連載「D-DAYS ＋Plus」vol.208 新木宏典

――共演者のみなさんとは、どんな感じのポジションでいますか？

新木宏典「一気に集まる場では、作品ごとにチーム、グループになっていることが多いのですが、いつも丘山晴己くんが絡んできます（笑）。みんなを巻き込める引力を持っている人なので、それで僕のところにも来てくれるんですよね。これだけ人が増えると距離感もひとりひとり違うし、やっぱり「三百年の子守唄」のキャストと一緒になったときは安心しますよ。「祝玖寿 乱舞音曲祭」のときはspiくんしかいなかったけれど、spiくんがいるだけで安心できた。ほかにも舞台『幽劇』（2017）で共演していたメンバーもいるので、役の関係性だけじゃない繋がりもあって、距離はどうしても近くなります。今年の作品から出演している佐奈宏紀くんや福澤侑くんも、刀剣男士キャストになる前から一緒に仕事をしていたので、共演が楽しみですね」

――新たな出会いもありますか？

新木宏典「去年、「祝玖寿 乱舞音曲祭」で久しぶりに大型公演に出た際に、後輩が興味を持って話しかけてくれたのは助かったし、うれしかったなぁ。はじめてご一緒した石川凌雅くんがすごく喜んでくれて。彼は会場替わり出演キャストだったので、稽古場ではほとんど顔を合わせていなかったのですが、本番で一緒になったときにめちゃくちゃ話しかけてくれて。糸川耀士郎くんともいろいろとお芝居の話をして、たくさん考えているんだなっていうのがわかったり。みんな、こういう公演だと歌とダンスに意識を集中しがちなのかと思っていたら、意外とお芝居のことを考えていて、僕に話を聞きたいって思ってくれている後輩が多かったですね」

――6月14日には、42歳の誕生日を迎える新木さんですが、新しく歳を重ねることへの抱負をお願いします。

新木宏典「誕生日当日に香川でバスツアーがあるんです。とんでもないですよ（笑）。香川には仕事でしか行けていなかったので、もっと幅広く触れ合いたいと思って企画したのですが、まさかの当日とは。ソロでのバスツアーは初だし、一番祝って欲しい人たちに集まってもらえるので、贅沢な試みではありますね。こういうことがなかったら普通の日常で終わっているので、特別な日になりそうで楽しみです。あとは？ 42歳でデビューしたいこと？（笑）」

――さすが、心得ていますね（笑）。

新木宏典「“デビュー”ではないですが、最近心がけていることで言えば、読書かな。経済やビジネス書、物事の考え方についての本など、知っておいたほうがいいことをしっかりと理解しておきたくて。名著と言われるベストセラー本から、舞台化したらおもしろそうだからとおすすめされた本も、本屋に行ったらまとめて買います。付箋を貼ったりラインを引いたりしたいので、紙の本派です。今は『Think Simple アップルを生みだす熱狂』という本を読んでいるのですが、おもしろいですよ。読書のための時間を作って、これからも続けていきたいと思っています」