鈴木勝吾×相馬圭祐 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「鈴木勝吾×相馬圭祐」

2017/11/22

「相馬さんと再び一緒の舞台に臨めるということが、本当に光栄なことだなと思う」

鈴木勝吾×相馬圭祐

少年社中20周年記念第1弾として上演される、少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』に出演する鈴木勝吾と相馬圭祐に直撃インタビュー。『侍戦隊シンケンジャー』での初共演から8年……。今年8月に上演された『モマの火星探検記』に続き、本作でも共演を果たす二人に、本作の見どころをはじめ、お互いの第一印象や役者としての想いなどを、赤裸々に語ってもらった。


鈴木勝吾×相馬圭祐

鈴木勝吾

8月に上演された『モマの火星探検記』に続き、『ピカレスク◆セブン』でも再び共演される鈴木さんと相馬さん。『モマの火星探検記』では同じシーンでの絡みはなかったとはいえ、久々の共演はいかがでしたか?
相馬圭祐「勝吾はミスター・ストイックですごかったですね。アンドロイドという役柄だったこともあって、ストイックにならなければいけない役なので難しかったと思いますが、それをああいう風に昇華させて表現できるのはすごいなと。勝吾が動くと会場の視線が動く。何をやってくるのかと注目しますし、すごく限られたセリフや動きの中で注目を集めるところに、すごい役者さんなんだなと改めて思いましたね」
鈴木勝吾「恐縮です」

鈴木勝吾×相馬圭祐

相馬圭祐

久々に稽古場にいる相馬さんをご覧になっていかがでしたか?
鈴木「ここまでちゃんと舞台で一緒にやるというのは、(『侍戦隊シンケンジャー』の)ヒーローショー以来だったし、舞台は約1ヵ月間一緒に芝居を作っていけるという部分で、映像作品とは違うものがあるのですごく楽しみでした。公演を終えてみて、僕はシンケンジャーの)戦友たちに関しては、そこにいてくれるだけで安心するし、楽しいし、嬉しいんだなと感じました。特に相馬さんとは当時、事務所も一緒でしたから、色んな想いもあって。『モマの火星探検記』の前に出演していた復帰作も拝見しましたが、相馬さんと再び一緒の舞台に臨めるということが本当に光栄なことだなと思っています。続けて来て良かったなと」
相馬「恐縮です(笑)」
少年社中の主宰でもあり、演出家の毛利(亘宏)さんとご一緒されていかがでしたか?
相馬「僕はずっと緊張していました」
鈴木「最初だけでしょ?」
相馬「いや。稽古も本番もすごく緊張しました。ましてや少年社中さんのエネルギーや作品に賭ける想いみたいなものもすごく感じていましたし。“僕がそこを崩してはいけない”とか、“単純なミスとかはしてはいけない”と思っていたので、それもあってすごく緊張したなという印象が最初から最後までありました。しかも出番的にもずっと出ているわけじゃなくて、ポンポンポンと出ていく感じだったので、そこで間違えたり、流れを切ってしまうことをしてはいけないと思っていたことが緊張感として高まっていたのかなと」

鈴木勝吾×相馬圭祐
鈴木さんは、ミュージカル『薄桜鬼』など、毛利さんの演出作品にたくさん出演されていますが。
鈴木「僕はかつてないほど毛利さんといろいろと話をしたんじゃないかと思います。本当に紆余曲折あって、あの形に落ち着いたんです。自分が演じるテレスコープに関しては、初演とは違うものを作ろうという想いで稽古に入って、何度も毛利さんと話せたのが大きかった。本番に入って何日目かに『役作りって面白いな』って毛利さんが笑っていたのが印象的で。みんなから生まれる関係性の中で、テレスコープとマイクロスコープとのやりとりであったり、テレスコープのキャラクターやスコープスなりのショートコントのやり方、そういうものを毛利さんと作っていった結果、毛利さんが笑ってくれたので、“これが答えだな、間違っていなかったな”と思って。すごく楽しかったです」

