――演劇ならではの舞台裏ですね。

納谷健「“劇団NARUTO”ってたまに言われたり、言ったりしてますからね」

中尾暢樹「エネルギッシュなように見えて、実は、すごく緻密なんです。プロジェクションマッピングでの映像の調整とか。（手を上げて）もう数センチ上……そこ！みたいな。立ち位置と違って、空間だからバミリ（床にテープなどで目印をつけること）もできない。映像に合わせた体の動き、位置にしても、自分なりに覚え込ませて慣れるしかないんです。それも3日間とかで全部入れなきゃいけないっていうのは、舞台「NARUTO」ならではの大変さですね」

――そんな現場で、学んだこと、勉強になったことは？

中尾暢樹「素手でのアクションです。最初はものすごく苦労しましたけど」

池岡亮介「もうね、演劇って本当に何でもできるなって。想像力をいかに膨らませるかで、表現の幅は広げられるし、何でもできるんだなってことは、舞台「NARUTO」をやって、改めて思いましたね」

納谷健「我愛羅に対しては、もう本当にたくさんあるんですけど、前回での演説のシーンで、全忍に向かって話すところ、客席を軍隊として語りかけるような熱量は勉強になりました。オープニングのダンスでも、割と好きにやっちゃっていいよっていう、クリエイティブにできる機会をいただけたのもね。他の人の動きを見たりしつつ、振り切ってできたと思います」

――ずっと好きだった作品、キャラクターを演じるということで、プラスに働いているのはどんなところですか？

中尾暢樹「子どもの頃から好きだったから、どんな場面も頭の中で自然に、勝手にナルトとして再生されるんです。もう、染み付いているんですよね。それは、他の作品ではないところかもしれない」

納谷健「長く愛されてきた作品なだけに、現場で全員の中に同じ教科書がある。共通認識がすぐにとれる感じはあります」

中尾暢樹「他にも好きな作品はあるけど、『NARUTO』は年数が全然違うから」

納谷健「一緒に育ってきた歴史があるもんね。螺旋丸なんて、何回、友だちに向けて打ってきたことか（笑）」

中尾暢樹＆池岡亮介「アハハハ！」

池岡亮介「千年殺しとかも、めちゃくちゃ盛り上がったもんなぁ。それぞれの青春で、教室でやってきたことだよね」

納谷健「だんだん、伝わらない世代が出てきて、もうショックで仕方がない（笑）。“えっ、我愛羅、わかんない!? 砂のやつだよ！”って」

中尾暢樹「でもマンガ好きな人なら、リアルタイムじゃなくても、読んでいる人は多いよね。『幽☆遊☆白書』とかもそうでしょ。そんな僕らも大好きな『NARUTO』が、ついに舞台でも完結します。これからデビューを目指すみなさんにも、この公演には、エンタメがすべて詰まっているので、ぜひ劇場に来てください！」

池岡亮介＆納谷健「よろしくお願いします！」