仮面女子かんさつ記 Vol.3 | Deview-デビュー
アイドルの命である顔を仮面で隠し、秋葉原の常設劇場『P.A.R.M.S』で1年365日連日ライブを行う“最強の地下アイドル”仮面女子。幾多のオーディションで涙を飲んできたメンバーたちが、この場所で全力を振り絞り、オリコン週間1位、地上波冠番組とチャンスをつかみとってきた。夢のさいたまスーパーアリーナワンマンは11月23日! Deviewは彼女たちの奮闘を「観察」し続ける!
年中無休でライブする仮面女子の毎日には事件がいっぱい☆
仮面女子:スチームガールズ・神谷えりな
内斜視の手術成功! ライブに復帰!
 高校2年の時に後天的な内斜視を発症。ライブや写真撮影の強い光などで症状は悪化し、目の焦点が合わなくなり、頭痛やめまいが起きるため、活動もままならない日々が続いた。20件以上の病院を回って「原因不明」とされていたが、故郷静岡の眼科で初めて「開散まひ」と診断され、5月28日に手術を受け、ついに復帰を果たした。

 午前中からの開演ながら、神谷の復帰を待ちかねたファンで劇場は一杯に。盛大なえりなコールとロケット風船、「おかえり」の看板に迎えられ、4周年記念を迎えたユニット「チェリーブロッサム」のメンバーとして登場した神谷。「目の手術をして、治して新しい神谷えりなとして帰ってきました!メッチャ楽しみにして来たんですけど、ステージ袖に立ったら心臓がドキドキで。楽しみながらも緊張して、デビューを思い出しました」と笑顔で心境を語った。
 その後、仮面女子のユニット・スチームガールズとしてもステージへ。メンバーは「おかえり〜っ!」「もう大変でしたよ、ボケ・ボケ・ボケ・ボケで(ツッコミ役の神谷がいないため)」、「待ちくたびれました〜」と待望の復帰を祝福。神谷は「以前はメンバーも二重に見えてたけど、見えすぎて逆に怖いぐらい! 見えるの! 見え過ぎるの! だからライブ中も笑顔というよりずっとニヤニヤしてました」と喜びを表現。両ユニットを合わせて7曲の復帰ステージを終えた。
神谷えりな インタビュー
「今の『ポジティブ神谷』はこれまでと真逆。生まれ変わった感じです」
――復帰ライブお疲れ様! 手術後初のステージはいかがでしたか?
「久々のライブだけあって、汗も尋常じゃなくて、デビューライブを思い出しました。でも疲れも無くて、ひたすら楽しかった! ファンの皆さんの顔をちゃんと見られて、目を合わせられて。目が合うと笑ってくれるので、あ、分かったんだ!って思えて嬉しかったです。新しい意味でライブの楽しさを知ったというか。みんなはライブをこういうふうに感じてたんだって。また新しい気持ちでやっていけるなって思 いました」
――スチームガールの1曲目は『OPEN MY EYES』。これは目の病気と闘う神谷さんのために作られた曲でしたね。
「ファンの方には、『OPEN MY EYES』を聴くと泣いちゃうという人も多くて。私が斜視になって辛い思いをしているときは悲しくて泣いて、手術が決まった時は嬉しくて泣いて…いろんな感情で一緒に泣いてくれる曲なんです。落ちサビでいつもは悲しくなっちゃうんですけど、今日は笑顔で歌うことが出来て、本当に今までと違う自分だなって思えました。この曲を1曲目に歌えたことで、それからのライブを楽しめました」
――ライブ直前には握手会がありましたが、ファンの方とどんなことを話したんですか?
「“おかえり!”って行ってくれました。あとは私がガチガチに緊張しちゃってたので、ファンの方に“大丈夫だよ”って励まされて。でも“こっちも緊張する”って言っている方もいて、同じ気持ちなのかな、そして支え合ってる感じなのかなって思いました」
――すっかり表情も明るくなりましたね。ライブ中も「性格が明るくなった」って言ってましたけど。
「前までは“(目を)見ないで”という感じで顔もうつむき加減で、なるべく人と目を合わせないようにしていたんですが、今は握手会でも目を見て話せるようになりました。ファンの方が引くくらい見つめちゃいましたね(笑)。でもそうやって顔を上げると気持ちも自然と上がるので、本当に“気持ち次第”なんだなって。ハイテンションな自分にビックリしてます。気持ちが下を向いている人は、上を見たほうがいいよって、これは自信を持ってアドバイスできます。身体が元気になると心も元気になるなって。大げさかも知れないんですけど、生まれ変わった感じです」
――目の手術は想像するだけで怖いんですが、実際はどうだったんですか?
「痛みを感じなくなるまで点眼を差すので大丈夫なんですけど、意識ははっきりしているので、器具が入ってくる直前まで見えるんです。でも入っちゃえば近すぎて分からなくて。“来る来る来る、ああ今いじってる”っていう感じです。手術中、目の筋肉をいじられているときに力んじゃって、“早く終わって! これがずっと続いたらヤバい! 痛い、苦しい”と。筋肉をいじり終わって、ひんやりした水の塊のみたいなものが入ってきたときには“ああ、気持ちいい。これが治ったらもう苦しむことないんだ”って、ひらすら明るいことを考えてました」
――手術直後に自分の目を見たときはどうでした?