鈴木勝吾×相馬圭祐
そして今回、少年社中20周年記念第1弾『ピカレスク◆セブン』に出演。それぞれの役柄についても教えてください。
鈴木「僕は“マクベス”をやらせていただきます。マクベスはいわゆるシェイクスピア作品のマクベスではあるんですが、その戯曲をやるわけではないし、『ピカレスク◆セブン』の物語の中に存在するマクベスをどう表現したらいいだろうと今は考えています。もちろん、マクベスであるがゆえの苦悩とか要素だったりは、元々の『マクベス』で描かれているものと繋がってくるとは思いますが、いかなるマクベス像が『ピカレスク◆セブン』の物語の中に存在しえるのかなと、期待と共に不安もあって。ただ単なる“マクベス”という記号にならないように演じたいと思っています」
相馬「僕は今回、“魔女”を演じます。いろんな登場人物たちを予言や占いで導いたり、戸惑わせたりするみたいなんですが、正直、今の時点ではまだ全体としてのキャラクター像を読み取れてはいないです。けど、すごく面白い事ができそうだなということを強く感じていますね」

鈴木勝吾×相馬圭祐

鈴木勝吾

こういうファンタジックな世界観って、いかがですか?
相馬「ファンタジー作品はやったことはありますが、その世界観に入るまでが時間がかかるんですよね。それは、一つ課題だなとは思っているんですが、いかにして、早くその世界観を知ってその中に入れるか……」
鈴木「圭ちゃんの要素として、あんまりファンタジーな感じはないよね。僕はどちらかといえば、ファンタジアボーイだけどさ」
相馬「夢見るボーイだからな(笑)」
『侍戦隊シンケンジャー』から8年……改めて今、お互いの初めてのときの印象なども伺いたいのですが。
相馬「クラスにいたら一緒のグループにはいない感じ。慣れるのに時間が掛かったな〜。だって、初対面なのに無断で人の物を借りるっていうね。“この子は何を考えているんだろう?”って思った(笑)」
鈴木「ちょっと借りちゃったんだよね(笑)。僕は初対面で人を苦手と思うようなこともなくて、その時は何から何まで新鮮でキラキラして見えていたんですよ。ただ、自分の常識や感覚がすべてではない、人それぞれなんだということや、大人としてのプロセスなどを教えてもらった場所でもありました。8年経っても、今もみんなで会ったりするからできる話ではあるんですけどね」
相馬「今、仲が悪かったら言えない話だよね」

鈴木勝吾×相馬圭祐
確かに(笑)。
鈴木「僕は本当に初めてのことばかりだったから、みんなにいろんなことを教えてもらいました」
相馬「ちゃんと注意したからね。『黙って人の物を借りていったらダメだよ。一言、言いなさい』って」
鈴木「『はい、すみません』って謝ったけど、あのときの圭ちゃんはすごい低い声音で他人行儀な感じだった(笑)。それが第一印象だったな。僕自身は、“同じ事務所の人が(追加戦士として)入る♪”っていうので、一人はしゃいでいたんです。そのノリが最初は噛み合わなかったということですね(笑)」
相馬「夏に、本編の撮影と映画の撮影と平行してやっている中、舞台挨拶とかで全国回ったりして、一緒に苦楽を共にしたことで、急激に仲良くなっていった感じだよね」
お二人にとって『シンケンジャー』という作品は、どんな存在ですか?
相馬「僕は『シンケンジャー』がなかったらこの仕事を続けていなかったと思います。俳優としてなかなか上手くいってなかったし、このオーディションを最後にしようと思っていたので」
鈴木「俺も! 俺は当時いろんなオーディションを受け続けていたけど、ぜんぜんダメで。まだデビューもしていなかったから、この作品で受からなかったら、この夢を諦めて素直に大学生として就活に入ろうって思っていたんです。それが大学2年の途中で決まったから、そこから本格的に役者として踏み出すことになりました」
相馬「人生が変わった作品だなと思います。受かっていなかったら全く違う生活をしていたんだろうなって」

鈴木勝吾×相馬圭祐

相馬圭祐

お二人とも背水の陣で挑んだオーディションだったんですね。
鈴木「『シンケンジャー』をやったことによって、僕は両親に“この世に生んでもらえて本当に良かった”と思いました。僕はヒーローが大好きだったので、自分にとっては『シンケンジャー』とは夢の夢としか言えません。自分にとっての宝物です」
相馬「親がこんなに過保護だと思っていなかったからね。『シンケンジャー』に出ることになって、DVDレコーダー買って、テレビも新調して。17話から登場だったんだけど、16話の予告から録り始めてた(笑)。“応援してくれているんだな”と改めて実感しましたね。この作品に関しては、みんな愛が溢れているんですよ」

