泉澤祐希×伊藤梨沙子 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「泉澤祐希×伊藤梨沙子」

2018/04/04

「今回、舞台に関わったことで、自分の芝居に対する気持ちを見直すことができた」

泉澤祐希×伊藤梨沙子

ケラリーノ・サンドロヴィッチが主宰する劇団「ナイロン100℃」が、結成25周年記念として、ある一族の栄枯盛衰を二人の女性を軸に描き出した『百年の秘密』を再演。オーディションを経て、本作への出演を決めた泉澤祐希&伊藤梨沙子のフレッシュなキャスト二人に直撃インタビュー。歴史ある劇団の客演として本作へ出演する想い、役作りについて、お互いの印象などを語ってもらった。


泉澤祐希×伊藤梨沙子

泉澤祐希

お二人は、今回共演する舞台『百年の秘密』で初対面だったということですが、どんな印象を持ちましたか?
伊藤梨沙子「私は朝ドラの『ひよっこ』を観ていたこともあり、明るそうな方だなと思っていました」
泉澤祐希「『ひよっこ』の三男を観ていたら、まぁ、そうなるよね!(笑)」
伊藤「実際にお会いしたら、とても落ち着いている方だなと思いました」
泉澤「実はまだ、そこまできちんとお話する機会がなくて。役でしか絡んでいないんですよね。伊藤さんは22歳? 若いですよねぇ〜」
伊藤「泉澤さんと2歳しか違いませんよ(笑)」
泉澤「そうですよね(笑)。伊藤さんは、初めてお会いしたとき、大人しそうな方だなという印象だったんです。でも、芝居ではとても堂々としていて、カッコ良くて。伊藤さんが演じるポニーのお父さん・カレル役の萩原聖人さんとのシーンでは、鳥肌が立ったくらい、すごかったです。本番がより楽しみになりました」
伊藤「ありがとうございます(笑)」

泉澤祐希×伊藤梨沙子

伊藤梨沙子

ナイロン100℃の25周年記念公演という節目でもあり、しかも人気の演目。オーディションはどんな感じだったのでしょうか。
泉澤「オーディションでは、大倉(孝二)さんが相手役をしてくださって、ものすごく緊張しました。事前に指定のシーンがあったので、台詞を全部覚えて臨んだのですが、舞台のオーディション自体、初めてでしたし、自分が何をやったのか覚えていないくらい緊張して、必死だったと思います。今振り返ってみても、自分がうまくできたかというと、そうでもなかったと思うんです。なので、『受かった』と聞いたときは、“えっ!? 受かったんだ”と、驚きのほうが大きかったです。映像のオーディションとはちょっと違っていて、ちょっとしたワークショップみたいな感じで、とても勉強になりました」

泉澤祐希×伊藤梨沙子
伊藤さんはいかがでしたか。
伊藤「大倉さんは事務所の大先輩でもあるので、相手役をやってくださるということに、私もすごく緊張したことを覚えています。オーディションを受ける前に、前回の『百年の秘密』を映像で観ていて、最初のオープニングから“すごいな”という印象だったので、自分がこの作品に出られたらいいなという想いはとても強かったんです。オーディションでも、どうしても役を勝ち取りたいという想いがあって、マネージャーさんを相手に事務所で何度も練習しました。オーディション本番は、本読みみたいな感じで座って台詞を読んだんです。立って芝居をするのかと思っていたし、その方が感情とか乗せやすいと思っていたので、少し動揺しました。自分の中では、練習していたことが全部出せなかったかな……と思っていたのですが、(役に)決まったと聞いたときは、本当に嬉しかったです」
決まったときの、周囲の反応はいかがでした?
泉澤「小日向(文世)さんに会ったときに伝えたら、『えっ、それはすごいね! 若手でナイロン100℃の舞台に出たがっている人、たくさんいるんだよ』と言ってくださって。本当に、すごい舞台に客演できるんだなと、改めて気合いが入りました。僕は今回初舞台なので、最初は“自分にできるんだろうか?”という不安が大きかったんですが、稽古を重ねるにつれて楽しくなってきています」
伊藤「私も同じです。周りの人に、すごいねと言ってもらえました。ドラマ『FINAL CUT』でご一緒させていただいた水野美紀さんが、昨年、ナイロン100℃の舞台『ちょっと、まってください』に出られていて。『私も次にナイロン100℃の舞台に出ます』とお話したら、稽古場に見学に来てくださったんです。しかも、『本番も観に行くね。頑張ってってね!』と言ってくれて。そんなふうに、同業者の方も注目している劇団の作品に出られるのは、自分の自信にも繋がりますし、頑張らなきゃなという気持ちも強くなりました」

