読者レポーターがオーディション履歴書添削を体験!|読者レポーター企画「TeamD」Vol.14
2024/03/22
読者レポーターがオーディション履歴書添削を体験!
オーディションに応募したいと思う時、第一関門となるのが書類審査。でも、実際みんなはどんな風に志望動機や自己PRを書いているんだろう? どんな写真を送っているんだろう?って気になりませんか?
今回、TeamDのリポーター・和輝さんの履歴書・応募写真を『デビュー』のスタッフが添削。もっと自分らしくアピールできる志望動機、自己PRの書き方から、目に留まる写真の撮り方・選び方まで解説しました。ここからヒントを掴んでワンランクアップした履歴書作りに役立ててください!
――本日はよろしくお願いします(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「履歴書を書くときに一番迷うところはどこですか?」
――一番は自己PRで、もう一つは志望動機ですね。思っていることがあっても、いざ文章にするとなんか薄く見えちゃうような気がして、いつも悩んでしまいます。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「志望動機も自己PRも、<具体的な言葉>を入れていくと良いと思います。自分のこれまでの経験、そして経験に基づいたエピソード、また数字など客観的に判断できる材料を入れていくということですね。客観的という部分では、周りの人の評価を入れ込んでいくと、その自己PRが和輝さんだけのものになってくるんです」
――自分の場合、どうすればいいでしょうか?(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「まず志望動機。これも一つずつの言葉が抽象的というか、誰にでも当てはまる言葉だと思うんです。それを回避するには具体的なエピソードや固有名詞を入れ込んで行けばいいんです。『小さい頃からドラマを観ることが好きでした』の部分では、例えばどんな作品を観て影響を受けたか、『ドラマに出ている役者さんに憧れを持つようになりました』の部分では、例えば誰が出演している作品だったのかまで入れていく。そうすると、志望動機を読んだ人に「この人はこんな作品に感動して、こんな方向性を目指しているんだな」ということまで伝えることができるんです。例えば和輝さんは、実際どんなドラマを観て来たんですか?」
――ドラマの中で思い入れがあるのは『ごくせん』です。義理と人情を重んじる、真っ直ぐでかっこいい人物像に憧れていました。小学生のころに最初に観たのが第2シリーズだったんですが、そこから第1シリーズも映画も観ました。今も活躍されている俳優さんたちがたくさん出演していて、そこに自分を投影して、その仲間に入りたいと思ったんです。最初に俳優になりたいと意識したきっかけは、やっぱり『ごくせん』に辿り着くなと思いますね。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「そのエピソードをとっかかりにして“自分だけのストーリー”を描いてもいいんじゃないですか? 小学生のころに観たドラマ『ごくせん』を観て、そこに出演している役者さんに憧れて、大きくなった時に役者を仕事にしたいと思った。それが自然と志望の動機になると思うんです。今回の履歴書はシミュレーションですが、実際に特定のプロダクションに応募するための履歴書ならば、その会社の所属者の傾向を調べたうえで、映画を中心に活躍したいとか、特撮ドラマに出たいとか、学園モノに出たいとか、自分が目指す活動に近い俳優さんがいるから志望しました…という形でストーリーを考えていくのもいいと思います」
――わかりました。あと、志望動機を書く枠のなかで、どのぐらいの分量を書いたらいいのか考えてしまうこともあります。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「今和輝さんが書いてくれている内容の1.5〜2倍ぐらい書いてもいいぐらいですね。俳優を志望した動機に繋げて、「今後、こんな俳優になりたい」といった夢を書くようにしてもいいと思います」
――自己PRは、自分の経験して来た部活動のことを中心に書いたのですが、これはどうでしょう?(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「自己PRも同様に、具体的な要素を書いたほうがオリジナリティが出るので、自身の経験に基づいてアピールするのは良いと思います。例えば『中学と高校の6年間、ソフトテニス部に所属していました』という部分。数字を入れると具体性が増しますよね。「体力に自信があります」とか「根性なら誰にも負けません」という言葉だけでは説得力が乏しいけれど、経験を踏まえて『ソフトテニス部』『6年間』と具体的にしていくのは良い傾向です。そうすると、その後の『体力に自信があります』『腹から声が出ます』というアピールも効いてくる。そして『部長を務めていました』ということを、映画やドラマの現場の『チームワークの大切さ』に繋げて、それを役者の仕事に活かしたいというのも、和輝さんの人間性に加えて役者の資質もアピールできるので良いと思います。加えるとすれば「周りからは和輝って〇〇な奴だよねって言われます」というように、先生や周りの友人の評価を書けるといいと思います。例えば「ムードメーカーで盛り上げ役」とか「縁の下の力持ちで背中で語る人」とか、人柄が伝わる評価やエピソードがあるといい。自分で「すごく明るいです」と言っても言うだけタダみたいになってしまいますからね。特に書かれてはいませんけど、ソフトテニス部では大会などで特筆すべき成績はあったんですか?」