鈴木勝吾×相馬圭祐
お互い役者としてはどんな印象をお持ちですか?
鈴木「僕は『シンケンジャー』のメンバーに対しては、片想いであろうが大好きなので、みんなのお芝居も好きだし、見ていて負けたくないなとも思うんです。圭ちゃんに関してもすごく素敵な役者さんだなって思う。お客さんにも相馬圭祐っていう役者さんは素敵だなって思ってもらいたいなって思います」
相馬「単純に、僕にない引き出しをたくさん持っている役者さんだなって思いますね。『モマと火星探検記』で久しぶりに同じ現場になって、ストイックさが増していた。昔からセリフ一つに対して、すごく意味を考えてやる人ではあったけど、それだけじゃなくなっていて、一挙手一投足に気を配って考えたり、すごい役者さんになったなって。すごくいろんな刺激を受けました。役者として復帰して、また勝吾と一緒にやれたことで、“あ、戻ってきたんだな”って思えた。これからも盗んでいけるところは盗んでいきたなって、尊敬する役者さんの一人です」

鈴木勝吾×相馬圭祐

様々な経験を積んできたお二人ですが、これまでの役者人生で転機になったこととは?
鈴木「『シンケンジャー』という作品とそのメンバーに出会えたことはもちろんですが、ミュージカル『薄桜鬼』もそうですね。僕の役者としての始まりは『シンケンジャー』ですし、舞台人としての道を開いてくれた作品は“薄ミュ”かなと。その二作品は自分にとって大きな転機でしたね」
相馬「やっぱり僕も『シンケンジャー』がまず一つの転機ですし、舞台作品も転機になったものが結構、あります。初舞台の『タンブリング』をやって、“これが舞台か”と思いましたし、その後に紀伊國屋ホールでの『ある日僕らは夢の中で出会う』という作品も倒錯した世界の表現の中で、舞台の難しさや会話劇の楽しさを知って。その後、『クロードと一緒にBeing at home with Claude 〜クロードと一緒に〜』で、楽しさと同時に幸せな時間が裏返ってしまう怖さも知って。それと、役者業を休んでいた間にいろいろな仕事をしたこと。そして2017年、復帰してやった舞台に関しては全てが、休んでいた時間も含めたこれまでの自分の集大成だと思ってやってきました」
とても大きな2017年だったのだと伝わって来ますが、この1年はどんな時間でしたか?また来年はどんな年にしたいですか?
相馬「今年は、復帰を決めてからの元年として本当にあっという間だったなと。楽しかったですし、復帰して良かったと思っています。今年は舞台3作品出演させていただいたんですが、あまりにあっという間で。30歳の誕生日を迎えた2016年の10月30日に久々にブログを更新したんです。あの瞬間から“もう一度やろう”ということは心に決めていて。そして今、このインタビューを受けているのが10月末。ちょうど復帰を決めてから1年になるんですが、この1年があまりにも目まぐるしく過ぎていって、“もう一年経つのか”と最近、すごく思うんです。とにかく自分のことを支えてくれたり、応援してくれたりする人がこんなにもいてくれるんだ、ということを有難く受け止めた年だったなと。それと今年はどこかで“復帰元年”という部分で、きっと甘えていたところがあったのかなとも思うんです。2018年は“復帰元年”の言葉に甘えることはできないので、本当の意味での元年にして、甘えを一切排除して、自分の足でちゃんと立つ。そして、たまに仲間に支えてもらいつつ、切磋琢磨していける一年にしていきたい。一緒に走ってくださる人、応援して下さる人たちと共に進んでいく年にしたいと思います」

鈴木勝吾×相馬圭祐
鈴木さんはいかがですか?
鈴木「本当に、圭ちゃんが帰ってきてくれたのが嬉しい1年でした。彼のことが好きだからというだけではなく、僕も役者を続けてきて良かったなと思ったんです。久しぶりに一緒にやれたことで、自分にも返ってくるものも大きかったです。それと仕事の面では今までとは違った筋肉を使った年でした。演じてきた役柄的にも、作品カラーとか、お芝居のポジションというか。今までとは違うものを求められた年だったし、そんな一年の終わりに『ピカレスク◆セブン』の稽古があって、来年はその『ピカレスク◆セブン』で始まる。また新しく始まる年に向けて、この一年が糧になるだろうと思いながら迎えられる年だと思います」
最後に芸能界を夢見る『Deview』読者へメッセージをいただければと思います。
鈴木「やれることはやった方がいいと思います。僕自身、“やらずに後悔するなら、やって後悔したほうがいい”というのは、デビュー前から今もずっと思ってやってきているので。“やっていれば叶っていたはず”と吹聴するのもカッコ悪いですからね。だったら、失敗を恐れずにやってみたらいいんじゃないかなと。自分が今やっていることが、成功なのか失敗なのかというのは、もっと時間を経ないとわからないことですし、今はとにかくやれることをやる。そして自分を信じること。それを応援してくれる人もゼロではないはずです。大切なことに気づくことも、自分を信じることに繋がるので、そうした一つ一つを刻んで頑張って欲しいなと思います」
相馬「……同感です」
鈴木「こらこら!(笑)」

