学園ミュージカルアニメを舞台化した、ミュージカル「スタミュ」-2nd シーズン- が、4日より東京・日本青年館にて開幕。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われ、杉江大志らキャスト陣が囲み取材に登場し、本番への意気込みを語った。

　原作の「スタミュ」は、音楽＆芸能分野の名門・綾薙学園を舞台にした、オリジナル学園ミュージカルアニメで、"憧れの高校生"を追って綾薙学園に入学した星谷悠太を主人公に、ミュージカル学科で夢を追いかける男子学生たちを描いた青春ドタバタ・ミュージカルストーリー。2015年10月より放送されたTVアニメ第1期を皮切りに、ミュージカル仕立ての演出と、スターを目指す主人公達のライバル関係や友情、そして成長していく姿が人気を集めた。2016年には第1期のその後を描いたOVAが発売され、2017年4月〜6月までアニメ第2期が放送された。2018年10月には新作OVAの発売が予定されており、2019年にはアニメ第3期の放送が決定している。

　舞台版は、2017年4月に、アニメ第1期のストーリーをメインに描いた第1弾公演を上演。2018年4月には、ミュージカル「スタミュ」スピンオフ team柊 単独レビュー公演「Caribbean Groove」を上演。そして、2018年夏に、OVA（全2巻）にオリジナルエピソードを交えた物語で、第二弾となるミュージカル「スタミュ」-2nd シーズン-を東京・大阪で上演される。

　この日の囲み取材に出席したのは、「team鳳」の星谷悠太役・杉江大志、那雪透役・山中翔太、月皇海斗役・ランズベリー・アーサー、天花寺翔役・鈴木勝吾、空閑愁役・新里宏太、鳳樹役・丘山晴己の6名。杉江は前作を振りかえり、「前回の初演のとき、ファンの方に温かく受け入れていただけたなとすごく感じたので、それを経て、今回"2nd シーズン"としてみなさんの前に戻ってくることができてとても嬉しい」と話しつつ、「それと同時に第2弾ということで、みなさんの期待も高まっていると思いますし、前回から僕らのチームワークも上がっているなと感じているので、みんなの力を合わせて、前回を超える作品にしていきたいと思います」と意気込む。

　「スタミュ」の大ファンと語った山中。「初演から1年ちょっと経ちましたが、より一層那雪くんのことが好きになっておりまして。その好きな気持ちを、前回よりも爆発的に表現していきたいと思います」と満面の笑みを浮かべる。アニメ版と同じく、月皇海斗を演じるランズベリー・アーサーは、「初演に続き、またこうして板の上に立たせていただく機会をもらえて、本当に嬉しい」と喜びを噛み締め、「初演の時に出来上がったカンパニーの空気感があり、2ndシーズンになってさらに男同士の友情がさらに芽生えたので、仲良くなったからこそ生まれる学生感みたいなものが、芝居にも出てきているんじゃないかなと思います」とコメント。さらに、「歌もお芝居もダンスも全部、前作よりもパワーアップしている姿を見せられると思うので、どうぞ期待してください！」と胸を張る。

　鈴木は「前作とは作風というか、勝負のしどころが違う作品になっていると思います。前回の王道なストーリーとは違い、メインストーリーではないところで話を作っていたりする」と語りつつ、「僕は今回、全力でコントを頑張ります！」と宣言。丘山は「スタミュに帰ってくることができました!!」と笑顔で挨拶し、「みんなが仲が良い状態で、いい空気が流れている稽古場でみんなで頑張ってこれたのが嬉しい」とコメント。さらに「team鳳は、みんな個性がバラバラ。それが原作にとても似ていて、みんなが一緒になって頑張っている姿を観ると、稽古場と原作が交じるような感じがするんです。今日からの舞台でもそれが垣間見えると思うので、それを僕自身も楽しみにしています」と胸中を明かした。

　新キャストとして、空閑愁を演じる新里は「最初は輪に溶け込めるかなと不安がいっぱいありましたが、みなさん温かく迎えてくださって、こうして初日を迎えることができて、ワクワク、楽しみな気持ちになっています」と述べ、「前回からさらにバージョンアップされた空閑をみなさんにお届けできたらなという心意気で頑張っていきます」と意気込みを語った。

　本作の見どころについては、新里は「全体的な見どころはライブ感。曲数も多いので、楽しめると思う」と語ると、ランズベリー・アーサーも「アニメにはなかった新曲が多いのは、大きなみどころの一つ」とアピール。山中は「前回はチームごとの絡みが多かったけど、今回はチームの垣根を超えたストーリーが展開されているので、キャラクター同士の新しい絡みとか、『スタミュ』ファンの方も楽しめると思う」と明かす。

　3年生の先輩たちを送り出す“卒業”が描かれる本作。杉江は「誰もが学生の頃に通ってきた、先輩が卒業していく寂しさと、自分たちに後輩ができる誇らしさと、なんともいえない青春のあの気持ちを、観に来ていただく方々にも思い出してもらえたらと。そこをしっかりと見どころにできるよう、みんなで卒業する先輩たちを送り出したい」と決意を新たにする。鈴木も「僕らが抱く晴ちゃん（鳳樹役の丘山）への想いや、team柊が抱く柊先輩への想いとか、役を通り越したところで、舞台上でにじみ出るところがいっぱいある」と明かし、「人間関係の上で、本当に幸せなカンパニーの中でやらせてもらえているので、それが役を超えた思いとして出る、僕らの涙や汗を感じてもらえたらと思います」と吐露。

　また、公演期間が熱い夏の時期ということで、「夏バテ防止法」を聞かれたキャスト陣。「冷房をつけない。扇風機で乗り切る」（新里）、「アイスを食べる」（山中）、「僕は暑い時期に、あえて鍋をする」（杉江）、「除湿のために冷房をドライに設定している」（ランズベリー・アーサー）、「お酒と肉」（鈴木）と、それぞれ各々の夏バテ防止法を回答。最後に、丘山が「冷房の中でのネットショッピング」と答えると、「それ、ただの休日の過ごし方じゃん！」とキャストから総ツッコミを入れられ、笑いを誘っていた。

　最後に杉江は、「前作では、本当だったら緊張するはずが、むしろホッとするぐらいファンの方に温かく見守っていただけて力強かった」と振り返り、「初演から1年が経ち、カンパニー全体がたくましくなって、また集合したので、そこに甘んじず、みなさんを驚かせるような公演にしたいですし、僕らの成長した姿をみなさんにお見せできるよう、頑張りたいと思います！」と力強く語った。

　ミュージカル「スタミュ」-2nd シーズン-は、7月4日（水）〜11日（水）まで東京・日本青年館にて上演。その後、7月20日（金）〜22日（日）まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演される。なお、公演チケットは完売につき、7月11日（水）の東京千秋楽公演は当日ディレイ配信が決定、7月22日（日）大阪千秋楽公演は、全国の映画館でのライブビューイングが決定している。

（C）ミュージカル「スタミュ」製作委員会