ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンタ―テインメント所属の男性俳優陣のDramaticなDreamLifeに直撃する連載企画「D-DAYS＋Plus」。
今月は、MBSドラマフィル枠にて現在放送中の『ビジネス婚―好きになったら離婚します―』に出演している井上想良さんが登場！
同作品の撮影現場の様子や光宗紫臣を演じる上での苦悩やこだわりなどを語ってもらいました。さらに、5年目となる俳優活動において、転機になった作品や今思う俳優業の魅力についてもたっぷりとお届け!!

――『ビジネス婚』も後半に差し掛かってきましたが、今回の撮影現場はどのような雰囲気でしたか？

井上想良「ここ最近、自分がキャストの中で一番年上という現場がわりと続いていて。体育会系出身だからなのか、現場の雰囲気作りもそうですし、年上だから自分の背中で見せて引っ張っていかないと！みたいな感じで、謎の責任感を抱えながら現場に臨むことが多かったんですよね。でも、今回の『ビジネス婚』は、W主演の菅井友香さんも草川拓弥さんも僕より年上ですし、お二人ともすごくしっかりしている方々で。しかも、僕は4話からの登場だったので、現場の雰囲気みたいなものはすでに出来上がっている状態で現場に入れたので、久しぶりに何も気にせず、リラックスして臨めた現場でした」

――井上さんが演じている光宗紫臣は、草川さん演じる堂ノ瀬司の幼なじみという役柄ですが、原作や脚本を通じてどんな印象を受けましたか？

井上想良「自分とは全然違うキャラクターだなと感じました。紫臣は3人きょうだいの末っ子だけど、僕自身は弟が2人いる長男で。なので、司のお父さんと飲み友だったりするところや、恋愛で3股していたりとか、そういう誰にでも好かれる壁のない感じって、すごく末っ子が上手なイメージがあって、僕とは全然違うなと。ただ、人の懐に入るのは早いし上手だけど、離れるのはきっと苦手だろうなとか、いろんなことを考えながらやっていたので、自分の中でけっこう役作りに苦戦しました」

――苦戦したのは、自分とはかけ離れているキャラクターだったから？

井上想良「そうですね。僕はどちらかというと年下から好かれることのほうが多いですし、人に甘えたりするのも苦手で、人の懐に入るのにも時間がかかるし……そういう部分が紫臣とは真逆だったので、少し苦戦しました。それと、この現場は他とはちょっと違う撮影方法だったので、撮影初日は自分の中で正直ぜんぜん掴めなくて…」

――どんな撮影方法だったんですか？

井上想良「けっこう長回しする感じで、6ページとかカットかけずに撮影したりするんですけど、カメラも3カメで（同時に3台のカメラを回して）撮影したりするんですよ。映画だとそういう方法で撮影したりすることもあるけど、ドラマの現場ではけっこう珍しくて。リハーサルが別日にあって、前もってカット割りとか動きとかを決めておいて、撮影当日は段取りしたらテストなしで本番なんです。自分としては役作りのことでいっぱいいっぱいだった中で、初めて経験する撮影方法っていうのもあって、少し戸惑ってしまって。出来上がったものを自分で観たときに、“うわ、顔が若干ひきつってるな〜”って思いました（苦笑）」