男装ユニット・風男塾の赤園虎次郎くんとしても、タレント・虎南有香ちゃんとして、どちらも両立している虎南ちゃんですが、もともと芸能界に入ったきっかけは？

「最初は芸能界を目指していたわけではなかったんです。歌とダンスが好きでダンススクールに通っていたんですけど、そこの先生から事務所のオーディションを進められて。そのオーディションに受かってこの世界に入ることになったので、自分から何かを『よしやろう』って思ってたどり着いたわけではなく……。それが今もこうしてやらせていただいているのは不思議な感じですよね」

「この世界で頑張って行こう」というような転機はあったんですか？

「ダンスユニットでデビューをしたのがこの世界での始まりだったんですが、当時は『こんな楽しいことがあるんだな』って感覚で。学生だったので“趣味”の延長線上にあるような、好きだからやっているっていうだけで“仕事”という感覚でもなかったんですよ。その後の『nicola』モデルも『撮影が楽しいから行きたい！』っていう感じで。なので、頑張っていこうというか、本格的に自分が『仕事をしているな』って思ったのは、高校を卒業したからだと思います」

そうしてこの世界で頑張ってきた中で、一番印象に残っていることというと？

「え〜…。全部、残ってますね。でも『nicola』のモデルは5年やっていて、そこで培ったものは大きかったと思います。『nicola』をやったことで、モデルさんだけではなくもっといろんなお仕事へと広がったものがあったなって思います」

今は男装ユニット風男塾の虎次郎として男装モデルもやってますしね。

「やってます、やってます（笑）。でも『nicola』のときにしていたモデルの感覚とは違いますね。男装してのポーズっていうのは自分の中で『こんな風に映るといいな』っていうのをより意識してます。PVを撮っていてもそうなんですけど、『ここはピースだな』『ここはウィンクだな』っていうのは、虎次郎としてどう映りたいか、どう映したいか、など自分の中での明確なイメージを意識してやっていますから」

男装といえば、風男塾はその前にされていたアイドルユニット・中野腐女シスターズ（以下：腐女シ）のライブネタだったところが派生したユニットですよね。実際、本格的に男装アイドルとしてやっていくことになったときはどんな気持ちでしたか？

「あれは衝撃でしたね。でもいろんなことが進んでいっていて、自分の中では腐女シの延長だったから、あまり抵抗はなかったかもしれないです。腐男塾は人気コーナーではあったので、受け入れてましたね」

アイドル戦国時代の現在で、風男塾はすごい特殊な位置ですよね。アイドル環境もすごく激変してきていると思いますが、その現状についてはどんな感想がありますか？

「昨年に続き、今年も全国ツアーを廻らせていただくんですが、それが出来る、全国にアイドルが好きな人がいて、ライブに足を運んでくれる方がいっぱいいるんだなってことを実感しています。でもTOKYO IDOL FESTIVAL（TIF）とかアイドルイベントに行くと、本当に浮いていて、アウェーなんですよ、風男塾って」

今はそんなツアーへの期待感が高まってるところ？

「そうですね。風男塾の地方で待っていてくれるファンのコたちはすごく若いコが多くて。大人になったら東京にも来られるんですけど、若いコはやっぱり来られない。去年のツアーでもそうだったんですけど、地方へ行けば行くほど、小学生や中学生のファンのコたちがいっぱいいるんです。本当は会いたいけど、会いに来られないコがたくさんいるっていうことを知ったので、そういうコたちに会いに行きたいですね」

そして虎南有香ちゃんとしては『Let’s 天才てれびくん！』のMCにチャレンジ！

「風男塾でも何度か“天てれ”に出演させていただいていたので、不思議な感じもありますが、リニューアルしてガラっと番組の雰囲気が変わったんです。今回から視聴者がリモコンで参加できる番組になってゲーム感覚で面白いと思います。自分自身は100年後の未来からやってきた分析官という役なんですが、その役がありつつ、テレビ戦士と仲良く収録を頑張っています。子どもが元々好きなんですが、戦士の子どもたちがめっちゃ可愛いんですよ！“天てれ”が初めてのお仕事のコたちもいて、子どもらしい感じが可愛いです。その子どもたちが面白いって思ったことを、延々とやって遊んでいるのを眺めるのが好きです（笑）。最近はメンバーの個性もつかめてきて、すごく楽しいですね」

虎南有香
こなん・ゆか●1989年7月10日生まれ、北海道出身。ディスカバリー・エンターテインメント所属。現在NHK Eテレにて放送中の『Let’s天才てれびくん』MCとしてレギュラー出演中。また、男装ユニット“風男塾”にて赤園虎次郎としても活躍し、7月から『風男塾乱舞TOUR2014〜一期二十一会〜』ライブツアーがスタートする。