――どんな描かれ方になるのでしょうか。

池岡亮介「彼はずっと、人のことを煽動しているんです。革命思想の強い人物で、賢く、急進的でもあるので、突発的に突き動かされてまわりを巻き込んでいく。本当に、出るたびに大きな声を出しています。作品的な立ち位置で言うと、僕はまだそこまでできていないのですが、お客さんから見て、“ちょっと引っかかるやつだな”と、鼻につく部分も表現したい。当時は当時で、それぞれの正義があって、彼は自分の正義に従って行動しているだけなんですが」

――その賢さが、ちょっと鼻につく感じになる？

池岡亮介「そうです。賢さと、自信家なところですね。僕自身にはない部分なので、そこを時代劇、エンターテイメントな舞台上で表現する力を探っていかなければという段階です」

――主演の稲垣吾郎さんの印象は？

池岡亮介「本当に紳士的で、立ち居振る舞いがもう、サンソンですね。寛ちゃんが、『俺たち、あの稲垣さんと芝居してるんだぜ！ すごくない!?』って急に言ってきて（笑）。いや、確かにその通りだよなと。上京する前からテレビで見ていた人と、稽古場っていう空間に一緒にいて、しかも同じ舞台に立つなんて、すごいことですよね。サン＝ジュストとしては、サンソンへの敵対心をバチバチに燃やしています。稲垣さんはとても穏やかな方で、僕みたいに新しく参加した人間もやりやすいように、自然に振る舞ってくれているんだと思います」

――佐藤寛太さんと、すごく仲がいいんですね（笑）。

池岡亮介「そうですね。珍しいです、僕にあんなにちょっかいかけてくる人は（笑）。僕だけじゃなくて、みんなに絡んでいく子なので、寛ちゃんが現場にいないと寂しいですよ。一方の崎山さんは非常に大人で優しい人。とても良い空気の中で稽古させてもらっているので、本番を楽しみにしていてください」