ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンタ―テインメントの『俳優集団D-BOYS』。そんな彼らのDramaticなDream Lifeに直撃する連載企画！ 今月は、2月18日より開幕するミュージカル『ボディガード』に出演する大久保祥太郎さんが登場。3度目の上演となる同作品に、ストーカー役で初出演となる大久保さんに、演じる役への思い、カンパニーの雰囲気、本番への意気込みなどを語ってもらいました！

――ミュージカル『ボディガード』、現在絶賛稽古中とのことですが、現場での様子はどんな感じですか？

大久保祥太郎「ミュージカル版は、主人公のレイチェル・マロンのライブシーンがメインとなっていて。お姉さんのニッキー・マロンも歌いますし、とにかく派手に、ダンサーの人たちもアクロバティックなパフォーマンスを繰り広げていくんですね。僕は歌ったり踊ったりっていうのはないので、身体能力の高いダンサーさんたちのダイナミックなパフォーマンスを見ているのが、すごく楽しいです。観劇に来たお客さんも、ライブを観に来ているような感覚になるんじゃないかなと思います」

――大久保さんは、そんな歌姫に迫りくるストーカーという役どころですね。

大久保祥太郎「レイチェルを脅迫したり、楽屋に忍び込んで手紙を置いたり、ドレスを盗んだり、レイチェルの子どもに近づいたりっていう、彼女をひたすら脅かす存在です。映画と違い、最初から敵が誰かわかっている状態でスタートするんですよ。映画だと、誰が犯人かわからずに物語が進んでいって、“あ、この人だったんだ!?”っていう展開なのですが、ミュージカルでは最初から、フード被って、いかにも怪しい雰囲気で出てきます（笑）。台詞がないので、ボディランゲージ的な見せ方にはなるんですけどね。ポイントポイントで登場して、印象を残していく形になります。映像作品のように細かい表情で伝えることができないので、ちょっと大きめに動くなど、工夫が必要なのですがそれも含めてやりがいを感じています」

――あまりやってこなかったようなタイプの役ですよね。

大久保祥太郎「悪役はそこまでたくさんやってきていないので、新鮮で楽しいです。ただし、ストーカーだからって“狂気に満ちています”ってだけにはしたくないと思っています。ミュージカル版のストーカーは退役軍人で、ちょっと精神的におかしなところもある人なんですよ。米国の軍人だった人が、一体何があってそうなってしまったのか。なぜ、歌姫レイチェル・マロンに執着するようになっていったのか、ストーカーだから怪しい、気持ち悪いっていうだけじゃなく、彼の人間的な部分みたいなのを出せるといいなと思いながら、稽古に臨んでいます。彼の名前はダニエル・ウィラーなのですが、劇中では、その名前は一回ポンって出てくるだけで、あとはストーカーだとか、 “ヤツが”とか言われていますが、プロファイリングされた情報しか出てこないのですけど、それだけじゃないものもあると思うんです。今回、ストーカー役に選んでいただいたからには、きちんと人間としての存在感を膨らませて、どれくらい出していけるかを、模索しながらやっています」