「最初、充血とは違う見たことのない赤味があったので、怖くなっちゃって、ホントに治るのかなって不安でした。赤味が引いた後は違う自分がいるという感動が大きくて。術後すぐは麻酔で目に力が全然入らなくて、垂れてるような状態だったんですけど、麻酔が引いたら目力が全然違う!と感じました」
――先生も良い方だったみたいですね。
「とっても気さくで、先生っぽくないというか。診察でも、半分以上は面白い話をして和ませてくれるんです。今回は顔周りの手術なので“当日は胸元のあいた服で来てください”って言われていたので、そういう服を着て行ったら、胸の谷間が出て、先生がそのことをずっと言って来るんですよ(笑)。“何カップなの?”“Gカップです”“G!? ABCDEFGだってよ!”って。それが本当に面白くて(笑)。今日のライブのこともすごく心配してくれて、やっぱり先生なので“あまり激しいことはしないでね”って。安静の期限きっかり2週間でライブに復帰するのも“本当に大丈夫か? お前”って言ってくださっていて…。心配させないためにも、今度検査に行くときにライブのことを報告します」。
――以前を振り返って、自分の100パーセントが出せないもどかしさがありました?
「写真撮影や、動画で自分の姿を見るときに実感するんですけど、明らかに顔の表情が出来ていないとか、自分で思った顔と違うということは感じていて、すごく悔しい気持ちはありました。それはホントの自分じゃない、斜視の形で残したくないと私が強く思っていたので、スタッフさんが目の部分だけ修正してくださっていたんですが、それでもやっぱり自分の目じゃないので、すごく悔しい気持ちが大きくて」
――そんな気持ちを抱えて活動するのは、精神的にもきつかったのではないですか?
「落ち込む時期もたくさんあったんですけど、諦めずに今ここまで来たので、治った喜びはすごく大きいです。人生が変わりました」
――これからは100パーセントで活動できますね。
「グラビア撮影ももちろんなんですが、これまでタブーとされていたのが映像のお仕事で。動画では修正ができないので。動画のお仕事のお話があっても私は一番にNGになっていましたし、もし振っていただけても、私自身“大丈夫ですか?”という気持ちになってしまっていたので。これからはなんでもやりたいですし、私どもの力ではまだまだですけど、CMやドラマに出させていただく機会があるのならば挑戦したい。今はいろいろなことに挑戦できるということが楽しみです」
――ステージの端まではっきり見えるのは、ライブパフォーマンスの上でも重要ですよね。
「ステージの端のメンバーまでダブらずに見えるんです。以前はうつむき加減で、危なくないように足元を見て、という感じだったので。今は全体的に、怖いぐらい見えるようになって、楽しくてしょうがなかったです」
――ほかのメンバーの頑張りも頼もしく感じますか?
「私がいない間も、ちゃんと帰る場所を守ってくれていて。温かく迎えてくれるメンバーがいるって幸せだなって思います」
――自分がいなくても現場が回っているというのは、正直悔しくないですか?(笑)
「今の『ポジティブ神谷』にはそういう情報は入ってこないです!(笑) 私がいなかったら出来ないというようじゃ、絶対にこの先伸びないと思います。一人ひとりが上に上に上がっていけるように、そして私も負けないようについていく、というか引っ張っていくというか、切磋琢磨していけるグループが理想的なので。メンバーで仲間だけどライバル、というのは肝に銘じてこれからも頑張りたいです。『ポジティブ神谷』は今までの私とは真逆ですね」
――そんな『ポジティブ神谷』が今後やりたいことは?
「これまではテレビもろくにみれなかったんですが、映画館に行って映画を観たいと思っています。今は『ビリギャル』が観たいですね(笑)。そして、大きなステージからの景色も観たいです。以前、日本武道館に立たせていただいたときも斜視が出ちゃって、11月23日のさいたまスーパーアリーナのワンマンライブを控えて、正直すごく不安が大きかったんです。でも目が治って、さいたまスーパーアリーナという大きなステージでも、遠くにいるファンの方をすぐに見つけられると思ったら、楽しみがさらに増えましたし、もっと大きなステージに向かっていきたいと思いました。あとは夏が始まるので、夏フェスにも出させていただけるのであれば、野外ステージも楽しみたいです」
――最後に、神谷さん自身の経験から、同じように病気に苦しんでいる人たちにメッセージをお願いします。
「手術ってすごく勇気がいることだと思うんです。でも今現在苦しんだり、悲しい思いをしていることがあれば、一歩踏み出すことが大事だと、自分で実感したので言えます。この数年間悩んでいた自分があって今の自分があるので、それは有難いことではあるんですけど、悩んでいた頃の自分よりも楽しいことや新しいことに巡り会うことができると思っています。だから諦めることは絶対にしないでほしいです!」
かみや・えりな●1991年10月15日生まれ、静岡県出身。2011年にアリスプロジェクトに自ら応募して所属。所属ユニット:チェリーブロッサム、スチームガールズ、スープ☆ガールズ。86センチのGカップバストでグラビアでも活動。珠算暗算一級、上級認定エステティシャンの資格を持っている。