鈴木勝吾×相馬圭祐
(笑)。改めて、最後に相馬さん、お願いします。
相馬「始めるときって、しんどいなと思うことよりも楽しいことばかりだと思うんです。でも、年月が経つとともに楽しさだけではなくて、怖さや大変さとかいろんなことに気づいていく。役者をやる以上、少なからず自分の思っていることや感じていることを切り売りしていくことが必要だったりする。それを、誰かに『良かったよ』と言われると、自分の生きて来た時間含めて肯定されたような気持ちになるんです。そういうことが味わえる仕事に従事できているというのは幸せだなと思います。そしてある程度の覚悟は必要。今はこうしてお仕事をいただいていますが、僕にも仕事のない時期だってありましたし、それでも“なにくそ!負けるか!!”と踏ん張って前に進んでいったからこそ輝きがくるわけで。僕もまだこれからずっと続けていく上で、そんな怖さを乗り越えた快感が忘れられなくて続けている。それに、勝吾が言ったように、やらないよりはやった方がいいと思います。やった結果がどうなるかはその人次第だと思うけど、その経験はきっと無駄にはならないはずなので、頑張ってください」

インタビュー・終
撮影/booro(BIEI) 取材・文/えびさわなち

鈴木勝吾×相馬圭祐、少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』の見どころを語る

Profile

鈴木勝吾
すずき・しょうご●1989年2月4日生まれ、神奈川県出身。ヒラタオフィス所属。2009年『侍戦隊シンケンジャー』のシンケングリーン/谷千明役で俳優デビューを果たして以降、ドラマ・映画・舞台等で活躍。主な出演作は、舞台/ミュージカル『薄桜鬼』シリーズ、『東京喰種 トーキョーグール』、『パラノイア★サーカス』、『Color of Life』、『ジョーカー・ゲーム』、映画/『BADBOYS』、『ギャルバサラ -戦国時代は圏外です-』、『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段』など。2018年4月に上演される、エン*ゲキ#03『ザ・池田屋!』に出演決定。 

相馬圭祐
そうま・けいすけ●1986年10月30日生まれ、神奈川県出身。2009年『侍戦隊シンケンジャー』でシンケンゴールド/梅盛源太を演じ、注目を集める。その後、ドラマ、映画、舞台等で活躍。主な出演作に、ドラマ/『BAD BOYS J』、『鉄子の育て方』、映画/『ギャルバサラ-戦国時代は圏外です-』、『俺たち賞金稼ぎ団』、『太陽からプランチャ』、舞台/『真田十勇士』、『広島に原爆を落とす日』、『Being at home with Claude 〜クロードと一緒に〜』、『モマの火星探検記』など。

INFORMATION

ピカレスクセブン

少年社中20周年記念第1弾
少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』

【東京公演】2018年1月6日(土)〜15日(月)サンシャイン劇場
【大阪公演】2018年1月20日(土)、21日(日)サンケイホール ブリーゼ
【愛知公演】2018年1月27日(土)岡崎市民会館あおいホール

少年社中と東映、豪華キャストでおくる史上最強のステージ。
冥府より蘇った「東照大権現・イエヤス」によって世界は征服された。 立ち上がったのは・・・ 7人の救世主“極悪人”! この物語の二人の主人公、“マクベス”と“トクガワイエミツ”!
二人を巡る物語は混沌の中、様々な世界を駆け巡り、やがて一つに重なっていく。“悪”対“悪”の最終決戦(ラグナロク)の果てに誰が生き残るのか? 世界をその手に収めるのはいったい誰なのか?
誰も観たことがない“ダークヒーロー”がここに誕生する。

公演特設HP: http://www.shachu.com/p7/

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