D-DAYS vol.158 前山剛久×荒井敦史 | 特集 | Deview-デビュー

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D-DAYS vol.158 前山剛久×荒井敦史

2021/04/01

「『亡国のワルツ』は背の高いキャストが多いから、最終的にヒロインになってしまわないよう、注意しないと(笑)」

前山剛久×荒井敦史 撮影/booro 取材・文/根岸聖子

ドラマや映画、舞台などマルチに活躍する、ワタナベエンタ―テインメントの『俳優集団D-BOYS』。そんな彼らのDramaticなDream Lifeに直撃する連載企画! 今月は、4月16日開幕のFICTIONAL STAGE「亡国のワルツ」で久々の共演を果たす前山剛久くん&荒井敦史くんが登場!

前山剛久×荒井敦史前山剛久

――このコンビは、昨年6月に掲載したリモートでの取材以来(Vol.148)の組み合わせとなります。FICTIONAL STAGE『亡国のワルツ』では約6年ぶりに共演するお二人ですが。

荒井敦史「えっ、6年も経ってるの!?」

前山剛久「怖っ!(笑)」

――(笑)。共演することになったときのお気持ちは!?

前山剛久「めちゃくちゃ嬉しかったです。D2のメンバーはすごく仲が良いんですけど、最近はなかなか共演する機会も、ゆっくり話す時間もなくて。前に一緒に仕事をしてから6年も経っているわけで、お互い、芝居のスタイルも変わっている可能性もあると思う。仲が良いからこそ、同じ現場で、間近で見られるのはすごく楽しみです。正直な話、僕はあっちゃんの芝居、すごく好きなんです。自分が芝居をしているときに、あっちゃんの顔が浮かぶこともあるくらい」

荒井敦史「いつ!? なんで!?(笑)」

前山剛久×荒井敦史荒井敦史

前山剛久「特に長台詞のとき。稽古しながら、“あっちゃん、こうやってたなぁ”って浮かんでたんだよ。あっちゃんって、ちゃんとベーシックな芝居をやっていて、ヘンなクセがない。それが僕にとっては理想的で、勉強になったんです。芝居のテイストにもよるだろうけれど、感情を出し過ぎても、出さな過ぎても、しっくり来ないのが難しいところじゃないですか。そのサジ加減で、あっちゃんはいつもベーシックなところで狙える人なんです。それを間近で見ていたことが、自分の身にもなっているなって思う」

荒井敦史「ありがとうございます。でも、僕もそんなに長台詞をしゃべってきているわけじゃないけどね(笑)。池田成志さんなど先輩方の長台詞を作品で観てきて、なんとなくインスパイアされている部分はあるかもしれない。あとは、自分が客席で観ていたら…ってことは考えるかな」

前山剛久「やっぱり、そうなんだ」

荒井敦史「伝わり方で、何が落ちて、何は拾えるのかは考えてるよ。あとは、自分の口になじむかどうか。それぐらいかな」

前山剛久×荒井敦史

――長台詞に対する意識、取り組み方、気になりますね。

前山剛久「作品にもよりますが、僕の場合は、リズムや音は気にしてます。もちろん、そればかりになってしまってはいけないけど、ただガーッと話すだけでは、聞いているほうはしんどいだろうと思うので。あっちゃんがそういうスタイルなのかはわからないけど、自然にそうなってるなぁとは思ってた。僕の場合はシェイクスピア作品で一番多く長台詞を言っていたんだけど、古典だから、回りくどい表現が多いんです。“あなたのことが好きです”ってことを、古典文学としての表現で長々と伝えている。僕はあらかじめ頭で考えるタイプなんだけど、あっちゃんはどうなの?」

荒井敦史「長台詞って、結局、その構成によるんだよ。『熱海殺人事件』での木村伝兵衛は、あれだけバーっとしゃべっているけど、結局、言いたいことはまったく言っていない。長々と話して、最後に言いたいことを言うんだろうなと思いきや、言わない(笑)」

前山剛久×荒井敦史

前山剛久「なぜ、そういう構成なんだと思う?」

荒井敦史「描きたい愛の形によるんだと思う。『熱海殺人事件』だと、逆のことを言うっていうのがあるんだよね。すがるとか、寄り添うっていうタイプの愛ではなく、叱咤したり、檄を飛ばしたりっていう愛なんです。長台詞の中でも、言っていることの辻褄が合わない、わけがわからない瞬間がある。相手が何も言わないでいるのに、一人でずーっとしゃべっているとかね。相手が自分から離れていってしまうと感じた瞬間に、言葉でとにかく繕おうとして、急に自分の話をし始める。誰も聞いていないのに。長台詞に関しては、『熱海殺人事件』が僕の中では究極の形だったな。リズムもテンポもね、意外とちゃんと意識しているんですよ」

前山剛久「なるほどね」

荒井敦史「マックスのスピードの中で、声色で遊んで、音も落として。よくある落としじゃなくて、客の耳にちゃんと落とすっていうね。そういうので鍛えてもらったから、ちょっとだけできるように見えるかもしれないけど、まだまだ、全然ですよ」

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Information

FICTIONAL STAGE「亡国のワルツ」
2021年4月16日(金)〜 29日(木・祝)あうるすぽっと

作・演出:毛利亘宏(少年社中)
出演:前山剛久 廣瀬友祐
北原里英 荒井敦史 廿浦裕介(少年社中) 長谷川太郎(少年社中)
多和田任益(梅棒) / 奥田達士 / 小川菜摘

亡国のワルツ

■INTRODUCTION
虚構の“日本”を舞台に描き出す現実リアル 。
革命家たちに紛れ込んだスパイを探すスリリングな密室劇。
激しいダイアローグの応酬!
生死をかけた会話劇。
極限下で繰り広げられる魂と魂のぶつかり合い!
毛利亘宏(少年社中)が描く社会派エンターテインメントの幕が開く!

◆公式サイト:http://www.shachu.com/ecw/

Audition

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