D-DAYS vol.134 陳内将×池岡亮介
2019/04/01
「出会った頃はポン(池岡)が10代で『早く一緒にお酒飲みに行きたい』って言っていて、まだまだ先だなって思っていたのに、あっという間だった(笑)」
ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンタ―テインメントの『俳優集団D-BOYS』。そんな彼らのDramaticなDream Lifeに直撃する連載企画! 今月は、舞台・ドラマとそれぞれ活躍中の“タレ目ーズ”陳内将くん&池岡亮介くんが登場♪
――このコンビで連載にご登場いただくのは、2015年6月ぶり。会うのは久しぶりだとか。
陳内将「そうですね。一緒にご飯行ったという話になると、2年前の僕の誕生日とかじゃない?」
池岡亮介「そのくらいになるねぇ。どんな作品をやっているのかは、SNSでチェックしていますけど(笑)。そもそも、2人でご飯に行っても、僕らはあまり芝居の話はしないよね?」
陳内「うん。のんびりと、とりとめもない話をしていることが多い」
池岡「ちゃんじん(陳内)は、器が大きい人なんです。どんな人であっても、まず受け入れてくれるから、この人だったら、自由に突っ込んだ話をしても大丈夫だなって思わせてくれる。でも、ただウンウンって聞いているんじゃなくて、それは違うと思うと言ってくれたり、厳しいこともきちんと言ってくれたりしてね。まぁ、大体は、くだらない話しかしていないんだけど(笑)」
陳内「ポン(池岡)は、存在感がないっていう意味ではなくて、本当に空気みたいな人だなって思う。言い合いとかケンカみたいになったこと、一度もないよね?」
池岡「一切、ないね」
陳内「いい感じの距離感なんだよね。昔は、家が近くて週一でご飯に行ったりしていて、今は遠くなってあまり会わなくなっちゃったけど、久しぶりに会っても変わらずに同じ距離感にすぐに戻れる。変に気まずくなることがないから、一緒にいてラクな人です(笑)」
――お互いの役者としての印象はどんな感じでしょう?
池岡「ちゃんじんはね、見せ方のこだわりが見ていて興味深いというか、ハッとさせられることが多い」
陳内「最後に共演したのって、いつだったっけ?」
池岡「『堤幸彦+夜ふかしの会+おどろくべきゲストによる狂乱の120分』(2017年)にゲストで呼ばれて参加したやつじゃない?」
陳内「やったね! この前のアニメ座もだけど、ちょいちょいコント的なのやってるな、僕(笑)」
池岡「笑いの筋肉というか芝居もちゃんと鍛えているから、ちゃんじんのコミカルな芝居はいつ観てもおもしろい。ただ自分が板の上に立っているだけじゃなくて、いろんなものが見えているんだよね。お客さんに自分がどう見えているのか、場の空気も含めて、ちゃんと把握している気がする」
陳内「ポンは最初から、自分のペースというものを持っていた印象があるな。芝居に入り過ぎちゃうと、集中して視野が狭くなりがちだったりするけど、ポンはいい意味マイペースだから、どこか余裕があって、冷静に周りを客観視できていると思う。昔はね、もしかしたら、お芝居ってこういうものじゃないだろう、と思い込んでいた部分もあったのかな〜って勝手に思ったりしたけど。あんまり熱血系のキャラクターってあんまりやってないもんね」
池岡「そうね。飄々としていたり、等身大の青年の役が多いかも」
陳内「だからこそ、ここ最近、ポンのそういう飾らない感じが、自然に役に反映されているのかなって思うし、そこはすごくいいと思う」
――コメディのような笑いを重視する作品で、それぞれ何か意識していることはありますか?
陳内「この前のアニメ座もそうでしたが、芸人さんたちと一緒にやる舞台で僕らが求められているのは、笑い部分じゃなくていわゆる“イケメン”という立ち位置でいることなんです。芸人さんが僕らとのギャップや比較で笑いに持っていってくれるから、こっちが欲張ってやりすぎてはいけない。欲しがりにならないようにはしていますね」
池岡「……昔の自分は、欲しがってたな〜(笑)」
陳内「ポンの笑いはさ、シュール系だよね」
池岡「王道というか、ど真ん中がなんとなくわかってしまうから、あえてそこを外したくなるんです。いかに逸脱するかを考えてやると、良くも悪くもシュールになってしまう」
陳内「なるほどね。僕は王道をかじった上でトガりに行きたいタイプ。なるべく、そのピークを見極めて、かましたくなるんだよね。コントは振り切った芝居ができるから大好き(笑)」
――陳内くんは事務所に所属してから10年、池岡くんは第6回D-BOYSオーディションから10年です。振り返ってみて思うこと、自分や、お互いの変化について、どう感じていますか?
