D-DAYS vol.172 池岡亮介

ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンタ―テインメントの『俳優集団D-BOYS』。そんな彼らのDramaticなDream Lifeに直撃する連載企画！ 今月は、2022年、舞台への出演が相次ぎ、7月にはPLAY/GROUND Creation #3『The Pride』、12月には『夜明けの寄り鯨』への出演を控える池岡亮介くんが登場！ 新作舞台への意気込みはもちろん、舞台『マーキュリー・ファー』でのアンダースタディ初挑戦など、今年上半期の振り返りトークもお届け★

――まずは2022年上半期の振り返りから。立て続けに舞台出演が続いていました。

池岡亮介「そうですね。縁が巡り巡って、過去にご一緒した人たちと、また一緒に仕事ができたこともありました。白井（晃）さん演出の『マーキュリー・ファー』にもアンダースタディとして参加させていただき、本番にも立つ機会があったりと、本当に濃い半年でしたね。あんなこと、もう二度とないだろうなぁ（笑）。あの日は雪の日だったんですよ」

――よく覚えていますね。

池岡亮介「雪の日だったことは覚えているんですが、正直、舞台上に立ってからの記憶はほとんどないんです。集中していたせいか、あっという間でした」

――アンダースタディをやることになったのは、どういう経緯だったんですか？

池岡亮介「『マーキュリー・ファー』のプロデューサーさんが過去にご一緒したことのある方だったんですが、アンダースタディを探しているという話が事務所に来て、僕が候補として挙がったみたいです。ただ、白井さんとはご一緒するのが初めてだったので、オーディションがありました。誰の代わりにもなれるよう、いろんな役を演じてみて、OKをもらえたんです。『マーキュリー・ファー』は先輩の瀬戸（康史）さんが出ていた作品でしたし、白井さんの稽古場に行けるんだったら、ぜひともやってみたいっていうのも大きかった。（ダレン役の北村匠海の代役を務めた）あの日は、『もしかしたら、代役として出てもらうかもしれない』と朝連絡が来て、一番に劇場に入り、ひとりで舞台に立って台詞の練習をしていたら、キャストの方がひとり、ふたりと加わって稽古に付き合ってくださって。みなさんには本当に助けられましたし、ありがたかったです。マチソワ（マチネとソワレ＝昼公演と夜公演）の間には、はじめて、マンツーマンで白井さんから稽古をつけてもらったので、“なんて贅沢な時間なんだ！”と感じました」

――そんな流れだったんですね。稽古場では、見学して覚えていく感じだったのですか？

池岡亮介「稽古場にも劇場にも、毎日通っていました。アンダースタディはもし誰かが出られなくなったらその方の代役で出るという形なので、ずっと稽古を見て、すべての役柄の動き、芝居を覚えるようにしていたんです。おもしろかったのは、演出家側の席に座って稽古を見学できたこと。演出家の隣りに演出助手の方がいて、その隣りに僕、っていう。めったに経験できることではないので。劇場に入ってからも、白井さんの隣りで毎公演見ていたんです。本番中も、白井さんがいろいろ反応されるんです。その一挙手一投足を近くで感じられたのが、すごく新鮮でした。演出家の目線にちょっと足を踏み入れられたのは、貴重な経験になりました。またやりたいかって言われたら、ちょっとわからないですけど（笑）」

――精神的にかなりのプレッシャーですよね。

池岡亮介「全部の役ですからね。毎日、気が気じゃなかったです（笑）。現場では、同じ事務所の（宮崎）秋人くんと、加治（将樹）さんの存在が本当に大きかった。心の支えでした」