――ひとりで動く役ですか？

大久保祥太郎「シルバーという役をやるYUNSOL（NIK）とペアで動く感じで、僕が言葉で説明して、YUNSOLが踊りでその世界の表現をするんです。僕らは、いつでも自由に出て来られるポジションで。他の人たちのやりとりの中にも入れるし、一歩引いて外側から、“これはこういうことです”という関わり方もする。立ち位置を切り替える楽しさもあれば、難しさも、両方ありますね」

――日韓合同グローバルグループ「NIK（ニック）」のメンバーなど、初めての舞台出演となる方もいれば、ベテランの役者さんもいて。現場はどんな雰囲気ですか？

大久保祥太郎「NIKの子たちは舞台が初めてという子ばかりなので、演出の元吉さんもつきっきりで指導していて。舞台経験のある僕らは自分たちで固めていきながら、そのときどきで見てもらってOKをもらったり、アドバイスをもらったり、という感じです。舞台慣れしていないNIKの子たちの発想は、逆にすごく新鮮だし、刺激をもらえますね。固定観念がないから自由で、表現が豊かなんです。みんな、歌もダンスも上手いし、オシャレだし、真面目で素直で、本当にいい子たちなんですよ。サカケン（坂元健児）さんや友石（竜也）さんが、“みんな、いい子だねぇ”って、お父さんみたいになっています（笑）。舞台人もいれば、アーティスト、ダンサー、ミュージカル俳優といろんな人が集まって、みんなで作品の質を高めようとしているので、なかなか、アツい現場ですよ」

――魔法使いが活躍するファンタジックな作品ということで、どのような演出になるのか、楽しみですね。

大久保祥太郎「曲も振り付けも、すごくカッコイイ。魔法の部分はマジックを使った表現もあって。ハリー・ポッターじゃないけど、こう、紙が浮かんでいくとかね。“どうなっているんだろう!?”って気になる仕掛けがたくさんあります。僕もマジック部分に携わりたいんですけど、失敗したら目立つなぁという怖さみたいのがあって（笑）。どうなるのか、まだわかりません（笑）。魔法っぽく、転換する合図で展開する仕掛けもあるので、楽しみにしていてください」

――ここで定番質問になりますが、魔法や超常能力が身につくとしたら、どんな能力がいいですか？

大久保祥太郎「パンフレットの取材でも聞かれたんですけど、瞬間移動とか、そういうのはみんな言いそうだなって（笑）。まぁ、空は飛びたいかなぁ。あとは、時を止めるとか……タイムスリップも！ 自由に、（指パッチンして）戦国時代！ 未来！ってひとっ飛びできたら、楽しそうじゃないですか。未来に行って何もなかったら怖いけど」