――僕が部長になるまでは、市の大会で2回戦負けというぐらいの部だったんですけど、僕が部長になって、素敵なコーチと出会ったことで、団体で県大会で3位にまで成績を上げられたんです。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「それは書いていったほうがいいと思いますね。履歴書を見ているとよくあるんですが「もっとすごい人に比べて自分なんて大したことないから書かないでおこう」みたいな人も多いんですよ。例えばピアノを小学生の頃から今まで10年間ずっとやっていますという人でも、コンクールで優勝したわけでもないからおこがましいって一つも書いていない人もいるんです。でも、自分が好きでずっと続けてきたこと、少し自信のあることについて話す時って、やっぱり人はちょっと表情が良くなったりするんです。面接する側の人は、なるべくその人のいいところ引き出したうえで判断したいわけで、落とそうとして減点法で見ているわけじゃない。だから自分の自信のあることや好きなことを自己PR欄に混ぜて書いておくと、面接の時にそれが話題になったりして、話を有利に進められる可能性が出てくるんです。とは言え、就活の『ガクチカ(学生時代に力を入れていたこと)』みたいに四角四面の強気なアピールじゃなくても、どうしても好きでやっちゃうこと、変なこだわり、しょうもないものを集めちゃうクセとかでも実は良かったりする。「独特の感性を持っている」とか「変な方向にアンテナを立てている」という部分が見えると「なんか面白い」って評価が高まる場合もあるんですよ。それは自己PRの枠だけじゃなくて「好きなスポーツ」「趣味」「特技」の欄に意識して入れておくのも一つの作戦。面接で自分のこの部分を聞いてほしい、ということを忍ばせておいて、その話題になったら「待ってました!」となりますからね」
――趣味の欄には、今やっているキックボクシングを書きました。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「キックボクシングもスポーツのなかでわざわざやっている人が少ないと思うので良いと思います。これはジムに通っているんですか?」
――K-1の有名選手のジムに通ってます。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「それなら誰のジムにいるとか、何年続けてるとか書いてもいいですね。面接の時に「キックボクシングやってるんだね、シャドーやってみせて」と、自分のフィールドに引き込めたらしめたもの。言い方は悪いけど、この話題に引っかかってもらうように釣り糸を垂れておく。そこの話になったらこっちのものみたいに意識して、履歴書全体を構成すると良いと思いますよ。「好きなスポーツ」のほうにはバスケと書いてありますが、これも趣味で?」
――小学校6年生の時に、東日本大震災があったんです。そのとき福島の原発の近くに住んでいたので、1年間だけ父の実家の佐渡島に引っ越したんです。その時、1年間だけバスケをやっていたんですが、すごく楽しかった思い出があって。今でもたまに公園でやったりするので書きました。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「今、期せずして震災の話が出ましたが、和輝さんにとって、震災は人生観が変わるきっかけだったり、人格を形成する上で大きな出来事だったんじゃないかと思うんです。それを自分の中で消化したうえで、自身の物語に組み込めるのであれば、志望動機や自己PRのなかにそのエピソードを入れてもいいんじゃないかと思いますね。役者は、人生の中で起こった出来事について、どんなふうに感情が動いたか、その経験を引っ張り出してきて表現するという側面のある仕事。だから誤解を恐れずに言えば、他の人が経験していないことは自分だけの武器・財産になるということ。役者という仕事を目指す上では、そういう発想を持ってもいいんじゃないかと思います」
――自分が経験したことを振り返って、もっと掘り下げてみます。ありがとうございます。それと、応募写真に関してもご意見をお聞きしたいです。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「この写真はスタジオで撮影されたんですか?」
――そうですね。(TeamDレポーター・和輝さん)
デビュー「笑顔と真顔の両方が入っているのは良いと思います。なるべくナチュラルな表情に撮れているものを選ぶと良いと思います。ただし全身写真は画角が広すぎるのとポージングで、全身のバランス、身長、足の長さなどがちょっとわかりにくいですね。全身の場合は、頭の上に自分の拳二つ分くらい空ける感じで、そういう既定の写真を撮った上で、それ以外にこういうナチュラルな雰囲気のあるものを使うのがいいかもしれないです。服装もダボッとし過ぎない服選んだ方がスタイルが分かりやすいし、シャツとパンツのバランスをもう少し気をつけたほうが、スタイルが良く見えると思うので、考えてみてください。ただし今回付けてくれた写真も、表情はいいし、ポーズもナチュラルだと思うので、いいと思うので、これに加えてデータとして判断しやすいものをつけたほうが審査する側にとっていいかなと思います」
「履歴書を書く際、特に自己PRを書くことに苦労していました。どんな事を書けば見てくれる方の目に留まるかを気にしすぎてしまい、いつも悩んでばかりいました。今回、履歴書添削を受けて、志望動機や自己PRをもっと具体的にしなければいけないなと思いました。例えば、僕の場合“ドラマが好き”という志望動機の中に話を広げられる話題はたくさんあるんだなと感じました。どんなタイプのドラマが好きか、1番感銘を受けたドラマはどんなものかなど、話を広げられる場所がもっとたくさんあるんだなと感じました。自己PRでは、もっと自分の人生を掘り下げて人とは違う個性を見つけていきたいなと思いました。
また、今後、履歴書を書く際は改めて自分だけのストーリーを履歴書に書けるようにしていきたいなと思いました。そのためにもっと日頃から自分がどのようにして生活しているか、どんな事を考えているか、自分の心から好きなものはどんなものかなど、当たり前に思っている事を見直して生活していきたいなと思いました。普段、生活している中で普通のことだと感じていることが意外と履歴書を書く上では大きなヒントになっているんだと感じています。
今後の僕の目標としては、まず、セリフをいただける役をもらうことを第一の目標に掲げています。そこから一歩一歩積み重ね、着実に実績を残していきたいです。そのために、スキルはもちろんですが、1日1日時間を無駄にすることなく、役者としてバイトをしている時、電車に乗っている時、ご飯を食べる時、友達といる時など普段の生活の中に目を向けてヒントを探していきたいと思います」(和輝さん)
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