ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンターテインメントの『俳優集団D-BOYS』。そんな彼らのDramaticなDream Lifeに直撃する連載企画。今月は、Netflixリアリティシリーズ『オオカミちゃんには騙されない』（毎週日曜 よる10：00 独占配信）に出演中の中尾暢樹くんが登場！ 同番組への出演をはじめ、初めてづくしだった2023年の上半期を振り返ってもらいました。

――前回のインタビューから約半年。いろんなことに挑戦してきた2023年上半期でしたね。

中尾暢樹「そうですね。シェイクスピア初挑戦だった舞台『ロミオ＆ジュリエット』で感じたのは、自分がいつの間にか、先輩的な立場になっていたことです。主演のまこちゃん（長谷川慎）をはじめ、気がついたら、まだ舞台に不慣れな子たちに自分が教える立場になっていた。なんというか、大人になったなって思いました（笑）。基本、積極的にあれこれ言っていくことはしないんですが、これは相手のためにも伝えたほうがいいなと思うことは、言うようにしていたんです。僕は自分から先輩に聞きに行くほうだったけど、先輩たちもそんなに手取り足取りっていう感じじゃなかったから。相手のスタンスを尊重しつつ、というのは、先輩たちの影響もあるかもしれないです」

――ティボルトを演じてみて感じたことは？

中尾暢樹「ああいう荒々しい、強気なキャラクターって、自分の性に合うなと。思いっきりエネルギーを放出する感じがね。それと、僕は言葉を理解する能力が、割と高いほうなのかもっていう気づきもありました。『ロミオ＆ジュリエット』は演出家が海外の方だったんです。翻訳の方もいましたし、（演出の）アレックスも結構、日本語でも話してくださっていて。ただ、それがわりと抽象的な言い方なんですね。例えば、『ライオンが獲物狙うときの感じのゆっくりさ、目の鋭さで』とか。僕はその表現を理解するのが早いって、言われました。アレックスのイメージしてることを、ディレクション通りにやれたのは、これまでやってきた映像の瞬発力とかもあったと思います。映像は撮影のテンポが早いから、そこで鍛えられていたんだなと」

――イヤードラマ『彼女はたくさん好きになる』という挑戦もありました。

中尾暢樹「あれはおもしろかったなぁ。複数のパートナーと、お互いの同意を得て付き合うっていう、“ポリアモリー”という考え方を初めて知りました。新しい価値観と出会える機会が持てるところも、この仕事の楽しさなんですよね。やっぱりキャスト内でも、この価値観はちょっと受け入れ難い……っていう人もいましたが、僕は純粋に、おもしろいなぁと思いながらやっていました。ドラマ自体は１日で全部録ったのですが、聞いていて風景が思い浮かぶようにセリフを言わないといけないから、アフレコみたいに息遣いも入れたりもして。これも、戦隊でやっていたことが活きた形になりました」