地下アイドル:神谷えりな物語〜アイドル生命をかけて目の病気と闘う決意〜
http://www.alice-project.biz/dailyalice/tube?id=4
仮面女子とは?
アリスプロジェクトに所属する“最強の地下アイドル”〈アリス十番/スチームガールズ/アーマーガールズ〉がコラボレーションした超大型ユニット。
異形とも言えるホッケーマスクをかぶったアキバ系アイドル集団。
芸能界に居場所が無くなった【選ばれなかった者達】が集まり、顔を隠すことで個人のアイデンティティを捨て、代償に群れとしての強烈なアイデンティティ手に入れた。
自らを地下アイドルと名乗り、ライブ本数は年間1000本を超え現在アキバ系アイドル最強の名を欲しいままにしている。
〜ライブを軸に様々なメディアに活動の場を拡大中〜

★2015年11月23(月・祝)仮面女子ワンマン
さいたまスーパーアリーナ!
http://www.alice-project.biz/special/fc

★キャパ400名以上、アイドル業界最大級
秋葉原の常設劇場P.A.R.M.Sで365日毎日ライブ公演中!
http://www.alice-project.biz/parms

★地上波冠番組スタート!

テレビ東京 毎週水曜26:05〜26:35
『仮面女子のやっぱ全力だね〜!』
http://www.alice-project.biz/dailyalice/tube?id=10

TOKYO MX 毎週金曜25:35〜25:40
『やりきり!仮面女子 天下取るなら、イッちゃって!』
http://www.alice-project.biz/dailyalice/tube?id=11

★業界初!毎日更新ドキュメンタリー『地下アイドル〜純血〜』
http://www.alice-project.biz/dailyalice
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