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2014/11/28 16:21
新垣里沙が稽古初日に見せたプロ意識に、後輩・吉川友も刺激
12月3日から東京・池袋あうるすぽっとで上演される舞台『秦組vol.6〜くるくると死と嫉妬』(作・演出=秦建日子)の稽古が公開され、主演の新垣里沙、吉川友らが参加した。この舞台では稽古を一般の人に公開するという画期的な試みも行われている。
今回の稽古場見学は、通常一般公開されない舞台の稽古を、開始日から全日程で見せるというもの。希望者から抽選で選ばれた人が稽古を見学、SNSサイトなどで感想をアップしてもらう。マスコミを対象に行われる公開リハーサルなどとは違い、稽古場のありのままの様子を公開。この日も5人の一般見学者が稽古を見守った。
ER、不老不死の薬、ストーカー、放火、臓器移植……といった重いテーマを扱った本作。この取材日は、直近まで別の舞台に出演していた新垣が稽古初参加の日。そうとは思えないほど、セリフや動きがしっかりしていて、早くも持ち味を発揮していた。共演者で後輩の吉川友はブログで、「その場ですぐ覚えて、台本離して。一つ一つの動きとか表情が勉強になります!完璧すぎます新垣さん」とこの日の稽古の様子を見て、改めて敬意を表した。また演出家の秦氏も「彼女と向き合うだけで思いもよらなかった角度からアイデアが出る。普段の演出力以上のものを彼女に引き出してもらってる気すらする」(この日のツイッターより)と感心していた。
稽古の合間にインタビューに答えた新垣。稽古初参加ながら「秦さんとやるのが今回で2回目なので、なんとなく雰囲気はわかります」と微笑んだ。役柄的には「私が演じる春香は余命を宣告されるところから始まって……」と衝撃的なもの。
「全体的には明るいお話ではないのですが、私が演じる春香は根っから明るくて、暗い場面でも一人明るくしている子。そういうのも“秦さんワールド”というか、普通はそういう話だとヒロインの女の子も暗くなると思うんですけど、逆にものすごく明るくて、つらい立場なのに、『テンション高くやって』と言われました」
モーニング娘。卒業後はほぼ絶え間なく舞台出演が続いている新垣。舞台に向けてのペース配分もしっかりできるようになり、「秦さんの舞台は結構声を張るんですが、稽古の間に声をつぶさないように、ペース配分をしながら、というのを心掛けていますね」と話す。
また、この作品で、兄思いの研修医・希歩役を演じる吉川友。 舞台経験はある吉川だが、かつての作品にはないくらい出番が多いという。「ほぼ出ずっぱりの状態。稽古は慣れてきましたが、同じことを何度も繰り返すのはあまり得意ではないです」と苦笑い。
秦氏演出の作品といえば、稽古の途中でも台本、セリフがどんどん変わっていくというが、「セリフが丸々変わったり、増えたり減ったりもしますが、そういうのも楽しいです。秦さんの舞台に出て対応力がついてきました」と新垣。また吉川も「なんとか頑張ってついていっています」と奮闘中だ。
今回の作品について新垣は 「観ながら結構頭を使う内容になると思います。『この人とさっき出てたあの人がつながっていて、最終的には全部がつながっていて……』というような、謎解きというかそういう要素もあって。一回見ただけだとわからないところがあったり、それぞれに解釈しながら楽しんでほしいです」
また吉川も「観終わったあとに、何かひとつでも感じ取ってもらえれば。一回だけじゃなく二度三度見てもらえると、さらに楽しめると思います」とアピール。「くるくるといろんな場面が来るので、目を離すとわからなくなるかもしれません」。そんな複雑な台本の内容について「まったく理解できないです(笑)」と吉川。「でも大人の方たちに、なんでこういうセリフを言ってるの?と意味を聞きながら、稽古に頑張っています!」と笑った。
舞台『秦組vol.6〜くるくると死と嫉妬』は、12月3日(木)〜11日(木)、東京・池袋あうるすぽっとで上演。日替わりで、℃-ute矢島舞美、女優の宮地真緒、寺島咲、漫画家のやくみつるなど、個性豊かなゲストが登場することでも話題だ。