泉澤祐希×伊藤梨沙子
『百年の秘密』の内容については、どのように感じましたか? ネタバレをしない程度にお願いします(笑)。
泉澤「僕もDVDで拝見したんですが、最初のプロジェクションマッピングが本当に素晴らしくて、オープニングから心を掴まれました。KERAさんのほかの作品も観たことがあるんですが、音楽もすごく良くて。今回の作品で言えば、楡の木の歌があるんですが、あの歌もすごく好きで。僕らは歌うシーンがないのが、ちょっと残念なんですけど(笑)。みんなが歌っているシーンで、密かに口ずさんでいます」
伊藤「私たちは歌うシーンがないんですよね」
泉澤「女性同士の親友関係を描いた長きに渡る物語なんですが、僕自身は、女性の間で親友関係って、あるのかなって、ずっと思っているんですけど……(伊藤に)ある?」
伊藤「まだ22年しか生きてないですから(笑)。この物語の2人は70歳以上になるまで、ずっと固い絆で結ばれているじゃないですか。私もおばあちゃんになるまでそんな存在の人といられたらな……とは思います」

泉澤祐希×伊藤梨沙子
男性から見ると、そういう疑問もあるんですね。
泉澤「一番、不思議に思ったのは、隠しごとがあるのに友情って築けるものなのかなって思ってしまって。女同士ってすごく複雑で難しいなって思いました。男同士は、たぶん隠さず全部言えちゃうんですよね。それで仲違いしてしまうとしても、言ってしまうと思います。……というか、バレちゃう(笑)。男はバカで単純なので、隠しごとができないんですよね。だから、女性はすごいな、賢いなって思いました」
なるほど(笑)。そう言われると、内容が気になってきますね。稽古を始めてみての手応えはいかがですか!?
泉澤「今、稽古が始まって20日間くらいなんですが、動けるようになってきたこともあり、とても楽しくやらせてもらっています。初演のDVDを観てしまっているので、それをなぞるだけにはしたくないはと思ってはいたんですが、やっぱりそれに引っ張られてしまうところがあって。本番までに自分らしいフリッツを見つけていけたらなと。自分のできない部分もすごく見えてくるので、舞台は大きい声で話しながらも感情をコントロールしなければいけないとか、映像での芝居とはぜんぜん違うので、難しさも感じています」
伊藤「私も舞台は2年ぶりくらいなので、舞台の立ち方とかふとしたときに、つい(客席側に)背中を見せてしまったりとかがあって。動きに関しての細かい部分は、お父さん役の萩原(聖人)さんや、犬山(イヌコ)さんがアドバイスしてくださるので、とてもありがたいです。感情の面に関しては、KERAさんが細かく言ってくださるので、ポニーの人物像がどんどん固まってきている感じです。ただ今は周りの方々のサポートで助けてもらっているので、もっと自分でも見つけていかなければいけないなと」

泉澤祐希×伊藤梨沙子

泉澤祐希

それぞれ演じる役柄について、どんなキャラクターなのか教えていただけますか?
泉澤「僕が演じるフリッツは、真っ直ぐ過ぎるというか、コミュニケーションの取り方が上手じゃないんです。女性に対しての経験もあまりなくて、不器用というか、動物的なんですよね……よく言えば、男らしいんですけど(笑)。動物的っていうのが自分とは大きく違うところなので、いきなりスイッチが入るところが演じていて難しい。(伊藤に)フリッツって、女性からみたら、どういう男性なんだろう?」
伊藤「フリッツは、純粋でちょっとおバカかな部分がある(笑)。でも、フリッツのそういうところが、ポニーは好きなんだと思います。ポニーしか目に入らないし、自分だけを見てくれている、その真っ直ぐさが」
泉澤「そうだよね。ずーっと一人の女性のことを愛している一途さがあるよね。ただ、事業に成功するくらいなので、賢さはどこかにはあるんだろうと思って、演じています」
対するポニーはどんな人物像だと捉えていますか?
伊藤「私の演じるポニーは、とても芯の通った女性で、けっこう気が強くて、意思表示がハッキリしているんです。一人の女性の15歳と25歳を演じるにあたって、それぞれ心がけているのは10代ではハツラツとした若さを、20代ではちょっとした仕草で気品を出せたらと思って、試行錯誤してやっています」

泉澤祐希×伊藤梨沙子

伊藤梨沙子

舞台で芝居をすることの楽しさは、どんなところにあると思いますか?
泉澤「舞台は、繰り返しできるっていうのがすごく新鮮です。映像だと、テストやってすぐ本番という流れだけれど、舞台は長い期間稽古をして、繰り返し同じシーンをやっていけるので、毎回いろんなアプローチができるんですよね。それと、先輩たちのお芝居を間近で何回も見られるのも、すごく勉強になっています。僕は今回、舞台に関わったことで、自分の芝居に対する気持ちを見直すことができました」
伊藤「稽古と本番を含め、約2ヵ月という長い期間、一つの役と向き合えるというのはすごく勉強にもなります。映像だと、どうしても1シーン、1シーンで区切られてしまいますが、舞台はシーンで区切られることないので、本番の2〜3時間、その役の気持ちが途切れないままずっとできるというのは、お芝居に集中できますし、感情は作りやすいです」

