも、物語の中にコミカルな掛け合いや面白い演出もあったりして、あっという間という感じが毎回するんです。そのテンポ感も含め、エンターテイメントとして、観ていてすごく楽しいなと感じます。“観て良かったな”とか“もう一回観に行きたい”と思わせるのって、なかなかすごいことだなと。だからこそ“一回は出てみたい”と思わされるんだと思うんです」
福士誠治×竜星 涼
福士誠治
――特にご覧になって印象に残っている作品はなんですか?
福士「僕は初めて観たのが『七芒星』(2002年)で、役者になりたての頃だったのですが、当時は、劇団☆新感線という劇団の名前は聞いたことがあるけれど、どんな作品なのかもわからない状態で観に行きました。衝撃的でした。舞台を観てこんなに声を出して笑うことがあるんだって。当時の僕が知っていた舞台って、学芸会くらいで。板の上に立って何かをやるということがお堅い物というイメージがあった頃に、こんなに笑って楽しめる舞台があるのかと。正直、細かい内容はあまり憶えていないのですが、あれだけ自分の感情を引き出されたということで受けた衝撃が残っています。規格外というか、予想外なことが多かったこともあって『七芒星』を観たときの感覚、衝撃は忘れられない。衝動みたいなものは今も残っていて、ルーツを辿ると、『七芒星』を観たときから、“いつか劇団☆新感線に出たい”と感じていたのかなと思います」
福士誠治×竜星 涼
竜星「僕は、自分でちゃんとお金を払って観に行った舞台が、小栗旬さんが出演していた『ワカドクロ』(2011年版『髑髏城の七人』)だったので、『髑髏城の七人』という演目は、初めて観たときから“カッコいいなぁ!”って思ったんです。男が観ていて惹かれるような、男の好きなものがいろいろ詰まっている感じで、すごく楽しかったんです。わかりやすく言うとアニメーション的というか、友情物語や熱いものが詰まっていて」
福士「いい厨二病になれるよね。こんなときに、ああいうセリフを言って、みんなが『うぉー!』って言ってくれるって……良くない?みたいな(笑)。それが成立する」
竜星「そうですね。そうして魅せるカッコイイものにお客さんが熱狂して、一体となる感じとか。これはすごいな、面白いなぁって思ったイメージがあります」
福士誠治×竜星 涼
――360°客席が回転するIHIステージアラウンド東京に関して、劇場に足を運ばれての印象はいかがですか?
福士「最初はアトラクションみたいな気分もありました。舞台と言いながら、エンターテイメント性の高さから言えばSHOWと言っても過言ではない。もちろん中身はお芝居ですけれど。でも、自分が出演するということもあって、やっている方は大変だろうなぁと……そんな気持ちで観ちゃいました(笑)。と同時に、観ているお客さんは楽しいだろうし、面白いだろうなとも思いました。ああいう手法が定着した日本の舞台は未だかつてなかったと思いますし、あの劇場ならではの演出も面白いです。ロールプレイング感がありますよね。斬新なことをやるなぁと」
竜星「最初に、“Season花”を観劇させて頂いたときに、まず映像から始まったときから、それを観るお客さんはどんな表情をしているのかな?と気になったりもして。もう既に出る側の目線で観ていたので、一幕終わって二幕を控えた頃には“ヤバいな。これを自分がやるとなったら、みんなどうやって動いて、どうやっていくんだろう”って、そういう裏のことを考えてしまって」
福士誠治×竜星 涼
福士「余計なことを考えながら観ちゃうよね(笑)」
竜星「はい。余計なことを考えてしまいました(笑)。一幕終わった段階で、いつもなら物語の展開を観客としてハラハラ・ワクワクしながら観ているのが、もうドキドキが止まらない感覚になっていて……」
福士「他人事ではなくなっているからね(笑)」
竜星「そうなんですよ(笑)」
福士「劇場によって、それぞれメリットデメリットはあるのですが、360°客席が回転する劇場だからこそできる演出もあったり、できない演出もあるだろうし、それは善し悪しだとは思う。でも、360°で観られる、演じられる劇場は日本で唯一あそこしかない。その貴重さは無二ですよね。自分がそこに立つということに関しては、こんなに貴重な体験はないはず、という想いが一番大きいです」
福士誠治×竜星 涼
――今回はこれまでの『髑髏城の七人』とはまた違った作品になる、ということですが、『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』ならではの見どころを教えてください。
福士「僕は兵庫を演じるのですが、これまで通り、“お調子者で男気のある兵庫”という人物像は消えないとは思います。でも『修羅天魔』には、捨之介というこれまで主人公だった人物がいない分、天海(祐希)さんが演じる極楽太夫が捨之介の要素を半分もらった極楽太夫だとすれば、僕が演じる兵庫は捨之介の要素を三割位もらっているような気がします。みんなに檄を飛ばしたり、喝を入れるような、モチベーションをあげる場面やセリフもあって。いつもおちゃらけているだけではなく、心に訴えるセリフもあったので、これまでに比べるとちょっと男っぽさが増した兵庫になるのかなという気もしています。あとは竜星くんが演じる夢三郎と僕の立ち回りもありますし、一応、キャストの中ではちょっと若い方なので、頑張ろうかなと(笑)」
福士誠治×竜星 涼
――竜星さんは、無界屋で一番人気の若衆太夫・夢三郎という新キャラクターを演じられますが。
竜星「憧れでもあった『髑髏城の七人』に出られること自体、僕にとっては夢のようなことなんですが、その中でも新しい物語で、僕の役も今までにない新しいキャラクターということで、本当に光栄だなと思います」
福士「新キャラだから、まずは竜星くんが演じる夢三郎がこのキャラクターのイメージになるわけでしょ。この先、出て来るかもしれないけど、まずは完全なオリジナルとして演じるわけだからね」
竜星「そうですよね。それもすごく光栄なことだなと思いますし、夢三郎に関しては、きっと一幕と二幕でだいぶ見え方も変わって来ると思います。美しさだけではない部分も魅力的な役だなと。台本を読みながら自分なりに役のイメージを膨らませています」
福士「夢三郎は美しさと荒々しさとを持っているもんね。兵庫は荒々しさしかないから(笑)」
竜星「でも僕と誠治さんは、元々他の作品でもご一緒させてもらっていますし、安心してやれるなって思っています。割と兵庫と絡む部分も多いので、そこは誠治さんの背中を追っかけながら喰らいついていきたいと思っています」
福士「あと、この作品は、どのキャラクターの視点で観ても楽しめると思います。誰のスピンオフを作っても楽しいと思う。それぞれのキャラクターのバックグラウンドを想像できるというのが、今回は特に強いのかなと。今回の脚本の奥深さも見どころの一つだと思いますし、今までの『髑髏城の七人』を観たことがある方でも新しい解釈に出会える気がします」
福士誠治×竜星 涼
――共演経験のあるお二人ですが、お互い役者としての印象は?
福士「カッコ良くて、脚が長くて顔が小さい子だなって。隣に並びたくないなって思いました(笑)。でも、お芝居に関しては、取り組み方がすごく真面目な印象があります」
竜星「誠治さんは、すごく多才な方だなって思います」
福士「もう1回、言ってごらん!(笑)」
竜星「(笑)。前に一緒だった作品で、控え室がカラオケルームだったことがあって。待ち時間に歌ってくださったんですけど、その姿から多才な感じがビンビン伝わってきました。以前の作品でアクションをご一緒させていただきましたが、今回は時代劇で、僕自身は殺陣をやるのは初めてではありますが、信頼できる先輩と一緒ですし、殺陣ならではの間合いで面と向き合えるのは嬉しいなって思います」
福士誠治×竜星 涼
――では最後に、デビュー読者へメッセージをお願いします。
福士「僕ら役者も、日々挑戦することがたくさんあります。まずは『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』を観て欲しいです。観なきゃ伝わらないことがすごくあると思うので。デビュー読者のような若い世代の方にも観てもらいたいなと。日本で唯一の劇場にぜひ遊びに来て下さい!」
竜星「僕自身、今年に入って最初の芝居をするのがこの作品になるんです。自分の中で、ここからが役者として第二のスタートという感じもしていて。これまでは、この世界に入って、いろいろなことを頑張ってきたけれど、そこは第一章として決着を迎えた気持ちがあって。ここからの5年、10年、自分の役者人生の中で一番その先に繋がっていくターニングポイントにしなきゃいけないところだと思っているんです。そういう覚悟を持って臨んでいる作品をぜひ観に来て欲しいなと思います。そんな男の情熱を、実際に足を運んで観てもらえたら嬉しいです」
Profile
福士誠治(ふくし・せいじ)●1983年6月3日生まれ、神奈川県出身。アウルム所属。2002年『ロング・ラブレター〜漂流教室〜』でドラマデビュー。近年の主な出演作に、ドラマW『社長室の冬‐巨大新聞社を獲る男‐』(WOWOW)、土曜時代劇 『忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜』(NHK)、映画『シマウマ』、舞台『俺節』、スーパー歌舞伎U『ワンピース』『平成細雪』(NHK BSプレミアム)、『アンナチュラル』(TBS)、映画『ちょっとまて野球部!』など。

