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2018/09/22 00:56
納谷健、牧島輝、財木琢磨ら若手俳優が体当たりで”飛び込み”を表現 「DIVE!!」the STAGE!!開幕
水泳の飛び込みを題材にした"スポ根"小説を原作とした舞台、「DIVE!!」the STAGE!!が、20日より東京・シアター1010にて幕を開けた。初日公演に先駆け、公開ゲネプロが行われ、主人公・坂井知季を演じる納谷健らキャスト陣が初日挨拶に出席し、本番への意気込みを語った。
原作は、第52回小学館児童出版文化賞受賞作である、森絵都による青春小説『DIVE!!』。ミズキダイビングクラブ(通称:MDC)に通う、主人公・知季をはじめ、MDCのエース・富士谷要一、幻の高校生ダイバー・沖津飛沫など、個性豊かなダイバーたちが、身体一つを武器にして、飛び込みの一瞬にすべてを賭けた熱い闘いを繰り広げる。
ラジオドラマをはじめ、映画、コミック、そしてアニメ化と様々なメディアで展開され、中高生の物語を主軸に据えながらも幅広い世代に支持されている。そして、オリンピックを2年後に控えた今年、満を持して舞台化される。
この日の初日挨拶には、納谷健、牧島輝、財木琢磨、杉江大志、高橋健介、安達勇人、宮城紘大、瀬戸祐介、西野太盛が出席。座長を務める納谷は「『DIVE!!』という小説から始まって、いろんなメディア展開がされていく中、舞台でどう表現するんだろうと気になっている方もたくさんいると思いますが、僕らは『DIVE!!』の根本の部分をとにかく表現したくて稽古を重ねてきました」と語り、「その舞台の一つのスパイスとして、飛び込みがどう表現されるのかを楽しみにしていただければと思います。体当たりで挑んでおりますので、どうか受け取っていただけたら幸いです」と挨拶。
MDCのエース・富士谷要一役の牧島は「登場人物みんなに、それぞれ課題や壁があって、それを乗り越えて飛び込む瞬間の緊迫感っていうのは、この舞台でしか味わえない」コメントし、幻の高校生ダイバー・沖津飛沫を演じる財木は、「沖津は津軽からMDCにやってくるのですが、個性を生かしたダイナミックな飛び込みをするキャラクターなので、MDCの全員に"すごい奴が来た!"っていう刺激を与えられたらなと思います」と意気込みを語る。
「一番言いたいのは、面白いよ!っていうことです」と力強く語った杉江は、「観に来てくださったお客様が、きっと前を向いて劇場を出ていけるような、そんな作品になっていると思うので、元気をもらいたいなっていう人はぜひ観に来てください!」と笑顔を見せる。
高橋は「チームワークが非常にいい座組です」と胸を張り、「その一つとして、さきほど楽屋のほうで、みんなで最終"毛"チェックをしたり、僕に関しては(安達)勇人くんに右腕のちょっと薄い毛を剃ってもらったりしていて。座組のみんなで毛を剃り合ってます」と続ける。納谷から「毛を剃り合う座組じゃないから!(笑)」とツッコミを入れられつつも、さらに高橋は「毛ってすごくナイーブなので、それをみんなで剃り合える仲になったっていうのは裸の付き合いみたいなもの。そのチームワークの良さをみなさんに伝えられたらと思います」と断言し、笑い誘っていた。
一方、MDCチームのライバル・ダイバーを演じるキャスト陣も気合十分の様子。"ピンキー山田"こと山田篤彦を演じる安達は、「このピンクのパンツに想いを込めて、精一杯自分らしく、ピンキーらしく演じ切りたいと思います!」と宣言。宮城も「ライバルチームは敵同士ではあるけど、一丸となって、いいスパイスになるよう盛り上げていきたい」と気合を入れる。
瀬戸は「ここにいるみんなが飛び込みにすべてを賭けている青年の役なんですが、何か一つのことに賭けて、いろんなものを削って、その一つのものを高めていくことって、すごく苦しくて悩んだりするけど、こんなも素晴らしいことなんだっていう、大きなメッセージがこの舞台にはあると思います。観に来てくださる方にそういうのが刺さればうれしい」と想いを明かす。西野は「ライバルチームの4人の個性がすごく出ているので、自分も辻役として『DIVE!!』という作品に何か貢献できるように、全力で演じていきたいと思います」と決意を新たにする。
見どころについて、納谷が「知季に関しては、14歳と年齢で、オリンピックを目指すのか、それとも友達と遊びたかったり、恋をしたかったり、そういう分かれ道を進む葛藤がみどころだと思います」と語ると、牧島も「若い子たちが本気で何か一つを選んで、それのためにすべてを捨ててそれに賭けていて。その子たちが何かを手にしたときどんな顔になるんだろうとか、それぞれ生き方も違うので、同じチームにいても達成感とか競技に向ける思いとかがぜんぜん違う。そういうのは見ていて楽しんでもらえると思います」とコメント。
舞台上で鍛え上げられた肉体美を惜しげもなく披露しているキャスト陣。各々自分のやり方で体を仕上げていったそうで、体づくりで苦労したことを聞かれると、納谷は「美味しいご飯が食べられなかったことと、(共演者を)ご飯に誘いづらかったりしたことです」と述べ、「でも、その分、お芝居の上ではディスカッションしたり、そっちの面で盛り上がれたのである意味良かったのかな」と回顧。そんな中、杉江が「横でコーラ飲んでゴメンね」と無邪気な笑顔を見せると、納谷は「ホントだよ! マックも食べてたよね(笑)」と切り返していた。
また、財木が「体づくりにもいろいろあって、食事制限している人もいれば、(牧島)輝みたいにめちゃくちゃ食べるタイプもいた」と話すと、牧島は「稽古中は空腹の状態を作らないように心がけていて、俺の机には常に食べ物がたくさんありました。とにかく食べて頑張りました」と告白。そして、財木が食事制限をしていたことについて触れ、「『一緒にご飯いこう』って言っても、(財木が)食べないから、俺が一人で横で食べていて気まずい感じでした(苦笑)」と振り返る。
"飛び込みを舞台でどう表現するのか"が、舞台化発表直後から話題になっていた本作。財木は「飛び込みをどう表現するのかという演出に関しては、自分たちでもすごく驚きましたし、そこは見てのお楽しみに!」と期待を煽る。飛び込むシーンに関しては、稽古でもいろいろと苦労があったいう。納谷は「セットの高いところに上がるのに対しても、軽々と飛び込むメンバーもいれば、ヒイヒイいうメンバーもいて。役者ってこういうこともやらなきゃいけないんだって思いました」と苦笑いをみせつつ、「高所恐怖症のメンバーもいたと思うんですけど、それを乗り越えてでも"表現する"って素晴らしなって思いました」と打ち明けた。
「DIVE!!」the STAGE!!は、9月20日(木)〜30日(日)までシアター1010にて上演。その後、10月6日(土)、7日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。