――主人公のタケミチがガムシャラにミッションに挑むわけですが、お二人は、難しいことに直面したときは、どんなふうに立ち向かい、乗り越えようとしますか？

陳内将「真正面からぶつかっていくしかないからなぁ。それでくじけて、また立ち上がってっていう。どん底まで落ち込んでから、浮上していく」

中尾暢樹「そっち派ですか!? もがいて這い上がる感じ？」

陳内将「時と場合によるけどね。“ま、いっか！”ってさっと切り替えられるときもあるし、そうしたほうが良いときもある」

中尾暢樹「そうですね。囚われすぎないほうがいいときってありますよね。自分からというより、尻を叩かれて立ち上がることも。どんなやり方であれ、悪い方向に落ちないようには心がけています。もう“無理、できない”って落ちたまま時間が過ぎてしまうより、“くそー！ やってやる！”ってなるほうが、僕は好きです」

――タイムリープものということで、学生時代に戻れるとしたら、何をやり直したいですか？

陳内将「これはさんざん口にもしているんですが、中学卒業のタイミングで上京して役者になるっていうのをやっておけばよかったなって」

――当時、そんなアイデアもあったんですか!?

陳内将「いや、まったく思いつかなかったので。19歳で上京して20歳になってデビューしたから、10代にしかできないような役もやってみたかったなぁっていう。と言いつつ、今も10代の役はやっていますけど（笑）」

中尾暢樹「僕は学生時代にやりたいことを自由にやっていたから、特に“こうすればよかった”っていうのが思い浮かばないかも。友だちと楽しく遊んで青春もしていたから、それが役を演じるときにも生きている。あ、大学生活、キャンパスライフは知っておきたかったかな。でも、それぐらいです（笑）」

――お二人は養成所出身でスーパー戦隊シリーズや映像もやり、2.5次元作品でも活躍しているという共通点があります。改めて、この仕事の魅力を伝えていただければ。

中尾暢樹「ありすぎて、何から話そうか迷いますね（笑）。まず、刺激が多いこと。ひとつの作品を作り上げるために多くの人が関わっているので、出会いも多く、人間関係がどんどん広がっていくんです。役を演じることも、自分の中の経験から引っ張ってくるものですから、自分の世界がすべて使える仕事でもある。新しいスキルも知識も身につきます」

陳内将「飽きが来ないよね。芝居はもう、ず〜っと好きだもんなぁ。落ち込んだときでも芝居をしているときは楽しいし、頑張れる。それに、マンガやゲームなど、自分が好きなものの役になれるって、夢しかないよ」

中尾暢樹「そうですよねぇ！ ただカッコイイとかじゃなくて、中身を見てもらえて、評価される仕事だと思います。例えば自分の顔はあまり好きじゃないとしても、その顔だからこそできる役があったり、その人ならではの、その人にしかない武器になる。やりがいのある職業だと思います！」