D-DAYS vol.181 三津谷亮 | 特集 | Deview-デビュー

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D-DAYS vol.181 三津谷亮

2023/03/01

「一輪車に乗って評価されている自分がいると、自分が嫌いになっていくというか、共存はできないんだなと思った」

三津谷亮

――崖っぷちの状況下、自分でチャンスを掴み取ったんですね。

三津谷亮「『真田丸』(2016年)に出演したら、TBSドラマ『3人のパパ』(2017年4月期)が決まって、その後、どんどん仕事が繋がっていったんですよね。2016年の大河ドラマが決まるまでは、けっこうキツイことも多かったし、その期間は長く感じていたけど、こうやって振り返ると、今の僕自身では長いとは感じてなくて。当時はつらかったから長く感じたんだろうなと。大河ドラマに出演して以降、2017年、2018年、2019年はすごく楽しかったし、ずっと濃厚な時間でしたね」

――その後、2020年はコロナ禍でいろんなことがストップしました。役者という仕事について、改めて考える期間にもなったのでは?

三津谷亮「2020年の3月にやった東京マハロの公演(舞台『あるいは真ん中に座るのが俺』)は、千秋楽公演だけ上演できなかったんですよね。その後もすでに決まっていたいくつかの作品が中止になったりして。昨年やった西瓜糖『刺繍』やプリエール『サンセットメン』も本当は2020年にやる予定だったんです。コロナ禍で思ったのは、やっぱり自分はゼロから何かを作るのは難しい人間で、与えられたものの中でしか作れないんだなって改めて思いました。台本だったり、人に動かされていたというか、誰かがいないと生きていけない。でも、この期間、仕事がないし、どうやって生活していこうって考えていたら、社長が手を差し伸べてくれたんです。『ステイホーム期間にTシャツ作れば?』って」

三津谷亮

――“みつりんご”の可愛いTシャツを作っていましたよね。

三津谷亮「そうなんです。ありがたいことに、Tシャツもけっこう好評で。改めて自分はファンの方に支えられているなって思いましたし、イベントとか、早くみんなに会える場所に行きたいって思いました。コロナ禍で仕事がなくなったりしたけど、自分にとっては悪いことばかりじゃなかった。1回休むきっかけにもなったし、ネットとかYouTubeとかで動画編集のスキルをいろいろと調べて動画を作ったりして、空いた時間を有効活用できたのかなって思います。そのときの動画編集スキルを活かして、今後、TikTok風の動画をアップしていこうかなって考えていて。この前、2月11日の35歳の誕生日のときに1発目の動画を上げたのですが、15周年イヤーだし、ファンの方に喜んでもらえるような動画をアップしていけたらいいなと思って」

――そして2021年ですが、2月に上演された喜劇『お染与太郎珍道中』では劇中で一輪車を披露。以前にも『真田十勇士』やミュージカル『黒執事 〜NOAH’S ARK CIRCUS〜』で、三津谷さんの代名詞でもある一輪車が披露されてきました。

三津谷亮「そうですね。ただ、『真田十勇士』のときに一輪車を披露したら、見に来ていたご年配の方が、幕間で『あの人は俳優じゃなくてパフォーマーなの?』と言っていたって、後からファンの方が教えてくれて。話題に挙げてもらえることは嬉しいけど、一応セリフしゃべっているし、俳優なんだけどな…って思って。そのときに、一輪車に乗っている自分に、俳優・三津谷亮が負けた気がして、“もう舞台では絶対に乗らない”って決めたんです。ただ、そのときにはすでに『真田十勇士』の再演が決まっていたから、もし再演でまた一輪車をやるんだったら、この1年間は表現力のスキルアップをしたいって思って、ダルカラなどの仕事を入れてもらったんです。それで、再演のときに、“今回は芝居で印象を残すんだ!”という想いでやったのですが、結局前と同じような感想が多くて…。その時に、自分のイベントのときとかには一輪車に乗るけど、芝居ではもう乗らないって決めました」

三津谷亮

――そうだったんですね。

三津谷亮「実は、2015年のDステ16th×TS MUSICAL FOUNDATION『GARANTIDO』のときにもスタッフさんに、『一輪車に乗ってほしい』と言われて、断ったら『使える武器は使っていったほうがいいよ』って言われて。でも、当時は、その武器を使った結果、傷ついていたから、もう嫌だって思っちゃったんです。その後、大河ドラマに出演したり、自分が出た作品で次の仕事が繋がっていったりすることが増えて、役者としての自信が徐々についていって。今だったら芝居で一輪車に乗っても、役者としての印象もちゃんと残せるんじゃないかって思って、ミュージカル『黒執事 〜NOAH’S ARK CIRCUS〜』で一輪車に乗ったんです。でもやっぱり、一輪車に乗っている自分に完全勝利はできなくて、自分の中ですごく複雑な気持ちになりました」

――あのころ、そんな葛藤があったんですね。

三津谷亮「自分の中でもっともっと芝居を頑張っていかなきゃ!って思いました。一輪車に乗って評価されている自分がいると、自分が嫌いになっていくというか。共存はできないんだなって思ったんです。でも、そこから4年の時を経て、喜劇『お染与太郎珍道中』でまた一輪車に乗ることになって。この4年間で映像を含めていろんな仕事を経験した結果、開き直ったというか。『GARANTIDO』のときに『使える武器は使ったほうがいい』って言われた言葉がずっと残っていて、やっぱりそうだよな、使えるものは使っていこうって気持ちになったんです。実際、『お染与太郎珍道中』で一輪車に乗ったときに、共存できたんですよね。一輪車に乗っている自分と、俳優・三津谷亮が対決するんじゃなくて、一緒に手を取り合っていけばいいんだっていう感覚になって。なので、今後、一輪車と演劇があったとしても、精神的にはもう大丈夫だなって感じました」

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Information

プリエールプロデュース『マミィ!』

2023年3月3日(金)〜5日(日)亀戸文化センター カメリアホール
※以降、全国7都道府県にて上演予定

作・演出:田村孝裕
出演:熊谷真実、佐藤B作、松金よね子、三津谷亮、宮ア香蓮、中島愛子

マミィ!

≪story≫
今日は母の還暦祝い。
しかし昨夜から高齢の祖母が危篤状態になり、蒸発していた父が15年ぶりに戻ってくる。
父がいなくなってからも常に笑顔を絶やさなかった母は再会を喜ぶが、子供達は嫌悪感丸出し。
微妙なバランスを保っていた家族の関係が一気にゆがみ、それぞれの思いが露呈していく―。

◆公式サイト:https://priere.jp/performance/2303/

Audition

ワタナベエンターテインメント【マンスリーオーディション】(2023年3月度)

ワタナベエンターテインメント

テレビ番組で活躍中のタレントやブレイク中のお笑い芸人、女優・俳優、ミュージシャンからアイドルまで幅広いジャンルの人材をマネージメントしているワタナベエンターテインメントが、次世代を担うスターを大募集!
■主な所属者/
中山秀征、石塚英彦、恵俊彰、ネプチューン、松本明子、ビビる大木、イモトアヤコ、ハライチ、サンシャイン池崎、平野ノラ、森山あすか、瀬戸康史、志尊淳、山田裕貴、綱啓永、井上想良、中川翔子、Little Glee Monsterなど

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