ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンタ―テインメントの『俳優集団D-BOYS』。そんな彼らのDramaticなDream Lifeに直撃する連載企画！ 今月は、2.5次元作品で大活躍中の荒木宏文くん＆前山剛久くんが登場♪

――連載では初の組み合わせということで、まずは、お互いの第一印象から。荒木さんはオーディションの審査員として、ファイナリストだった前山さんをご覧になっていますよね。

荒木宏文「そうですね。『D-BOYSスペシャルユニットオーディション』に審査員として参加していました。言葉を選ぶのが難しいけど、そのときの（堀井）新太はタレントっぽかったというか、スキル面に関しては、ぜんぜん下手ではあったんだけど、タレント性だけで面白かったり、異色っていう部分で、グランプリに選ばれたところがあると思うんです。（山田）裕貴は、すでに役者をやっていてもおかしくないような感じの子で、歌もダンスも芝居も一通りスペックが高かったから、D-BOYS賞を獲った。そんな中で、前ちゃんは、後ろに並んでいたときも笑顔でいたし、すごく気優しい子なんだろうなと。ただ、周りに気を遣いすぎていたのか、あまり前に出てこない感じで、前に出る力が弱かったっていうのが、たぶんオーディションの時の評価だったかな」

前山剛久「確かに、前に出るっていう感じではなかったかも…。荒木さんの第一印象は、良く言われるとは思うんですが、怖かったです（笑）」

荒木「それ、百発百中じゃない？（笑）」

――荒木さんの第一印象は、“怖かった”という意見は多いですもんね（笑）。

前山「オーディションの最終審査の前に、合宿があって。そこで僕らがレッスンしているときに、荒木さんたちが来てくださって、いろいろとアドバイスをしてくれたんですよね。あのときが初対面だったんですが、荒木さんは当時、HIP-HOP系の服装だったし、見た瞬間、“あ、怖い先輩が来た”って思ったんですけど、実際に話してみたら、めちゃくちゃ優しくて。僕は未経験だったし、右も左もわからない状態だったので、芝居のことなどをとても丁寧に教えてくださって、すごく優しい先輩なんだなって思いました」

――お二人は、共演回数はそこまで多くはないですか、その初対面の印象からどのような変化がありましたか？

荒木「前ちゃんの中で“何をすべきか”“どう仕事と向きあうべきか”みたいなものが明確に決まったのが、きっとここ数年、5〜6年前くらいじゃない？」

前山「舞台『お気に召すまま』の頃だと思います。自分的にも、そのころに“このままじゃダメだ。もっと頑張らないと!!”って思った時期です」

荒木「そうだろうね。モチベーションが変わったなって感じたのが、そのころかな。基本的に、前ちゃんには直接手を差し伸べてないんです。それには理由があって。たぶん、D-BOYS内で進んでいる路線が一番近いんですよね。もちろん、レールはそれぞれ違うし、前ちゃんも自分できちんとレールを敷いて進んでいるけど、方向が近いからこそ、僕が一から教えてしまうと、その敷かれたレールを進むことになってしまうかもしれないって思ったから。だから、あえて手を差し伸べないよう、意識的にしていました」

前山「そんな風に思ってくださっていたんですね。確かに、荒木さんから一から十まで教えてもらっていたら、荒木さんの背中をただ追いかけるだけになっていたかもしれないです」

荒木「それは危険だなって思ったらから、意識的に手を差し伸べない、頼れないくらいの距離感を保つようにしていたんだよね」

前山「ありがたい！」

――荒木さんの中にはそんな想いがあったんですね。

荒木「今はそんなことぜんぜん気にしていないですけどね。そんなことをしなくても、前ちゃんはきちんと自分で答えを出して仕事に取り組んでいるし、結果も出して次につなげながら、いろんな勉強もしているっていうのを知っているから。今は後輩っていうよりも、ジャンルが近いところで仕事しているからこそ、より同業者っていう感じ。俳優の中でもジャンルという枠組みで分けられたときに、戦友になれる。肩を並べて一緒に仕事ができる役者になっているから、今は後輩を見るような感じでは見ていないし、むしろスキルを上げてきているから、尊敬する部分もある。立場上は後輩になるかもしれないけど、“認めている”を越して、一人のすごい役者として僕は見ています」

前山「めちゃくちゃ嬉しい！ ありがとうございます」