陳内「初めて(池岡に)会ったとき、こっちは成人していたけど、ポンはまだ10代だったんだよね。『早く一緒にお酒飲みに行きたい〜』なんて言っていて、まだまだ先だなって思っていたのに、あっという間だった(笑)」
池岡「ホントだねぇ。レッスン帰りに、よくそんなこと言っていたわ。デビュー当時僕は高校生で、地元から週一でレッスンに通っていた頃だよね」
陳内「自分の中の変化で言えば、アラサーになってから20歳以下の役が増えてきた(笑)。若いときはぜんぜん無かったのに」
池岡「へぇ〜! それができるのが、芝居のいいところだもんね」
陳内「昔はすごく背伸びしようとしていたし、年上の役とか深みのある役とかに先走ったり、欲張っていた部分があったのかなぁと。でも、今もこのくらいの年齢だからこうだろうっていう役の作り方はしない。その人物がどんな背景を持っているのか、といったほうが重要だから。役への向き合い方は毎回変わるから、この作品で変わったっていうのは特にないかな。作品ごとに、いろんな人の芝居や、演出家から求められることを自分の糧にしていくべきだしね。そのスタンスは、ずっと変わってないです」
――自分の考えや感覚と違うことを言われたり、指示されたりしたときは、どのように対処していますか?
陳内「理解できないことを投げられた場合に、反発する人と、しっかり受け止める人と、大きく2つのタイプに分かれると思うんです。反発してしまうのは、たぶん、無知なだけなんですよ。わからないものは怖いから、突っぱねたくなる。だけど、わからないことを否定するのではなく、“なるほど、そういう見方、考え方もあるのか”と肯定して吸収してみたほうが、僕はいいと思うんです。ポンは、後者だよね。『はい、わかりました』と一旦持ち帰って、自分の中に落とし込んでから、また稽古場に来るタイプでしょ」
池岡「そうですねぇ。いつからそうなのかはわからないですけど、昔からそのスタンスは変わらないかも」
陳内「僕も、いろんなタイプの演出家さんと仕事をしてきて、目線ひとつにも意味を持たせる人もいるし、あまり作り込むことを好まない人もいる。どんなタイプの方なのかは、最初の立ち稽古でなんとなく、わかるようになってきて、合わせられるようになってきました。舞台に専念すると決めたのが25歳ぐらいで、そこから3年ぐらいは、ぜんぜんわからないことだらけだったけどね。それこそ、理解が及ばず、突っぱねたこともあったと思う。それがここ数年で、いろんなタイプの演出家さんがいて、いろんな手法があるとわかってきた。だからもっともっと、勉強していきたいと思っています」
――池岡くんが、この10年で特に転機になったなと思うことは?
池岡「振り返ると10年も経つのか……という感じです。僕はつい最近の舞台『チャイメリカ』という作品に、10年目というタイミングで出会えたのはすごく良かったなと思っていて。『チャイメリカ』のときは、舞台上に立つのが怖かったんです。その怖さというのは、話的に重い作品でもあったし、改めて、舞台に立つ意識や責任といったことを考えた作品でもあったから。新しい考え方として、板の上にどう自分が立って、何を伝えるのかという意思があるかとか、そういうものを持ったほうがいい作品を届けられるようになるんだろうなとか、いろいろ考えた作品だったんですよね。もちろん、楽しみたいけど、楽しいだけではダメだなと」
陳内「楽しいという部分がさ、娯楽の“楽”だけじゃなかったりするからね。苦楽を共にするみたいなものがあるし」
池岡「そう! そうなんです。以前の僕は、楽しいところにだけいたいと考えがちだったんですけどね」
陳内「いつでもワクワクできるわけじゃない。厳しいことを言われることだってあるし、芝居のことで怒られるのはキツいから、(稽古に)行きたくないようって気持ちになることだってある。それを乗り越えた上で、勉強になったり、楽しいと思えるようになったりするんだよね。そこはもう、信じて向き合っていくしかない」
池岡「いや、本当にそうだなって思う」
――では、最新のお仕事のお話も。
池岡「僕は4月16日スタートのドラマ『パーフェクトワールド』に、松坂桃李さんが演じる主人公・樹が働く設計事務所の同僚で、二級建築士の沢田一馬役として出演します。事故がきっかけで車いす生活となった樹が、山本美月さん演じる高校時代の同級生・つぐみと再会して心を通わせていくラブストーリーです。僕はそんな樹の同僚ということで、できるだけ明るい存在でいられたらと。障がいを持っている方々に対する先入観とか偏見というのが少しでもなくなったらいいなというか、僕が演じる沢田の話し方とか接し方とかで、樹がごく普通に生活している雰囲気が伝わればと思っています」
