大人気ゲームを原作とした、ミュージカル『刀剣乱舞』 〜結びの響、始まりの音〜が、24日より東京・日本青年館ホールにて開幕。初日公演に先駆けて公開ゲネプロが行われ、大和守安定役の鳥越裕貴、和泉守兼定役の有澤樟太郎、陸奥守吉行役の田村心、堀川国広役の阪本奨悟、長曽祢虎徹役の伊万里有、巴形薙刀役の丘山晴己、演出の茅野イサムが初日会見に登場した。

　名だたる刀剣が戦士の姿となった“刀剣男士”を収集・育成する大人気PC ブラウザ・スマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」(DMM GAMES/Nitroplus)を原案としたミュージカル『刀剣乱舞』。2015年秋に初演となるトライアル公演を上演。

　その後、2016年春には1作目の完全版として「阿津賀志山異聞」を上演し、同年9月に上演された2作目の「幕末天狼傳」では国内3都市に加え、上海で初の海外公演を実施。その後も広島宮島の嚴島神社での世界遺産登録20周年特別奉納行事としての特別公演や、大型ライブ「真剣乱舞祭2016」も大成功を収め、2017年春には3作目の「三百年の子守唄」、同年秋には4作目となる「つはものどもがゆめのあと〜」を上演。

　国内のみならず海外からも大注目を浴びている本作。2018年7月には、日本とフランスの両国が連携し、芸術の都フランス・パリを中心に“世界にまだ知られていない日本文化の魅力”を紹介する大規模な複合型文化芸術イベントである「ジャポニスム2018」へ公式企画としての参加も決定している。

　シリーズ5作目の今作では、2作目の「幕末天狼傳」で共に戦った大和守安定、和泉守兼定、堀川国広、長曽祢虎徹の4振りに、陸奥守吉行と巴形薙刀が加わり、新たな戦場での物語を描く。

　審神者より、新たな出陣の命が下り、長曽根虎徹、大和守安定、堀川国広、和泉守兼定、巴形薙刀、そして陸奥守吉行の6振りが向かった先は、時代の終わりが目前に迫った大政奉還後。敵の狙いは新撰組の生き残りの隊士を率い、新政府軍と戦っていた土方歳三だった――。

　ゲネプロの直前、初日会見に出席し、本作の想いを語ったキャスト陣と演出の茅野。鳥越は「今までいろんな歴史上の人物を、キャストそして刀剣男士たちによって、ミュージカル『刀剣乱舞』の世界観を掘り下げてきましたが、今回はより深く掘り下げた作品になっています」と明かし、「この作品を観ると、「刀剣乱舞」の見方が変わるんじゃないかなと思っています。楽しみにしていてください」と挨拶。

　有澤は「大事にみんなで稽古で作り上げてきたものを、今日やっとみなさんに観てもらえるということで、とても楽しみであり、嬉しい気持ちでいっぱいです」と喜びを噛み締め、「今回は男の色気やカッコ良さ、不器用さだったり、泥臭いところだったり、男の魅力がたっぷりつまった男らしい作品になっています。ぜひそこに注目してほしい」と胸を張る。

　“刀ミュ”シリーズ初登場となる陸奥守吉行を演じる田村は、本シリーズについて「大好きで憧れの作品だった」と打ち明け、「今こうして刀剣男士として出演できることが夢のようでとても嬉しく思います」とニッコリ。続けて「今日から公演が始まりますが、陸奥守吉行らしく、明るく元気に頑張っていきたいと思います」と声を弾ませた。

　今作新たに堀川国広を演じる阪本も「僕も過去の作品から観ていて。本当に夢のような舞台に参加できているんだという実感がまだまだ湧いておりませんが、しっかりと気を引き締めて、素敵な作品になるように全力で尽くしたい」と決意を新たにする。

　伊万里は自身が出演した2作目を振り返り、「前回の「幕末天狼傳」では、長曽祢虎徹と大和守安定は、主の死を経験し、いろんな想いを抱えて頑張ってきました」と語り、「そして、今回新しい刀剣男士の陸奥守吉行と巴形薙刀がどういう関係性で、どんな立ち位置になっているか、ファンの方々、お客様も気になっていると思いますが、ミュージカル『刀剣乱舞』史上、類を観ない革命が起こっていると僕は思っているので、そこを楽しみにしてください」と自信をのぞかせる。

　日本のみならず、ブロードウェイなど海外でも俳優・ダンサーとして活躍している丘山は、「とてもこの作品に興味があった」と告白。「以前から観させていただいたんですけれども、この革命的な作品に出演させていただけること、心からVery Happyです！」と語り、場を盛り上げる。そして「この為にアメリカから帰って来たのではないかというくらい、僕も本当に気合いが入っています」と述べ、「素晴らしい演出家、振付師、スタッフ陣も含め、皆さんの力が頂点に来ている状態だと思います。皆さんに楽しんでいただけるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。

　初演のトライアル公演から演出を手掛ける茅野は「内容についてはまったく触れられないのですが、おそらく観てくださったお客様には、ミュージカル『刀剣乱舞』はここまで踏み込んじゃうの!?と驚いていただけると思います」とコメント。そして本作のタイトルに関して、「今回の作品そのものを表している題名でもあるんですが、もっと広く言うと、僕たちが今までやってきたミュージカル『刀剣乱舞』を表している言葉というか、そういう作品になっていると思います」と語る。

　さらに、「5作目になりますが、この作品を以て一つの結びを迎えるな、と。そして、これから先の、僕たちのミュージカル『刀剣乱舞』シリーズに繋がっていく始まりの作品になっていくのだな、ということは、作りながらものすごく実感を持っています」と話し、「奇しくも今年夏には「阿津賀志山異聞」をパリと東京で上演しますが、まさに「阿津賀志山異聞」から僕たちのミュージカル『刀剣乱舞』は始まり、また「阿津賀志山異聞」を以ちまして、これから先のシリーズが展開していくのだと。そういう意味でもそこへ繋がっていくこの作品は、すごく意味のある大切な作品だな、と思いながら演出してきました。早くお客様に観ていただきたい、すぐにでもお見せしたい自信作です！」と声を張り上げた。

　ミュージカル『刀剣乱舞』 〜結びの響、始まりの音〜は、3月24日（土）〜4月1日（日）まで日本青年館ホールにて上演。その後、大阪公演が4月8日（日）〜15日（日）まで梅田芸術劇場 メインホール、東京凱旋公演が4月20日（金）〜5月6日（日）TOKYO DOME CITY HALLにて上演される。なお、5月6日の千秋楽にはライブビューイングが全国の映画館で実施されるほか、千秋楽公演のLIVE配信も決定。

(c)ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会