占いで“思っていることの3分の2しか言ってはダメ！”って(笑)

2004年、ドラマデビュー作『3年B組金八先生』(TBS系)で繊細な演技を披露し、注目を集めた岩田さゆりちゃん。最近では映画×ドラマ『赤い糸』などに出演。初めての舞台『彩られたモノ・クローン』(3月10日〜17日、恵比寿・エコー劇場)、主演映画『テケテケ２』(3月21日公開)を控え、ますます輝きを増している彼女の素顔に迫っちゃいます！

Ｑ　『彩られたモノ・クローン』は初めての舞台なんだよね。

「はい。最初に舞台のお話をいただいた時は正直、無理だと思ったんです。私にはまだ舞台をこなせるほどの力はないと思って……。テレビや映画と違って、セリフを忘れちゃったり、失敗しても演技を止められないのが不安で。だけど時間をかけて考えて、やらせていただくことにしました」

Ｑ　挑戦しようと決めた理由は何だったの？

「今まで、いろんなお仕事や役をやらせていただいてきましたが、どれも最初は無理だと思っていたことばかりなんです。だけど、実際にやってみると必ず、何かしら自分の“力”に変わるんです。その確信があったので、舞台にも挑戦させてもらおうと思いました」

Ｑ　最近では、映画に関するコラム(毎日新聞WEBサイト「岩田さゆりの教えてシネマ！」http://mainichi.jp/enta/cinema/sayuri/)も発信しているよね。

「映画ライターの方と映画についてお話をさせていただいて、いろんな視点から映画を観られるようになりました。物語だけではなく、撮影の仕方やカット割り、風景とか。もし、自分がこういう役をやるんだったら……という参考にもなります。感想は、周囲に気を使って“面白い映画でした”とか当たり前のことを言わないようにしています。例え、悪い意見だったとしても感じたことは言った方がいいと思います」

Ｑ　普段から言いたいことは言うタイプ？

「結構、言ってしまいます。先日、占いに行ったら“自分の思っていることの3分の2しか言ってはダメ！”と指摘されて(笑)、ちょっと気をつけようかと。“全部を言うと、他人を傷つけます”と言われてしまったんですが、考えてみたら“確かに……！”(笑)」

Ｑ　でも、自分の意見をキチンと持つことは、とても大切なことだよね。

「この世界に入って変わりましたね。最近もオーディションを受けることがあるのですが、思ったことをストレートに言おうと心がけています。生意気だと思われるかもしれないんですが、自分自身を偽って役をいただいても……。素の自分でいることが大切だと思います。自分にしかできない役を演じられる女優さんになりたいです」

Ｑ　デビューのきっかけになった『ラブベリー』(徳間書店刊)読者モデルのオーディションのことも教えて。

「『ラブベリー』は毎月、読んでいました。撮影の裏側を紹介する記事を読んで、楽しそうだから、自分もやりたいなって(笑)、本当に単純な気持ちでした。かわいい洋服を着られるし、きれいなメークもしてもらえるし。やりたいなと思ったら、私はすぐに行動するんです。親にも相談する前に“受けるから！”って言い切って、許諾のサインを書いてもらったり(笑)」

Ｑ　どんな審査があったの？

「書類審査に面接、公開イベントでの投票もありました。応募した時に送った写真では髪の毛がちょっと長かったんですけど、面接の時は、ばっさりとショートに切って行って。後日、編集者の方に聞いたら、“ショートがすごく似合ってたし、よかった”と言ってもらえて。結果的には良かったんですが、実はあれはちょっと失敗だったんです。本当は髪を少し軽くするだけのつもりだったのに、美容師さんの手違いで、かなりのショートになってしまって(笑)。もうダメだとちょっと投げやりな気持ちで受けていたんです。だから合格した時は実感がわかなくて、驚きすらもなかった(笑)」

Ｑ　何がどう転ぶか分からないね(笑)。

「だから芸能界を目指す皆さんにも、自分には無理だと思わないでほしいですね。とにかく行動してみることが一番大事! それから、芸能界の人たちは、努力をしているからこそキラキラしていると思うんです。努力をして精いっぱい輝いている自分でオーディションを受ければ、たとえ結果が出なくても何か得られるものはあると思います」

PART2につづく…

Text／新保克哉(日刊編集センター)