竜星涼(りゅうせい・りょう)●1993年3月24日生まれ、東京都出身。研音所属。ドラマ『素直になれなくて』(フジテレビ)で俳優デビュー。その後、『獣電戦隊キョウリュウジャー』(テレビ朝日)、ドラマ『ごめんね青春!』(TBS)、映画『orange-オレンジ-』、映画『泣き虫ピエロの結婚式』、連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)、ドラマ『オトナ高校』(テレビ朝日)などに出演。現在放送中のドラマ『アンナチュラル』(TBS)に出演中。
ONWARD presents劇団☆新感線『修羅天魔〜髑髏城の七人 Season極』Produced by TBS
2018年3月17日(土)〜5月31日(木)IHIステージアラウンド東京(豊洲)
修羅天魔
1990年に「劇団☆新感線」で初演されて以降、7年ごとに上演されてきた名作『髑髏城の七人』。昨年3月より“花・鳥・風・月”とシーズンごとにキャストと脚本、演出を練り直しながら上演。今作の最後を締めくくる“Season極”は、『髑髏城の七人』の世界観はそのままに、メインタイトルを『修羅天魔』とした完全新作として上演される。
 本作では、“織田信長に愛されたスナイパー”にして、現在は渡り遊女として諸国を旅してきた極楽太夫(天海祐希)が主人公となり、古田新太演じる関東髑髏党の党首である天魔王との愛憎劇を描く。

公式サイト: http://www.tbs.co.jp/stagearound/shuratenma/
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件名:福士誠治×竜星 涼 サイン入りポラプレゼントと明記し、本文:[名前]、[年齢]、[都道府県]、[インタビューの感想]、[今後インタビューしてほしい人・要望]を記入して、下記メールアドレスに送信して応募。

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deview-oubo@oricon.jp

【応募締切】
2018年3月14日(水)23時59分まで。

※抽選の上、当選者のみにメールでご連絡いたします。当落のお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。
※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。
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