――陳内くんはTRUMPシリーズの最新作、『COCOON 月の翳り星ひとつ』の「星ひとつ」編に出演。
陳内「配役とか詳細をまだ発表してないので、あまり多くは語れないんですが……。演出家・末満(健一)さんが手がける人気シリーズの最新作ということで、ファンのみなさんの期待も高いと思うんですが、いろんな予想をして楽しんでもらえたらなと。そして夏には、MANKAI STAGE『A3!』の夏組単独公演があります。『A3!』も原作の制作陣の愛が本当に深いんです。研究熱心というか、ゲームの中に演劇界、役者“あるある”な台詞とかが詰まっていて。僕らの稽古場にも何度も観にいらっしゃっていたし、稽古場の様子を見てそれをまたゲームに反映しようとしている。役者が原作に寄せるだけでなく、原作側も僕らの姿を持ち帰ってくれるんです。その熱を感じることで、僕らもさらに、よし、もっと良いものしよう、頑張ろう! という気持ちが強くなる。それぞれまったくタイプのことなる作品ですが、どちらも楽しんでもらえたら嬉しいです」
D-BOYS陳内将&池岡亮介、この春に”デビュー”したいことを告白!
陳内将(じんない・しょう)●1988年1月16日生まれ、熊本県出身。近年の主な出演作は、ミュージカル『黒執事〜NOAH'S ARK CIRCUS〜』、舞台『戦刻ナイトブラッド』、『MANKAI STAGE『A3!』〜SPRING&SUMMER 2018〜』、舞台『文豪とアルケミスト 余計者ノ挽歌』、『劇団アニメ座ハイブリッド〜めぐりあい・舞台〜』など。今後、主演舞台『紅葉鬼』(6月28日〜7月7日公演)、MANKAI STAGE『A3!』〜SUMMER 2019〜 夏組単独公演(8月〜9月)などが控える。
池岡亮介(いけおか・りょうすけ)●1993年9月3日生まれ、愛知県出身。近年の主な出演作は、Dステ20th『柔道少年』、ドラマ&舞台企画『男水!』、舞台『関数ドミノ』、竹生企画『火星の二人』、ドラマ『グッド・ドクター』(CX)、ドラマ『獣になれない私たち』(NTV)、舞台『CHIMERICA チャイメリカ』など。
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TRUMPシリーズ最新作『COCOON 月の翳り星ひとつ』
東京:5月11日(土)〜5月26日(日)サンシャイン劇場
大阪:5月30日(木)〜6月5日(水)サンケイホールブリーゼ
劇作家・末満健一による、永遠の命を持つとされる原初の吸血種「TRUMP」をめぐる不老不死伝説を描いた人気作。TRUMPシリーズ10周年にあたり上演される、最新作『COCOON 月の翳り星ひとつ』は、「月の翳り」編・「星ひとつ」編という2作を同時期に交互上演する公演となっている。陳内は「星ひとつ」編に出演。
ドラマ『パーフェクトワールド』
4月16日スタート 毎週火曜 よる9:00〜 KTV・CX
原作は、女性コミック誌「Kiss」(講談社)に連載中の作品で、累計部数は170万部を超える、有賀リエさんの同名コミック。事故がきっかけで車いす生活となった主人公の鮎川樹(松坂桃李)が、高校時代の同級生・川奈つぐみ(山本美月)と再会し、お互いに心通わせていくラブストーリー。池岡は主人公・樹(松坂桃李)と同じ建設会社に勤める建築士・沢田一馬役で出演。
陳内将×池岡亮介 サイン入りポラを1名様にプレゼント!
【応募のきまり】
件名:陳内将×池岡亮介 サイン入りポラプレゼントと明記し、本文:[名前]、[年齢]、[都道府県]、[インタビューの感想]、[今後インタビューしてほしい人・要望]を記入して、下記メールアドレスに送信して応募。
【応募メールアドレス】
deview-oubo@oricon.jp
【応募締切】
2019年4月30日(火・祝)23時59分まで。
※抽選の上、当選者のみにメールでご連絡いたします。当落のお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。
※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。
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