ニュース
2018/04/28 22:20
演劇「ハイキュー!!」”はじまりの巨人”が開幕 須賀健太、初日晴天で”雨男からの進化”を有言実行
人気漫画を原作としたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"はじまりの巨人"が28日より、東京・日本青年館ホールにて開幕。初日公演に先駆けて、前日27日は公開ゲネプロが実施され、主人公・日向翔陽役の須賀健太らが囲み取材に出席。前作の"進化の夏"で、雨男からの進化を誓っていた須賀は、この日も「雨男から進化しようと思って、劇場入りを楽しみにしていたんですが、僕が劇場に入ってから、見事に曇天が続いている(笑)」と自虐的なコメントで笑いを誘っていたが、有言実行で雨男からの進化を遂げ、28日に晴天の中、無事に初日の幕が開いた。
「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて絶賛連載中の人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」を舞台化した本作。宮城県立烏野高校バレーボール部(排球部)を舞台に、幼い頃に見た"小さな巨人"に魅せられ、バレーボールを始めた少年・日向翔陽が、天才プレイヤー・影山飛雄をはじめとする個性豊かな部員とともに、様々な困難を乗り越え、成長していく姿を描く。舞台版は、2015年秋の初演以降、2016年春に再演"頂の景色"、2016年秋に"烏野、復活"、2017年春に"勝者と敗者"、2017年秋に"進化の夏"を上演。
最新作となる今作では、インターハイ予選で惜敗し、春高出場を目標に夏の東京合宿で各々進化を遂げた烏野が、いよいよ春高予選に挑む。変幻自在な攻撃スタイルの条善寺高校や、和久谷南高校との次世代"小さな巨人対決"が繰り広げられる。また本作には、絶対王者・白鳥沢学園高校の超高校級エース・牛島若利も登場。さらに、音駒高校と梟谷学園高校の熾烈な試合がところどころに効果的に盛り込まれ、白熱した春高予選が展開されていく。
この日の囲み取材には、座長の須賀のほか、烏野高校・影山飛雄役の影山達也、同じく烏野高校・縁下力役の川原一馬、そして本作より登場する条善寺高校の照島遊児役の船木政秀、和久谷南高校・中島猛役の柳原凛、脚本・演出を手掛けるウォーリー木下が出席。須賀は「今回、新たに条善寺高校、和久谷南高校、白鳥沢学園高校が加わり、原作の『ハイキュー!!』にもなくてはならないストーリーがたくさん演劇「ハイキュー!!」に入ってきて、毎日刺激的な日々を送っています」と挨拶し、「新しいチームがみんな動ける子たちばかりで。アクロバットやダンスに特化したパフォーマンスがけっこうあって、それを僕らは吸収していく立場。運動量も増えているので、怪我せずに全公演、全力でお届けできるように頑張りたいです」と語った。
影山は「春高を賭けた絶対に負けられない戦いが始まります。カンパニー全員で勝ちに行きたいと思う」と力強く語り、「かいてきた汗は絶対に嘘をつかないと思うので、全力で最後まで駆け抜けたいです」と決意を新たにする。初演から縁下を演じる川原は「今回、縁下というキャラクターがドラマを作る作品になっているので、そこは見ていただきたいのはもちろん、僕らは新しい演劇を作りたいと思っているので、この作品を通して、そこの意気込みも感じてもらえたら」とアピール。
本作からの登場となる条善寺高校は、変幻自在の攻撃スタイルが売りということで、ゲネプロでは迫力満点のアクロバティックなパフォーマンスで観客を魅了。船木は「シリーズ6作目にしての初参加ということで、本当にプレッシャーがかかっている」と正直な思いを打ち明けつつ、「条善寺高校らしく、全力で楽しんで盛り上げていきたい。烏野にいい影響を与えられるよう、頑張ります」とコメント。一方、息の合ったダンスパフォーマンスで白熱する試合模様を表現していた和久谷南高校。柳原は「休みの日にみんなで集まってレッスンをしていた」と明かし、「僕らのチームはダンサー3人と役者3人みたいな感じで、ダンスできない組がいたので、休みの日には必ず集まって、レベルアップできるように頑張ってきました。そこも見どころの一つだと思うので、本番楽しんでもらえたら」と胸を張る。
そんな新キャストたちの加入について、須賀は「非常にいいエッセンスを与えてくれていて。稽古場から、やる気やこの作品にかけるみんなの気持ちを感じていました」と告白。「和久谷南高校は休みの日もみんなで集まって稽古していたり、条善寺高校は稽古場が開いてすぐ、みんなでアクロバットの練習をしていたり。そういうのを見ていると、烏野も負けてられないなという気持ちになった」と語りつつ、「なので、僕らはみんなでご飯を食べに行くというのを習慣づけて、同じ釜の飯を食うというのを心がけてやっていました」と無邪気な笑顔を見せた。
ウォーリー木下は「今回のタイトルが"はじまりの巨人"ということで、日向が憧れた小さな巨人というのが、これまでも全編通して描かれていましたが、今回はその人の話を中心に描いてみようかなと。なので、自然と初心にかえれた」と述べ、「今までやってきたことも踏まえながら、演劇「ハイキュー!!」の面白いエッセンスをいっぱい詰め込んで、且つ、次の秋公演にむけてつながる未来があるような作品にしたいと思っています」と本作への想いを吐露。
また、今年秋に上演される"最強の場所(チーム)"で、烏野キャストが卒業することが決定おり、須賀は「僕らが卒業するのは、次の公演なので、今回の春公演をまずしっかり成功させることを一番に置いていて。次の公演が決まっている状態で公演をやるというのは、演劇「ハイキュー!!」では初めてなので、次が決まっているからこそ出せる色っていうのが絶対にあると思う」と自信を見せる。そして「そこは演出的にもバンバン取り入れている公演になっているし、"はじまりの巨人"を観ていただければ、"最強の場所"がより楽しめると思います」と語ると、「あ、上手いこと言った!」と満面の笑みで自画自賛し、場を盛り上げていた。
最後に須賀は「実は今回、映像出演を合わせると、最多キャストなんですが、それ以上に、キャストが演じているキャラクターが60を超えているらしいです」と打ち明け、「なので、全キャラクターを観ていただいて、“あ、この人はここでこういうキャラクターを演じてるんだ”とか、そういうところも楽しんでいただける舞台になっています」とコメント。さらに、「秋公演に向けての僕らの想いを感じていただきつつ、3年やってきたからこその演劇「ハイキュー!!」になっていると思います。ぜひ劇場に遊びに来ていただけたら嬉しいです」と呼びかけた。
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"はじまりの巨人"は、4月28日(土)〜5月6日(日)まで日本青年館ホールにて上演。その後、兵庫、福岡、宮城、大阪、東京凱旋公演が上演される。
(C)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会