泉澤祐希×伊藤梨沙子
最後に、俳優を目指す読者にメッセージをお願いします!
泉澤「僕がこの仕事をしていて、自分が一番楽しいなって思うことが、いろんな人に出会えることだなと思っていて。人との出会いがとても多い仕事ですし、様々な経験をされている人がいて、とても勉強になりますし、芝居のやりがいにも繋がっているんですよね。なので、目指すものに向かう過程の中でも、そういう何か楽しさを見つけるころができたら、きっと、楽しくやれるんじゃないかなと思います」
伊藤「私自身もまだまだ、これから頑張らなければいけない身の上ですが、映画やドラマ、舞台など、いろんな作品を観て、感じることって大事な気がします。自分の好きなものを見つけられたら、それをやりたいという気持ちもきっと、強くなると思います!」

インタビュー・終
撮影/草刈雅之 取材・文/根岸聖子

Profile

泉澤祐希
いずみさわ・ゆうき●1993年6月11日生まれ、千葉県出身。アルファ エージェンシー所属。6歳より子役として活躍。14年、初主演ドラマ『東京が戦場になった日』(NHK)が第54回モンテカルロ・テレビ祭モナコ赤十字賞、ニューヨーク・フェスティバル スペシャルドラマ部門金賞を受賞。今回、初舞台となる。主な出演作に【映画】『サバイバルファミリー』、『君と100回目の恋』、『秘密 THE TOP SECRET』、『過ぐる日のやまねこ』、【TVドラマ】『記憶』(フジテレビ・J:COM)、『アンナチュラル』 『表参道高校合唱部!』『白夜行』(TBS)、『ちょい☆ドラ〜鼻歌ダンス』『ひよっこ』『忠臣蔵の恋』『戦艦武蔵』『ちゃんぽん食べたか』『マッサン』『花燃ゆ』(NHK)、『モテキ』(TX)など。

伊藤梨沙子
いとう・りさこ●1996年2月20日生まれ、東京都出身。キューブ所属。2008年よりTV『おはスタ』のおはガールとしてレギュラー出演。また、同時に雑誌『ピチレモン』の専属モデルとして活動。2011年には『ミス週刊ヤングジャンプ』に選出される。近年の主な出演作は、舞台/『History of Pops 70's』、『金色のコルダ Blue Sky』、TVドラマ/『FINAL CUT』(KTV・CX)、『仮面ライダービルド』『トットちゃん』(以上EX)、『下北沢ダイハード』(TX)、『THE LAST COP』(NTV)、映画/『8年越しの花嫁 奇跡の実話』、CM/UHA味覚糖『さけるグミ』、ジョンソン・エンド・ジョンソン『アキュビュー』、マクドナルド 『てりたま』など。

INFORMATION

『百年の秘密』

ナイロン100℃ 45th SESSION『百年の秘密』

【東京】4月7日(土)〜30日(月・休)下北沢 本多劇場
【兵庫】5月3日(木・祝)〜4日(金・祝)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【豊橋】5月8日(火)〜9日(水)穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
【松本】5月12日(土)〜13日(日)まつもと市民芸術館 実験劇場

<story> ずっとずっと昔の良き時代。狼に狙われた少年時代の先代を救い上げたという楡の木。それを囲んで建つベイカー家の館。との当主で銀行家のウィリアム(廣川三憲)は、妻パオラ(松永玲子)と二人の子どもをもうけ、幸せな日々を過ごしていた。長男エース(大倉孝二)は高校バスケットボールのスター選手、そして長女ティルダ(犬山イヌコ)は小説家志望の聡明な少女。館にはエースの親友カレル(萩原聖人)、ティルダの同級生チャド(みのすけ)やリーザロッテ(村岡希美)、転校生のコナ(峯村リエ)が訪れ、向かいに住む弁護士のブラックウッド(山西惇)もやってくる。その対応にメイドのメアリー(長田奈麻)もてんてこ舞だ。
その後、ティルダはブラックウッドを結ばれてフリッツ(泉澤祐希)を産み、カレルと結ばれたコナはポニー(伊藤梨沙子)を産む。この先も続くように想えた穏やかな日々。しかし両家には次第に暗雲が立ち込める。
ときは流れ、事業の失敗で負債を抱えたフリッツは、ついに館の売却を決意。しかし、彼ら一族にとって、楡の木と館の記憶は、なににも代えがたいものだった――。

Present

泉澤祐希×伊藤梨沙子

泉澤祐希×伊藤梨沙子 サイン入りポラを1名様にプレゼント!

【応募のきまり】
件名:「泉澤祐希×伊藤梨沙子 サイン入りポラプレゼント」と明記し、本文:[名前]、[年齢]、[都道府県]、[インタビューの感想]、[今後インタビューしてほしい人・要望]を記入して、下記メールアドレスに送信して応募。

【応募メールアドレス】
deview-oubo@oricon.jp

【応募締切】
2018年4月18日(水)23時59分まで。

※抽選の上、当選者のみにメールでご連絡いたします。当落のお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。
※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

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