東京・浅草で人力車を引く現役俥夫（しゃふ）エンターテインメントユニット、東京力車が21日、『東京力車ワンマンライブ〜玉置雄也卒業公演ライブ〜』を東京・浅草花やしき「花やしき座」で開催した。

　俥夫の正装で登場したメンバーは、「ソーラン節」「男道」で和のイメージの男らしいボーカルを聴かせ、ダイナミックなアクロバットで魅了。卒業を発表している玉置雄也と、新メンバー加入前にずっと活動を共にしてきた石橋拓也、渡邉善央の3人で「俥気」「我ありて我思う」を熱唱した。

　ひとりでマイクを取った玉置は、ファン、スタッフ、メンバーに感謝し「東京力車はこれからも新体制で進んで行くので、皆さんの応援が続いてくれたら嬉しいし、僕自身も浅草で人力車を続けていくので、人力車もユニットも含めて『東京力車』を応援してほしいと強く願っています」と挨拶。そしてユニットは、新メンバー・白上一成、田井裕一を交えた新体制・新衣装で登場。織物をあしらった鮮やかな衣装で、和傘を使ったアクロバティックなパフォーマンスで「RISING」、キッズダンサーとのコラボで「祭太鼓〜男の旅路」を初披露した。

　ここで、「Japan Expo 2018」に向けたアクロバットの練習中にケガをして休んでいた山田和則も合流。最初で最後の6人体制で“応援歌”「RUN！」を歌唱すると、サビ部分では会場も一体となって手を振った。ここでスクリーンに石橋と渡邉の映像が映し出される。ユニットでともに活動し、濃密な時間を過ごしてきた3人。普段は近すぎるがゆえに、改まっては恥ずかしくて言えない感謝の想い、惜別の想いを込めたメッセージが読み上げられた。それを受けて玉置は「今、この映像初めて観ました。すごく感動してます」と、バラード「生きてわかることがある」を歌唱した。

　アンコールに応えて登場した6人は「アンコールもらえるってこんなに気持ちいいんだね」と、初ワンマンの素直な感激を伝え、「まだ卒業じゃないですから」と、初披露となる「雨のち晴れ」を歌唱。玉置は「2年前にオーディションを受けて、ここまで来るまでにたくさん雨が降ったな…と、正直思いました」と、ユニット活動が決して平坦な道のりではなかったことを述懐。「どんなに雨が降っても、まじめにコツコツやって行けば晴れると信じているので、皆さんもユニットもこのまま晴れるように前進してほしいなと思います」と挨拶。

　そして最後の曲に行く直前、スクリーンには「6ヵ月連続『花やしき定期ライブ』開催決定」「9月9日、ポスターデビュー決定。2020枚限定CD付きで販売」「2019年3月31日までに2020枚完売で、メジャーデビュー獲得」というサプライズ発表が映し出された。事態が飲み込めない様子のメンバーだったが、新体制としてすでに走り出した東京力車。最後は再び「RUN！」で会場を一体にて、初ワンマンの幕を閉じた。